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『朝まで生テレビ!』出演当時のオウム真理教を振り返って吉田豪が語る「面白がることがどれぐらい危険かという自覚を持った方がいい」

 オウム真理教事件で表沙汰になっていなかった殺人事件が週刊新潮で報じられました。死刑を執行された松本智津夫元死刑囚らが、教団が創設された当時に女性信者を殺害。その場に現在オウムと決別を宣言したひかりの輪の上祐史浩代表がいたことも分かり、上祐氏は週刊新潮にこれまで話せなかった理由を語ったことが話題となっています。

 久田将義氏吉田豪氏がパーソナリティをつとめるニコニコ生放送「タブーなワイドショー」にて、ゲストの掟ポルシェ氏と共にこの話題を含む宗教問題に言及。吉田氏はかつてのオウム真理教はテレビ番組等では仏典を用いて幸福の科学を常識的に諭す側だったことを挙げ、インテリと呼ばれる人たちがオウム側に転んだ影響を語りました。

 また近年、幸福の科学がアイドルグループを立ち上げるなど、宗教が絡む活動に対しては「面白がることがどれぐらい危険なのかという自覚を持った方ほうがいい」と、改めて警鐘を鳴らしました。

左から久田将義氏、掟ポルシェ氏、吉田剛氏。

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かつてのオウム真理教は幸福の科学を常識的に諭す側だった

吉田:
 これは掟さんが一切語らないやつですかね。

掟:
 でも当時、オウムってもっと身の回りに普通にありましたしね。身近にあるお化け屋敷みたいな。ただの変わり者みたいな感じで見てましたからね。

吉田:
 杉作J太郎【※】さんも普通に弁当屋使っていたって言っていたもんね。

※杉作J太郎
漫画家、俳優、映画監督など活躍は多岐にわたる。

掟:
 オウムの……。

吉田:
 うまかろう安かろう亭。

掟:
 うまかろう安かろう亭に行くと、水じゃない白く濁った液体が出されるんですよ。あれが噂によると尊師のお風呂に入ったお湯じゃないかって。

吉田:
 そういう説が流れていて、スープじゃないんですよ。

掟:
 レモンっぽい味なんだけれど、風呂の水らしいよっていうのは噂でよく聞いて。それが怖くて一回も行かなかったですね(笑)。

吉田:
 杉作さん、普通に「あれ安くてよかったよ」って。「うまかろう安かろうだったよ」って(笑)。

掟:
 いろいろなことをやってましたからね。

久田:
 マハポーシャ【※】とかもそうだし。あと、ぶっちゃけて言うと覚醒剤ですよね。団体名は出さないですけれど、オウムというのはずっと囁かれていたんですけれど、ある巨大団体の下請けだっていうことですよね。

※マハポーシャ
オウム真理教の関連会社である株式会社マハーポシャが経営していた、自社組立てパソコンを販売していた店舗およびそのショップブランドの名称。

吉田:
 黒社会と繋がって……ということね?

久田:
 巨大宗教団体です。それも繋がっていますね。だからあんな覚醒剤を作っちゃったっていう話もありましたけれど。でも意外と解決されてないけれども、当時の「朝まで生テレビ!」とか見ていると、みんな結構持ち上げているんですよね。ビートたけしさんもそうなんですけれど。

吉田:
 当時、幸福の科学が厄介な講談社への抗議活動とかしていた時期で、幸福の科学に対して常識的に諭す側みたいな感じだったんですよね、当時のオウムって。

久田:
 そう。だから幸福の科学自体の言葉は、麻原が言うには仏典でもって反応するので、そっちのほうが田原総一朗さんもそうですけれど、正しいじゃないかっていう。

吉田:
 インテリと言われていた人たちが、オウムに転んじゃったのはそういうところですよね。

久田:
 そうだよね。

掟:
 「朝まで生テレビ!」の時も見ていましたけれどね、直接対決。オウム真理教VS幸福の科学。上祐史浩の独壇場でしたよね、完全に。「仏典研究をされていますか」って、幸福の科学の人たちが言っていることの整合性のなさを、仏典をちゃんと研究しているということで一点突破していく。

久田:
 だからあの論争ではもう勝ってた。西部邁【※】さんとかも中立だったんですけれど、あと池田晶子【※】さんでしたっけ。結構突っ込んでいたんですけれど、意外とちょっとオウム寄りの人もいちゃったんですよね。それはたけしさんもちょっと、僕は何かコメントを出すべきじゃないかなって思っていますけれどね。

※西部邁
評論家。2018年1月に入水自殺している。

※池田晶子
哲学者、文筆家。腎臓ガンのため46歳の若さで逝去している。

吉田:
 ちょっとかわいそうな気もしますけれどね。あの時期にああいう流れで、なんとなくをオウムに好意的になっちゃったのは、時代の空気も含めて僕らは当然そこまでの発言権もない時期だし、距離も置いていたけれど、あの時期しょうがない部分もあったのかなとは多少思いはする。

久田:
 世の中的には、反抗する反対勢力みたいなものとしてのオウム真理教みたいな感じの人はたぶんいたと思うんですよね。テリー伊藤さんもそうなんですか。

吉田:
 テリーさんは北朝鮮とかを面白がるようなノリで、当時オウムは面白い素材だと思っちゃったんですよね。

久田:
 それはちゃんと総括してほしいですよね。

「面白がることがどれぐらい危険なのかという自覚を持った方ほうがいい」

吉田:
 未だに誤解されていてTwitterとかでも書かれているけれど、麻原が「とんねるずの生でダラダラいかせて!!」のレギュラーだったとか。いや、そんな事実はないよっていう。一回出ただけだから。

久田:
 あれはバラエティでしたからね。

吉田:
 最近の鬼畜ブームの総括みたいなやつに繋がるやつですよね。面白がることがどれぐらい危険なのかというのを自覚をちょっと持った方ほうがいい。

久田:
 本当にその通りだよね。

吉田:
 宗教とかが絡むと、みんな警戒したほうがいいよという思いは、みんな持っていなきゃいけない。だからこれで学んだはずなんですけれど。未だに僕はTwitterで書くけれど、幸福の科学のアイドルが出てきて面白がったりしている人を見ると、僕はそこは一線を引かないとだめでしょうっていう。

幸福の科学の非公式学生部アイドル「anjewel」。
(画像はYouTubeより)

久田:
 面白がってもいいんだけれども、本当に距離感だよね。

吉田:
 いやいや、面白がって痛い目にあった過去があるから、僕ら。

掟:
 電車の車内吊りの深見東州、面白い顔はちょっとね。

深見東州(半田晴久)氏。
(画像は半田晴久公式サイトより)

吉田:
 あれはね(笑)。

掟:
 あれだけはね(笑)。

吉田:
 深見東州の写真集を持っているけれど、完全に掟さんの芸風と被ってるんですよ。面白いことの方向性が。深見東州はずるいね(笑)。

『深見東州フォトグラフ・ライブラリー〈2〉ギャグ写真集』。
(画像はAmazonより)

掟:
 顔が面白いからって入信しないからね。

吉田:
 ずるいよ(笑)。

掟:
 何か一個入らないといけないなら、あれでいいよみたいな感じ(笑)。

吉田:
 たちばな出版。ずるいよね、本もね。夏目漱石とかああいうの。

(画像は深見東州氏の公式サイトより)

掟:
 バカだもんね、言っていることが(笑)。基本は人を笑わせようというのが強い。それでコロっといっちゃうと怖いですね。

吉田:
 ちょっと悔しいけれどっていう部分もある(笑)。

掟:
 悔しい、あれ。どういう気持ちで信者の人はいるんだろうって。どうなのかなと思いますけれどね(笑)。

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