ハンムラビ法典は“倍返し”を防ぐために作られた! 「目には目を、歯には歯を」で有名な紀元前の法律が、いま見ても画期的な件
今回紹介するのは、世界史の探求者 色即是空さんが投稿した『ハンムラビ法典って、何がすごいの?【ゆっくり解説】』という動画では、音声読み上げソフトを使用して、同人ゲーム『東方Project』の霧雨魔理沙(きりさめ まりさ)と博麗霊夢(はくれい れいむ)のふたりのキャラクターが、ぼったくり飲食店の実態や回避方法を解説していきます。
投稿者メッセージ(動画説明文より)
今回は、誰もが知っている「ハンムラビ法典」について。
「目には目を、歯には歯を」の、いわゆる「復讐法」で有名ですが、ハンムラビ王は、古バビロニア王国を最盛期に導いた人物。
しかし、この「ハンムラビ法典」が、古バビロニア王国の発展にどうつながるのか、いまいちわからなかったので、ちょっと調べてみました。
■「目には目を、歯には歯を」は“倍返し”を防ぐためのものだった
魔理沙:
今回のお題はこちら。「ハンムラビ法典って何がすごいの?」
霊夢:
「目には目を、歯には歯を」ってやつだね。世界ではじめて明文化された法律だっけ?
魔理沙:
いや、以前はそう言われていたが、実はもっと古い法典がある。ハンムラビ法典は、国王が社会正義を確立、維持すると記されており、他国を征服する際に、王権の正当性を示すために作成されたと考えられている。
魔理沙:
ハンムラビ法典の特徴は、さっきも話に出た「目には目を、歯には歯を」のいわゆる「復讐法の原理」のほか、平民と奴隷では厳しい身分の区別が定められ、「目には目を、歯には歯を」は同じ身分同士の話であって、身分が違う者同士のいさかいについては刑罰も異なっている。
魔理沙:
ハンムラビ王は、古バビロニア王国を全盛期に導いた人物。メソポタミア地方を統一して、交通網を整備するなどした。しかし彼の死後、急速に古バビロニア王国は衰えてしまい、最後には紀元前16世紀末、鉄を使うヒッタイトに滅ぼされた。
ハンムラビ法典は世界最古ではないけれど、征服されたほかの国々に「ハンムラビ王は正義を下す」と安心させ、また「復讐法」はいわゆる「倍返し」を防止することで、報復合戦の発生を抑えた。
魔理沙:
さらに同じ身分同士であれば、人種や宗教による差別をなくし、「社会的弱者を社会的強者が虐げないように」と明文化されている。これによって国家が安定し、古バビロニア王国が栄えたと言えるだろう。
霊夢:
「目には目を、歯には歯を」というのは、なんだかやりすぎのイメージがあったけど、実際には逆に同じ程度以上の罰を相手に与えて、復讐の連鎖を防ぐ画期的な思想だったんだね。
「目には目を、歯には歯を」という言葉がひとり歩きし、恐ろしい法典だと思っていた方もいらっしゃると思いますが、じっくり読み解いていくと、実に画期的な思想の上に成り立った法典だということがわかりました。二人の解説をノーカットで楽しみたい方はぜひ動画をご視聴ください。
▼動画をノーカットで楽しみたい方は
こちらから視聴できます▼
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