『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を見たアニメ大好き芸人 ハライチ岩井。9話のホッジンズ中佐との名シーンに「もう一回記憶を消して見たい」
同率1位 『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』
岩井:
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の今週はすごかった。ずっとヴァイオレットの過去の話をやってたんです。今週の最後は泣いたな。ヴァイオレットがどういう経緯で軍人になったかとか、「これは戦争するための道具なんだ」みたいな感じで引き渡されたヴァイオレットに少佐が名前をつけてあげて。
言葉を教えてあげたりとか、感情を教えたりする中で、やっぱりどんどん軍人になっていく。戦争が終わったら子安武人さんが声優をやってるクラウディア・ホッジンズが「会社をやろうと思うんだよ」って。「じゃ、ヴァイレットを雇ってあげてくれ」って感じになるんですよね。
これがもう完全に死亡フラグなんですけども。少佐が過去に奥さんがいたかどうか……そんな話をしてたんだよね。ヴァイオレットを引き取る時に、家のメイドが「奥様がどうとか」言うんだよね。
それが少佐の奥さんなのか、少佐のお母さんのことなのか、どっちなんだろうなっていうことになってたんですけど。少佐がヴァイオレットに言った「愛してる」は家族に対する言葉なんじゃないかと俺は解釈しようとしてるけどね。
最後の戦争に出て、少佐が肩とかに銃撃を受けちゃうわけ。歩けなくなちゃって血だらけで少佐も死ぬと。ヴァイオレットは「少佐を連れて逃げます」とか言って、血だらけの少佐を肩に担いで逃げようとしてるんだけど、そこでヴァイオレットは撃たれて右腕がもげてて……。それでも左腕で……。
そこで爆弾で吹き飛ばされて、ヴァイオレットは左腕が落ちて両腕がなくなっちゃう。それを見て、少佐が「なんてことだ」みたいになって、「俺のことは置いて逃げてくれ」って言うんだけど、ヴァイオレットは逃げられませんって。
最後に「君は生きて自由になりなさい」「愛してる」っていう言葉が、そこで初めてだったっていう経緯が、この3話くらいで説明されてたんだけど。
それで話は現代に戻って、少佐が死んだことを知らされてなかったヴァイオレットが、悲しみに打ちひしがれている中、ドールのみんながヴァイオレットに手紙をくれるんですよね。あれはちょっと泣けましたね。
ヴァイオレットは手紙をちゃんと貰ったことがなくて、それで自分に宛てられた手紙を読んで。「辛かったら今から復帰できないかもしれないけど、私たちにいつでも相談して」みたいな手紙を貰って、手紙を貰う喜びを知る。
手紙を貰うことで自分が手紙を書くことの大切さを知って、最後ですよね。ホッジンズ中佐がヴァイオレットのことをずっと見てきたわけで、ヴァイオレットがどれだけ戦場で人を殺しているかも見てきた。
「その過去は拭えない」ってずっと言ってるんだけど、ヴァイオレットが仕事に戻ってきた時に、「君のその過去は拭えないんだでも、君がドールの仕事をやってきて喜んでもらったことも拭えないんだよ」って言った時、めちゃくちゃ良かったですよ。
あの一言でヴァイオレットは救われましたね。この名前に恥じないような生き方をしなければいけないって。最後に、タイトルですけど、この3話ずっと出てなかったのに、この3話の最後で『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』っていうタイトルが出た時に、うわぁ~やられた! お手上げです って。
──これ、最終回じゃね? って。
岩井:
良かったんだよ。京都アニメーション万歳。で、千原実さんの声が。なんであんな演出がいいんだろうね、全部。この2話でめっちゃ振ってたから。この2話がずっと辛かったから。この2話は最後に出るタイトルは「」だけだったんだよね。
──全部前振りだった。
岩井:
参りました。素晴らしい。
──今期は『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』も『恋は雨上がりのように』もそうですけど、しんみりくるというか、作画と内容がバチっとあっている作品が多いですね。
岩井:
その2作はすごい。あの作画もいいんだよね。『恋は雨上がりのように』のちょっとレトロなキャラデザね。
もう一回記憶を消して『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の近々の3話を見たい。今回、1位は決められませんでした。2つです。