将棋・谷川浩司九段が史上5人目の通算1300勝を達成「ここ10年は1勝することの難しさを感じる日々でした」
10月1日(月)に対局が行われたテレビ棋戦にて、谷川浩司九段が勝利し、史上5人目の通算1300勝(832敗)を達成した。
谷川九段は兵庫県神戸市出身で14歳で四段昇段(プロデビュー)し、史上最年少の21歳で名人位を獲得。タイトル通算獲得数は27(歴代4位)で、十七世名人の資格を保持している。
これまで1300勝を達成した棋士は、大山康晴十五世名人、中原誠十六世名人、加藤一二三九段、羽生善治竜王の4人で、谷川九段の56歳5カ月での1300勝達成は、羽生竜王の44歳1カ月で達成に次ぐ2番目の早さ。
本人コメント
◆谷川浩司九段のコメント
ここ10年は1勝することの難しさを感じる日々でした。
それでも最近は将棋の奥深さを再認識し、また後輩との捻り合いを楽しめる心境になりました。
1433勝という大山十五世名人の偉大な記録に少しでも近づけるよう、これからも頑張ります。
棋界からのコメント
◆佐藤康光日本将棋連盟会長・九段
この度は通算1300勝達成、誠におめでとうございます。
谷川先生のファンを魅了する芸術的な「光速の寄せ」、また将棋に対する変わらぬ真摯な姿勢はいつも敬服いたしております。
今後も体調に留意され、更なるご活躍を祈念いたします。◆羽生善治竜王コメント
鋭い切れ味の「光速の寄せ」は今でも終盤のお手本です。
今後も多くのフアンを魅了し続けてください。◆渡辺明棋王コメント
1300勝達成、おめでとうございます。私は子供の頃、谷川先生の将棋を2度、3度と並べて勉強しました。
将棋だけでなく、その対局姿勢や取り組みは多くの棋士が目標にするところです。ますますのご活躍を祈念しております。◆藤井聡太七段コメント
1300勝の達成、おめでとうございます。谷川先生の光速の寄せは小さな頃からの憧れです。これからも先生の魅力あふれる将棋を楽しみにしています。
ニコニコ生放送では将棋関連番組を多数中継しており、今週は中村王座と斎藤七段による第66期王座戦、第4期叡王戦九段予選など生中継予定。
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