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『まどマギ』の元ネタ“人魚姫説”が濃厚に! あまりに一致しすぎる考察に「なるほど、すごすぎる!」

 今回紹介するのは、ちむらさんさんが投稿した『童話『人魚姫』からまどマギ考察』という動画。再生数は120万回を超え、歴史カテゴリで過去最高1位を記録しました。

 ちむらさんは、ゆっくり音声ソフトを使って、TVアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』の登場人物である美樹さやかの魔女化した姿は、童話『人魚姫』がモチーフであると言われています。動画では『人魚姫』を読み解き、美樹さやかのストーリーの考察を行います。

『魔法少女まどか☆マギカ』。
(画像はAmazonより)

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さやかは人魚姫、恭介は王子、仁美は隣の国のお姫様

ちむら:
 キャラクターを童話にあてはめると、さやかは人魚姫、恭介が王子、緑(志筑仁美)が隣の国のお姫様。王子を救ったのは人魚姫なのに、王子はそれを知らず他の人と結ばれてしまいます。

ちむら:
 童話の中で人魚姫は人間の足を得るために魔女に声を差し出します。さやかも恭介の腕を治してもらうかわりにキュゥべえと契約し、魔法少女になりました。しかしさやかは自分の肉体が普通の人間と異なることを知り、悲しみに暮れます。「こんな体で抱きしめてなんて言えない。キスしてなんて言えないよ」。

 『まどマギ』の美樹さやかにスポットを当てた解説です。作中の名台詞が『人魚姫』を知った上で聞き返すとより深い意味を持つことがわかります。

ちむら:
 契約したことで人魚姫と同じく王子に真実を告げる言葉を失ってしまいます。童話では人魚姫が船を見つけ、そこから流れてくる音楽に引き寄せられています。バイオリンを弾く恭介に惹かれたさやかと重なっているのでしょうか。

 あまりにも辻褄のあった解説に「ほほう」「なるほど」といったコメントが多く寄せられました。

杏子、まどかは人魚姫の姉たち

ちむら:
 さやかの話で欠かせないのは杏子の存在です。彼女は魔法少女の先輩として、さやかよりも現実をしっかり捉えています。当てはめるならば、人魚姫の姉だと思われます。

ちむら:
 人魚姫の姉は人魚姫の死の間際にかけつけ、女の命とも言われる髪をなくしてでも人魚姫を助けようとしていました。杏子もさやかの死の間際に、最後までさやかを助けようとしていました。

ちむら: 
 しまいには自らの命を投げ打ち、さやかと共に死を迎えました。杏子が髪飾りを外すシーンがありますが、あれは髪を切る姉の姿なのかもしれません。

 まどかも無茶をするさやかを心配し、やめさせようとするのは、毎晩海の上に出て、海の中では姫がいなくなったことをどれだけ悲しんでいるか伝える姉の姿そのものです。

 杏子はロングヘアー(髪を失っていない)、さやかはショートヘアー(髪を失っている)と見立てることも出来ますね。

ちむら: 
 まどかは杏子はまた違うタイプの姉でした。まどかは魔法少女ではないからさやかを止めることはできません。彼女は海の中から外の世界にいる人魚姫を、ただ見つめることしかできないのです。

『人魚姫』のあらすじラストとの共通点

ちむら:
 元の童話のストーリーを確認しておきましょう。みなさんが知っている『人魚姫』は改訂が加えられ、子供にも読みやすくなっているほうだと思います。

改訂後の『人魚姫』のあらすじ。

ちむら:
 改訂前のものと、あらすじはほぼ変わらないのですが話のラストだけがちょっと異なります。『人魚姫は海に身を投げ泡となりかけます。しかしその時、お日様の光が海を暖かく照らしました。お日様を見ると、その中に透き通った幾百もの美しいものたちが漂っていました。人間には見えず声も聞こえない、魂の世界のものたちです。』

改訂前の『人魚姫』のあらすじ。

ちむら:
 『これから善い行いをしてお勤めすれば、不死の魂を授かって永遠の幸福を得られますよ、と。船では王子が花嫁とともに人魚姫を探していました。人魚姫は人の目に見えないまま、花嫁の額にキスをし、王子に微笑みかけると空気の娘たちと一緒に空へ昇っていきました。』

改訂前の『人魚姫』のあらすじ。

ちむら:
 どうですか、お日様の光が人魚姫を暖かく照らし、泡となって消える運命から救っています。これはまさしくアルティメットまどかのことではないですか。お日様がまどかで、その中の空気の娘たちというのが魔女化する前に救われた過去の魔法少女たちでしょう。

 『善い行いをしておくと不死の魂を授かる』とありました。不死の魂を授かるというのは、天国に行くことを指します。劇場版でまどかにさやかや、べべが協力していたのは、まさしくお勤めの真っ最中だったということでしょうか。

ちむら:
 最初、まどかは人魚姫を助けられない姉でした。しかしまどかは魔法少女になります。すなわち魔女と契約し、人魚姫を助けられる姉になったのです。人魚姫の姉は短剣を差し出します。これで王子を刺せば、人魚姫は生きられるというものでした。

 恭介の腕を諦めればさやかの命は助かる。しかしさやかは自分の命が助かる道を選ばず、恭介と仁美を祝福して空に昇っていきます。さて、まだ配役が残っていました。人魚姫に契約を持ちかける海の魔女というのは、当然キュゥべえです。魔法少女を生み出しているキュゥべえもまた魔女であるというのは、なかなか面白いですね。

 ちむらさんの解説を聞いて、あらためて『まどマギ』のラストを思い出す視聴者から「逝ってしまったわ、円環の理に導かれて」といったコメントや、深い解説に「主さんすごいですね。。」と称賛するコメントが寄せられました。

 『まどマギ』の世界をさらにディープに楽しめる解説をノーカットで楽しみたい方は、ぜひちむらさんの動画をご視聴ください。

▼動画はこちらから視聴できます▼

『童話『人魚姫』からまどマギ考察』

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