羽生三冠「もし神様から指し直す権利をもらったら?」に対して、一手詰めを見逃して頓死した“あの対局”を振り返る
4月29日(土)に幕張メッセで行われたニコニコ超会議2017。囲碁・将棋を中心にお届けするステージ企画、『羽生善治三冠×加藤一二三九段 お便りQ&A王戦』では、MCには芸能界随一の将棋好きとして知られるつるの剛士氏、ゲストには羽生善治三冠、加藤一二三九段の2名を迎え、視聴者から寄せられた質問に答えました。
将棋界の食事やファッション事情、そして「神様から一手、指し直せる権利をもらったら?」など、2人の棋士が数多くの対局を振り返りながら答えるQ&Aには、視聴者もつるの剛士氏も終始、賑わっていました。
今年の棋聖戦でもきつねうどんを食べますか?
つるの:
こちら神奈川県男性、ピエールさんです。「加藤先生といえば、お重が有名ですけど、羽生先生も棋聖戦のホテルニューアワジでのきつねうどんが有名です」いつもきつねうどんを食べられて、昨年まで6年連続8回目の採用になっており、連盟公式コラムでも取り上げられるほど一部で話題です。採用されている理由と、今年も採用されるのかお伺いします」
画像は日本将棋連盟の将棋コラムより
羽生:
やっぱり関西の方に行ったら、蕎麦じゃなくて、うどんの文化圏なので、うどんがいいかなという感じで選んでいるっていうことと、別に決まっているわけじゃなくて、いくつかメニューがある中から、お昼だしちょっと軽めでいいかなと思って、選んでるっていうことはあります。
ただタイトル戦の時って、いろんなケースがあって、例えば「地元の名産で、こういうのいかがですか?」って薦められるということもあります。
つるの:
そうでしょうね、せっかくですから、アピールもね。
羽生:
でも今年はどうするかまだ決めていません。考量中です。
つるの:
ちなみに普段プライベートでお好きなものってなんなんですか? これはもうたまんないんだよね、ラーメンとかカレーとか。
羽生:
麺類とかが好きなので蕎麦とかは好きです。
つるの:
へえー、これ初めて知ったなー。
将棋界のファッション事情
加藤:
今、思い出したのですが、森内(俊之)さんと戦って、将棋は良かったのに、森内さんがモスグリーンのスーツで、戦っているうちにね、闘志が萎えて負けたということがあったんです。
羽生:
対局の時には、モスグリーンを着用禁止にしないと(笑)。
つるの:
モスグリーンはダメなんですね。
羽生:
色で心理的な影響は、確かにありますよね。
つるの:
あるでしょうね。紋付き袴とか、色が最近カラフルじゃないですか。
加藤:
佐藤天彦さんは役者って感じよね。
羽生:
着物で両対局者が対局するじゃないですか、相手の人が次の対局で、どんな着物を着てくるかは予想できないですよね。
つるの:
わからないですね。
羽生:
だけどあんまり被らないようにしなきゃいけないっていうことはあるんですよ。
つるの:
なるほど。打ち合わせないんですか?
羽生:
打合せしないですよ。出たとこ勝負ですから(笑)。
つるの:
スタイリストさん同士でなんかちょっと。
羽生:
そういうのはないです。だから例えば7局とか5局とかだったら、1局ずつバリエーションを変えていくとか、着物って結構いろんなオシャレができるところなので、季節ごとによって、色合いを変えていくっていうことはありますね。
つるの:
羽生先生はグレーが多い気がする。
羽生:
いろんな種類があります。加藤先生があんまりお好きではないモスグリーンは、夏の季節には結構多いかもしれないですね。