人生のドン底…からの再スタート!? 『地味で目立たない私は、今日で終わりにします。』婚約破棄、勘当、それでも笑顔な元・貴族令嬢の真意とは
今回ご紹介するのは、婚約破棄や勘当といった人生ドン底レベルの不幸を逆手にとって輝きを増す、ある貴族令嬢のサクセスストーリー。
ニコニコ漫画の「コミックビーズログ」にて連載中の『地味で目立たない私は、今日で終わりにします。』(原作:大森蜜柑先生、キャラクター原案:れいた先生、作画:住吉文子先生)は、まさに“災い転じて福となす”を地で行く物語です。
いわれのない罪で転落した主人公の悲哀と、その先で決意を新たに再スタートを切ろうとする彼女の颯爽とした歩みにご注目ください。
パーティ会場で婚約破棄を言い渡される貴族令嬢
「もはや我慢の限界だ……エレイン・ノリス!」と激昂する男性に突き飛ばされ、床に膝を突く女性。
彼女、エレイン・ラナ・ノリスこそが本作の主人公です。
パーティ会場でこのような仕打ちを受けたにもかかわらず、「なんの……ことだか……」と弱々しげにつぶやくエレイン。
しかもそこに、彼女の幼なじみであるエヴァンが追い打ちをかけるかのごとく詰め寄ってきます。
防衛大臣の父と隣国の姫である母のもとに生まれたエレインは、貴族社会でもトップクラスの公爵令嬢。
厳格な祖父の方針によりオシャレや化粧は禁じられていたものの、基本的には幸せでなに不自由ない生活を送ってきました。
学園では、化粧っ気のなさから陰口を叩かれることもあったようですが……。
王太子であるフレドリック殿下の婚約者となり、エヴァンや友人たちにも慕われる彼女の人生は順風満帆なものに思えました。
……そう、サンドラという女性がエレインの目の前に現れるまでは。
略奪者・サンドラの言いぶんに開いた口が塞がらない!
突然、婚約者であるフレドリックに突き飛ばされ、婚約破棄を申し入れられてしまったエレイン。
しかもフレドリックの傍らには、サンドラという別の女性の姿がありました。
サンドラはほんの一年前に学園に入学してきた、“聖女”の肩書きを持つ御方。
彼女が“聖女”とまつり上げられるまでのくだりは、妙にうさん臭い気もしますが……ともあれ、サンドラはこれまでエレインから受けたという嫌がらせの内容を、つらつらと語り始めます。
弁解の余地もなく、さらには盛大に飲み物を浴びせられてしまい、打ちひしがれるエレイン。
自嘲的なモノローグに紛れ込む「さしずめ私はヒロインをいじめる悪役令嬢というところかしら?」という一節は、果たして何を意味するのか。
結局エレインはパーティー会場を後にすることになるも……その去り際、“殿下は本当に王太子の座を放棄するつもりか”とフレドリックを問いただします。
乙女が絶対条件である“聖女”と結婚することは、王位継承権を捨てたも同然。フレドリックは「当然だ」と平民になる覚悟を決めている様子です。
ただし、彼の隣にいるサンドラは「平民? まさか本気?」となぜか焦るような素振りを見せていますが……。
ボロが出そうになりすぐさま「フレドリックを愛する気持ちは変わらないわ」と、先ほどの失言を取りつくろうサンドラ。
しかし続けて、彼女は「エレイン様と結婚したほうがいいわ」「立派な国王になってください」「いつかあなたが迎えに来ると信じて待っているから!!」と突拍子もないことを言い出すではありませんか!?
国王妃の座が手に入らないとわかった瞬間、なんという変わり身の早さ。これではますますエレインがいたたまれません……。
ドン底にいたることで輝きを取り戻していくエレイン
フレドリックとの関係を略奪した張本人から虫のいい話を持ちかけられ、怒りを通り越して呆気にとられてしまったエレイン。
しかしながら、すでにこれだけの仕打ちを受けた彼女に、いまさら未練などあるハズもなく……。
そして、ドン底に陥ったかに思えたエレインの人生は、むしろこの日を境にみるみる上向きの兆しが!
パーティ会場の一件で足を痛めていた彼女のもとにやってきたのは、見目麗しきウィルフレッド殿下で……。
エレインが公表していなかった“ラナ”というミドルネームを、なぜだか知っていた様子のウィルフレッド。
しかも彼はエレインが足を痛めていることに気付き、なんとお姫様抱っこで連れ出してくれるのでした!
ウィルフレッドの厚意を無下にできず、足首から膝にいたるまで治癒魔法をかけてもらうことになったエレイン。
治療法こそやや強引だったものの、「こんなとき女性は頬を叩くのだろう? 気が晴れるならやるといい」という言葉からは彼の誠実な人柄が見て取れます。
さらにその後、祖父から勘当を言い渡されて気落ちしたように見えたエレインでしたが……。
じつは内心ウキウキ! そもそも彼女は異世界からの転生者であり、前世の趣味はメイク&コスプレだったのです。
厳格な祖父のもとを離れることになったいま、ようやく彼女は生きがいを取り戻したのでした!
今日までの化粧っ気のない自分とおさらばし、メイクを整えて目に輝きを取り戻したエレイン! 彼女は翌日からエレインではなく“ラナ”として、人生の再スタートを切ります。
そんなラナの新たな居場所となるのは、これまで裏の顔として彼女が経営してきた“妖精の宿木亭”という宿屋さん。
晴れて貴族社会に別れを告げ、小さな宿屋の女将に生まれ変わった彼女にどんな未来が待っているのか。気になった方は原作小説、またはコミカライズ版の第1巻をチェックしてみてください!
Amazon購入ページはこちら
(画像はニコニコ漫画『地味で目立たない私は、今日で終わりにします。』より)
ニコニコ漫画で『地味で目立たない私は、今日で終わりにします。』を読めるのはこちら
ニコニコ漫画公式サイトはこちら
―ニコニコ漫画おすすめ漫画記事―
・前世が“魔王”だった少女のピュアラブコメ。『魔王の恋、ままならぬ。』日常生活を破壊する魔王軍幹部(前世)たちがハチャメチャで恋どころじゃない
・クールな“殺し屋”奥さまとのドキドキ新婚生活。『拝啓…殺し屋さんと結婚しました』奥様の殺し屋らしからぬギャップにメロメロ