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もしも小学生(仮想)が桃太郎をアレンジしたら? 完全にディストピア文学に「Multi Online Massacre Officer(通称:MOMO)の指令で攻撃を始めて、はや5年」

 今回紹介するのは、エフさんが投稿した『「桃太郎」という概念』という動画です。再生数は3千回を超え、「歴史」カテゴリランキングで最高で4位を記録しました。

 場面は小学校のホームルーム。文化祭で「桃太郎」を演じることが決まりました。吉田くんが「桃太郎はアレンジするんですか?」と先生に質問します。吉田くんは「最近は、クラス全員を主人公にするなどのアレンジを加えることもよくあります」と指摘します。

 吉田くんの指摘を受けて、どんな桃太郎にするかの話し合いが始まりました。先生がアイディアを募ったところ手を挙げたのは吉田くん。吉田くんが桃太郎を話し始めます。むかしむかしあるところに……。

 立つこともままならぬほど疲弊した身体。桃太郎は、満員電車の人ごみに、ただ身体をゆだねていた――企業戦士「桃太郎」。

 主要顧客を鬼ヶ島商事に奪われそうになるルート営業の桃太郎。「絶対に鬼ヶ島商事を倒す」と決心した。

 先生は、桃要素がないと、あわてて発言をさえぎります。次にアイディアを発表したのは多田さん。多田さんの桃太郎はどんな話でしょうか?

 今から30年前。我々人類はまだ「AIが人間を攻撃する」などという話を笑いながら聞いていられた。

 2050年、水面下で着々と計画を進めていたAIの力は、人類の力をはるかに凌駕していた。地上の65%をAI軍に制圧された人類は、インターネットと人間の脳をリンクさせ、処理能力を飛躍的に向上させるシステムを開発。

 人類史上最高の天才であり、システム開発者でもあるMulti Online Massacre Officer(通称:MOMO)の指令で、我々が電脳世界からAIに攻撃を始めて、はや5年になる。

 しかし、AI軍の抵抗は激しかった。

 AI軍の防御兵器であるOnline Nightmare Infantry(通称:ONI)はすさまじいスピードで並列化とアップデートを繰り返し、当初は有利に思えた人類も、時とともに追い込まれた。

 この話にも先生は「全然、桃太郎じゃない」とさえぎります。次の発表者は山田くん。先生は「ちゃんと、ファンタジーにしてね」と釘をさします。

 山田くんは「むかしむかしあるところに、おじいさんとおばあさんがいました」と話し始めました。

 ある日、山から帰ってきたおじいさんは、かわいい男の子をつれていました。おじいさんは言いました「…“桃”から生まれたんだ」と。

 そう。桃太郎はおじいさんと愛人の子どもだったのです。

視聴者コメント

相変わらず面白い
発想がw
いらすとやの圧倒的バリエーション
ディストピア文学はさすがに草
割と面白くて草生えるwww

文/高橋ホイコ

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