「高齢者が生き生きと活躍できる社会を」“人生100年時代”を見据えた医療技術を自民党議員が語る【片山さつき×山本一太】
AIが普及しても結論を判断するのは人間
片山:
それからAIの話ですと、質問とかで取り上げていく方向でやっていくのですが、AIもやっぱり人間が使いこなすことが重要なんですよ。つまりAIが何かできるようになったら、それを全部AIに任せるかどうかは人間が決めること。それも民主主義で決めることです。だから政治の役割はすごく大きいと思います。
山本:
なるほど。この前、田原総一朗さんが「2050年ぐらいには、全員が職を失う」と言っていたんだけれど、つまり2030年代、40年代くらいに、シンギュラリティ【※】が確立されると、結局人間の仕事がなくなる。そうなるとオランダとかでやっているベーシックインカムをやるような社会になると言っていましたけど……。1億人の国民は仕事がないからみんながミュージシャン、アーティストみたいなボヘミアンな状態になるんじゃないかと。
※シンギュラリティ
技術的特異点。人工知能の発明が急激な技術の成長を引き起こし、人間文明に計り知れない変化をもたらすという仮説。
片山:
AIと実業を結びつけて、その部分を特許で抑えるのが日本の強さじゃないかっていうのを、東大の学者さんと議論をしているのですが、確かに日本がとれるとしたら、その部分なんです。まさに選べばいいんです。日本ではこういう仕事はAIにお金をかけてやらせることはできなくはないけれど、人間がやったほうがいいよねという部分はいっぱいあると思うんですよね。
いま、IoT【※】もいろいろ言われていても思ったほど広がらないのは、結局は人間がコミュニケートして決めなきゃダメだよねとかそういうことがあって、人工知能はいまはそういった何かの作業ができるっていうところでやっているのですが、もうじき命題を与えたら答えが返ってくるようになるんですよね。
そのときに、答えが一つしかないとAIに左右される民主主義になるけれど、必ず複数でいれて選ぶときに人間がそれを選んで、なぜそういう結論になったのかを責任を持って言う。その辺が、人間の判断になっていくんだろうなと思います。
※IoT
Internet of Thingsの頭文字を取ったもので、世の中の様々なものがインターネットに接続することによって制御できたり、情報が取得できたりする仕組み。
山本:
X JAPANのYOSHIKIさんが自民党のクールジャパン戦略推進特命委員会にいらっしゃったのですが、そのときにもAIの話が出て、作曲家、ミュージシャンもAIと勝負をしなければいけない。「作曲は数学だ」と言っていました。
片山:
作曲のほうが絵よりも、たぶん先にとって代わられますよ。
山本:
YOSHIKIさんはどうやって人間が勝負するかと言うと「ライブパフォーマンスもそうだし、必ず人間じゃないとできないところがあるので、そこで勝負したい」と仰っていました。
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