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「これがマリファナビジネス最前線だ」5万人が大麻を吸いまくる”ヤバい”パーティーから超ハイテクのマリファナショップまで突撃リポート

いよいよ420祭りへ! マリファナが吸える市庁舎前に全員集合!

町山:
 いよいよ約5万人のマリファナ愛好家が集っている会場へ行きたいと思います! 今、タクシーの運転さんと話していたのですが、マリファナのおかげで仕事が増えた、と。前述したように運転に関してはマリファナは非常に厳しいわけですね。(マリファナの反応が出ると)刑務所に入るだけでなく、最大100万円の罰金が課せられるため、みんな運転をしなくなってタクシーを利用するようになったみたいです(笑)。

町山:
 というわけで、会場にやってきました! 本当はマリファナは屋外で吸ってはいけないのですが、今日はマリファナの日ということで特別にフェンスを設けて、その中であれば吸っていいという特例日になっているんですね。場所も市庁舎の目の前で行われているほどです(笑)。東京都で言えば都庁の横にある「新宿中央公園」でやっているようなもんですね! 本当に堂々としたイベントという感じです。

黒人女性たち:
 オハヨ~ッ! ジャパン~ッ!

町山:
 (笑)。いや~お祭りですね。どんな雰囲気なのか、中の方に行ってみましょう!

町山:
 たくさん出店がありますが、Tシャツショップも多いですね。こういった自由の女神がマリファナを吸っているTシャツ、アンクル・サムをモチーフにしたマリファナ推奨Tシャツなんかもありますね。「賢くスモークしよう」なんてメッセージTシャツもある(笑)。ちなみにこの会場ではマリファナは売っていません。各自が持ち寄って、4時20分に備えるという感じですね。

町山:
 ここは「Leaf Buyer」と書いてあるのでマリファナを買い取る問屋ですね。ハロー、これはどんなビジネスなんですか?

バイヤー:
 私たちはマリファナをプロダクツしている会社と契約して、こういう場で売ったりしているのよ。

町山:
 こっちでは電子パイプを売っていますね。ろうのようなものを先端に入れて、電気の熱で蒸発させて吸うわけです。会場ではマリファナ自体は販売していませんが、関連商品は山のように売られていますね。ん? これは何ですかね?

男性スタッフ:
 医療用大麻だよ。痛み止めや、皮膚炎症状を持つ人が使用できるクリームなどを販売しているんだ。フレーバーもストロベリーをはじめたくさん用意しているよ。

町山:
 このCBDクリームはいくらですか?

男性スタッフ:
 30ミリグラムのCBDを含んでいるこのクリームは30ドルだよ。

町山:
 ラリる用に使われるのではなく、このように医薬品としての用途が増えているわけですね。マリファナショップでも説明しましたが、マリファナにはCBDというリラックスできる成分が含まれているので、その部分だけを抜き出して医療用に応用している、と。不眠症や食欲減退、精神安定、そういった症状に効果があるとされていますね。ハイになるTHCを含んでいないので、こういったことに転用できるわけですね。

 マリファナはガン治療などにも使われているのですが、当然「治療なのにラリるのはおかしい!」という考え方があります。そういった意見に対応する形で、昨今はTHCを含んでいない薬品や商品が増えている背景があります。コロラドでは、以前は必要でしたが今では処方箋のような文書も必要ありませんから、普通に誰でも購入できますね。

町山:
 このお店ではマリファナに味をつけるフレーバーを売っているようですね。いろいろな種類のフレーバーがあるので、自分好みのテイストにアレンジできるみたいです。花のエキスを圧縮して作る匂い付けもあるんですね。本当にいろいろありますね。おっ、あそこに豪快に吸っている女性がいるので話を聞いてみましょう!

町山:
 日本のインターネット放送局なのですが、お話を聞いてもいいですか?

女性:
 かまわないわよ。

町山:
 あなたたちは電子パイプでマリファナを吸っているのですか?

女性:
 これはベイプペンよ。少しだけ煙は出るわよ。ほら?

町山:
 ホントですね~。今日は、楽しんでる?

女性:
 イェース!

町山:
 OK、サンキュー! お、あっちには“いかにも”なお兄ちゃんたちがいますね。行ってみましょうか。

パンクス風男性:
 イエェーーーー!

パンクス風男性:
 ハッピー、フォーー(4)トゥエンティーーーーッ(20)!

町山:
 はははっははは! いいですね~。

パンクス風男性:
 これ、俺たちのCDだから持ってってくれ! 俺の名前は「アーバンヒッピー」っていうんだ。

町山:
 パンクス?

パンクス風男性:
 ラッパーさ! 隣でふかしているコイツは「パラドックス」っていうんだ! 俺たちはヒップホップが好きなんだ!

町山:
 見た目は完全にパンクスなのに(笑)。オッケー、サンキュー!

町山:
 全身マリファナ柄のスーツの男性もいますね~。いたるところでマリファナを吸っていますね!(笑)

マリファナ祭りは、マリファナ関連ビジネスの見本市でもある

町山:
 子どももいる(笑)。入場ゲートで年齢チェックをしないので、子どもも入れるようになっているけども……(苦笑)。ちなみに、マリファナを学校の近くで売ることは許されていません。子どもとマリファナは分けるという施策が厳しくされているのですが、今日だけは特別ということなんでしょう。

 いろいろなお店が出店していますので、ちょっとあのお店に行ってみましょうか!?

町山:
 このお店では、24金が含まれたマリファナを巻く紙を売っているみたいですね。味に差が出るとは思えないけど、無駄に豪華仕様という……肺に金が混じるのはリッチかもしれない(笑)。

黒人男性:
 キミは日本から来たのかい? コンニチワ! 俺はかつて富山県に住んでいたことがあるんだよ。

町山:
 と、富山!? 何をしていたんですか?

黒人男性:
 バスケットボールの選手をしていたんだ。トウキョウ、ナゴヤ、オオサカ!

町山:
 What’s your name?

黒人男性:
 ジャマールだよ。「富山グラウジーズ」ってチームでプレーしていたんだ(笑)。今は、このブランドのオーナーをしている。

町山:
 オーナーをしているの!? バスケットボールプレイヤーからマリファナビジネスのオーナーってすごいなぁ。この金を含んだ巻紙のアイデアはすごいですね!(笑)

ジャマール:
 コンドームもあるぜ!

町山:
 ゴールドを含んだコンドーム!(笑) ワァオ! ゴールド・コンドーム! あなたはゴールド・ディックの持ち主ですか?

ジャマール:
 I Got Gold Dick!! ハハハハハッ!

町山:
 グレイトアイデア! サンキュー、ジャマールさん! こんどはあっちのお店に行ってみましょうか? 販売スタッフが皆、アジア人なので、気になりますね。コロラドでアジア人は珍しいんですよ。

町山:
 どうやらベイプペンを販売しているみたいです。安くて20ドル、高くて70ドルくらいですね。なぜこういったビジネスを始めようと思ったのですか?

女性:
 私は大学でマーケティングビジネスを学んでいたんです。修士を得て、何かビジネスチャンスを探していたの。もともと中国出身だからマリファナには関心がなかったんだけど、ガン患者がマリファナを使用していることを知って医療用マリファナに興味が沸き始めたんです。それで会社を辞めて、マリファナ用の電子パイプの会社を立ち上げたんです。

町山:
 へぇ~。今やマリファナビジネスは海を越えて関心が寄せられているわけですね。ITブームの黎明期を思い起こさせるような雰囲気がありますね。解禁を機に、若い人たちがこぞってマリファナはビジネスチャンスという認識を持っていることが分かりますね。彼女なんかマーケティングでマスター(修士)まで取っているんだから、大企業で働くことだってできるはずなのに、マリファナで一攫千金を狙いにいっているんだからスゴイよね(笑)。

カウントダウン開始! 大群衆が一斉にマリファナを吸うピースフルな瞬間!

町山:
 確かにお店を覗くと若い人が多いんですよね。サバイバルだから、皆が成功するわけじゃないけど、活気が伝わってきます。

町山:
 ここは自分でマリファナの検査ができるキットを売っていますね。先述したように運転前に検査したり、マリファナの反応が出て困る職業もあるわけです。

(ここで電波の影響で長らく通信が途切れる)

町山:
 たくさんの人が携帯をしようしているため電波が悪くて、映像が途切れてしまい、あろうことか4時20分のカウントダウンの中継を伝えることができなかったという……申し訳ないです! 中継は落ちてしまいましたが、その瞬間の模様はカメラで押さえていますので、コチラからご確認ください!

町山:
 人ごみを離れて電波が安定している場所に戻ってきました。中継がうまくできず、すみませんでした。8時間にわたってマリファナにまつわるさまざまな場所に行ってきましたが、皆さんが想像していた以上にマリファナがビジネスとして成立していることに驚いた方も多かったのではないでしょうか?

 ビジネスを手掛けている人にヒッピー風の人はいなく、脱サラした人も多数いて、マリファナがビジネスチャンスになるということを体現していましたよね。新しい産業としてマリファナがあると。

町山:
 今ではマリファナチョコレートやマリファナコーラなど、我々が普通に口にするものにもマリファナが応用されているんですね。解禁された3年前にも僕はコロラドを訪れたのですが、そのときはマリファナを売っているお店は裏路地や目立たない場所にショップがありました。ところが今回は繁華街の真ん中にお店があるなど、明らかに環境が変わっています。

 2019年にはこういった状況がカリフォルニアでも全面的に解禁されますから、多くの日本人観光客がマリファナと接点を持つことになると思われます。持って帰ってくる人もいるでしょうから、そのときに日本がどういった対応をするのか? ということは非常に気になるところですね。

 今後も日本の皆さんが知らないアメリカをお届けできたらと思いますので、次回も楽しみにしていてください。中継が落ちないように手を打つようにしますので(笑)、次回も見てくださいね! それではまたの機会に!

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