D51型蒸気機関車の「ラストラン」を自主制作アニメで再現…! 北海道を舞台にした機関助士のドラマに目頭が熱くなる
今回紹介するのは、ejimaさんが投稿した『ラストデゴイチ(後編)【MMDドラマ】』という動画です。
投稿者メッセージ(動画説明文より)
「―私は、この241号機がうらやましい」
SLの代名詞であるD51型蒸気機関車(通称:デゴイチ)の国鉄最後の蒸気本線走行となった1975年12月24日のラストランの様子をejimaさんがアニメ動画にしました。機関助士の心情がドラマふうに描かれます。
場所は北海道・夕張駅。追分駅へ帰る石炭列車が出発しようとしています。使われた車両は241号機。ほとんどのデゴイチは、全国各地の機関区を転々としています。ところが、241号機だけはずっと追分機関区の所属でした。
操縦席では、機関助士が「本当に、今日が最後なんですね」と機関士に話しかけます。機関士が「絶気運転に入る」と宣言。機関助士はバルブを操作します。圧力が下がり、計器の針が振動します。
機関助士が「この夕張線は、勾配がきつくて貨物も重くて運転が大変な路線。でも、他の機関区に行くと、『よかった、追分の人が来てくれて』と言われる」と話はじめます。それが自分の誇りだと言うものの「それも今日までです」と。
「蒸気機関車に取って代わるディーゼル機関車は効率がいいものだけど、それに伴い仕事がなくなる」と、機関助士は嘆きます。「この241号機は、一度も変わることなく、一つの仕事を最後までやり遂げられてうらやましい。このままずっと追分に保存されるんです」と語ります。
その言葉に対して、機関士は「241号機は特別だ」と応えます。「ずっと変わらなかったのは奇跡みたいなもんだ。」と言い、うつむきます。
ラストランから4カ月後の1976年4月13日。あの機関助士は追分機関区で、同僚に自動車業界に転職することを告げられます。そのとき、機関庫から大きな炎があがっていることに気がつきます。
追分で保存されることが決まっていた241号機は焼失してしまいました。
ドラマは現代に。孫に現在の追分機関区を見せるシーンで終わります。うらやましいなと思っていた241号機は焼失し、スクラップになる予定だった320号機が展示されています。
「ラストデゴイチ(前編)【MMDドラマ】」では、昼間のラストランが描かれています。細かいところまでしっかりと書き込まれたデゴイチの勇姿を堪能できます。
このアニメはMikuMikuDance(通称:MMD)という3DCGムービー制作ソフトで作られています。MMD杯ZERO2が2019年9月から10月にかけて開催されており、MMDで制作された動画がたくさん投稿されています。
視聴者コメント
全40分か…大作だね
エエ話や
見ごたえのある素敵な作品をありがとう
素晴らしい作品を有難う!
ありがとう 素晴らしかった
文/高橋ホイコ