事故物件検索サイトの管理人がレクチャーする“事故物件の見分け方”「風呂場で自殺があった場合、そこだけ新品になっていたり……」
事故物件検索サイト『大島てる』の管理人・大島てるさんが、稲川淳二の怪談グランプリ2016優勝・ありがとうぁみさんとDJ響さんも加えて“いわくつきの物件”、事故物件についてトークを繰り広げます。
『大島てる』を立ち上げて11年。管理人・大島てるさんが、事故物件の見分け方や事故物件検索サイト『大島てる』を作った理由を語りました。
風呂場で自殺があった場合、そこだけ新品に……
ありがとうぁみ:
今日せっかく大島さんに会えたんで、「ここ事故物件じゃないの?」っていう物件の見極め方を聞きたいんですけど。
大島:
見極め方として、これで避けられるかというと心もとないんですけど……。一部分だけリフォームされている場合というのがありますね。
一部分だけというのは2つ意味がありまして、ひとつは「101号室や102号室は古いけれども、103号室だけは新しい」という意味での一部というパターン、もうひとつは「103号室の中で、トイレとかお風呂場はそのままだけれども、クローゼットだけ新品」というパターンですね。
ありがとうぁみ:
なるほど。建物における一部なのか、部屋の中の一部なのかということですね。
大島:
前者の場合は火事などの場合にあるパターンですね。それから自殺の場合は、例えばお風呂場で自殺があった場合、お風呂場だけ変えたりというようなパターンがあります。その場合、ネガティブなイメージを払拭しようとして、その場所のグレードが上がってたり新品になってたり……。
「誤魔化す」というのとは違うのかな。どうしても事故物件は嫌だ、という方は参考にして頂きたいですけれども、何も変えずに事故物件であることを黙って貸すオーナー、不動産屋もいますから、そういうのと比べれば全然マシなわけですよ。
ありがとうぁみ:
なるほど!
名前を変えるのには“理由”がありますから(笑)
大島:
二つ目はマンションのアパートや名前が変わってるパターン。これは事故物件の見分け方というより誤魔化し方のテクニックですけれども、色を変えるとか、あと部屋番号の振り方を変える。201、202、203を2-A、2-B、2-Cにしたりとか……あるいは逆から数えるとか。これは入居する人は何も得しないですね。
ありがとうぁみ:
脱線するんですけど、僕の同期が泊まりにいってどえらい体験をしたロッジが、階段が二階建てで片方にしかないのに、上がったら手前から208、207、206ってなってたらしいんですよ。階段がひとつだったら普通手前が201じゃないですか。
響:
そうですね(笑)。
ありがとうぁみ:
そこの一階で上から音がすると思って見に行ったら、日本人形みたいなのがこっちを覗いてた……みたいなことがあったんですけど、それもモロにそういうことですよね。
大島:
名前を変えるっていうのは何か理由があって名前を変えますからね。お笑いでもコンビ名を変えたりなんて普通しないですよね。やっぱり何かあるんですよ。
名前を変えるとか電話番号を変えるって、小手先の話ではあるんですけど……色を変えるっていうのは、塗装業者にお金を払うわけですから、大家さんは出費になってるわけですね。出費になってるけれども、住む人は何も得しないわけですよ。中は何も変わらないわけですから。本当に誤魔化す為のものですよね。
ありがとうぁみ:
外観も名前もそのままで事故物件として何かしらのサイトとか新聞とかに載ったとして、それを名前や色を変えたとなると、一体どういう扱いになるんですか。
大島:
たとえば色を塗り替えたりすると隣の人は知ってますけど、ちょっと離れた人だと「あの道を曲がった先にある赤いマンション」くらいにしか記憶がないと、それが青くなったりすると本当にわからなくなる。私も現地に行った時グーグルのストリートビューの色と違ったんですよ。全然違って迷いましたし。
ありがとうぁみ:
そういうことありそう!
大島:
大家さんは、本当はシルエットを変えたいんですよ。けれど四角い形の建物を三角にするとかは無理ですから(笑)、だから色を塗り替えるんですね。