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宝塚歌劇団の厳しい稽古風景を元宙組メンバー・凰稀かなめが語る。“怒り”を表現する演技指導で「お稽古場の椅子とか投げはじめましたからね(笑)」

 元宝塚歌劇団宙組トップスター凰稀かなめさんが初めて朗読劇の主演を務めるリーディングアクト「『愛にまつわる、いくつかの・・・』開幕直前特番」が1月23日、ニコニコ生放送にて放送されました。

 宝塚ファンを公言しているゴールデンボンバー歌広場淳さんがMCを務め、凰稀さん、元宝塚歌劇団宙組の娘役スター伶美うららさんがゲストで登場。宝塚時代、凰稀さんが伶美さんに行った演技指導や下級生時代の衣装にまつわる秘話、美容法まで様々なトークが展開されました。

左から伶美うららさん、凰稀かなめさん、歌広場淳さん。

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演技指導! 喜怒哀楽を表現するため「稽古場の椅子を壁に投げた」 

歌広場:
 お二人に宝塚時代の話も聞きたいです。思い出に残っている舞台とかありますか。

凰稀:
 それこそ『ロバート・キャパ 魂の記録』じゃないですか。歌広場さん、見ましたか。

画像は『ロバート・キャパ 魂の記録』宝塚歌劇公式ホームページより。

歌広場:
 僕、本当に申し訳ないんですけれど、いろいろ見ている中で『ロバート・キャパ 魂の記録』は見ていないんですよ……。ほら、目つきが変わっちゃった(笑)。

凰稀:
 忙しくて(笑)?

歌広場:
 そうそう、忙しくて(笑)。『ロバート・キャパ 魂の記録』も見れていないので、それを含めて聞けたらいいなと思います。

凰稀:
 ちょうどそのとき、私が宙組の二番手として『ロバート・キャパ 魂の記録』の次の大劇場公演というのが5代目トップの大空ゆうひさんの退団公演だったんですね。私は次期トップだからというところもありましたし、そのときに大空さんをどれだけ支えられるか、そのためにどれだけ力をつけなければいけないかという思いがあったのと、演出家の先生も大空さんの退団公演がデビュー作だったんですよ。その先生と私ですごく燃えていたんですね。

 そこにやっぱり新しい風を吹かせたいというのと、宙組からトップを出したい、育てたいという気持ちもあったので、ゆうり【※】を推して、この子を相手役で、この子を育てていきたい! みたいな。ちょうどまだ研究科3年生のときで、歌ったりとか話したりっていうのが全くやったことのない状態だったのですが、「この子は絶対に出てくるから、この子にする!」って言ってゆうりを抜擢しました。

 ちょうど『ロバート・キャパ 魂の記録』に出てくる恋人のゲルダっていう役が、すごく知的なイメージがあったので、ゆうりにぴったりだったんですよ。なのでいろいろ言ったね。

※ゆうり
伶美さんの愛称。

伶美:
 本当にいろいろ教えていただきました。全くお芝居ができなくて……。本当にできなかったんです。感情の起伏がないというか。

歌広場:
 普通に生きているだけであるんじゃないですか(笑)。でも普段からそうだと、そうなのかな。役とかでも、引っ張っていただくじゃないですけど、そういう機会があったんですね。

凰稀:
 そのときに、この子にできるだけいろいろ教えたいなって。トップになったら相手役がついて、考えるのはその子のことになってしまうから、今私が教えられることや思っていることをこの子に教えようって。

歌広場:
 素敵なお話です。

凰稀:
 すごく頑張り屋さんだったんですよ。

伶美:
 必死について行きました(笑)。

凰稀:
 泣かすのが大変でした(笑)。お芝居で感情の喜怒哀楽というものを表現するために、怒ったり、泣いたり、笑ったりっていう、表現を大きくしなければいけないから、それの練習をさせました。笑うことはできる、じゃ「怒ったことは?」言ったら「怒ったことはない」って言うから、ふわふわのボールを壁に「この野郎! って言って投げて」って言ってやったりとか。

 そうしたら可愛い声で「コノヤロッ」っていう感じで投げたから、「そんなんじゃだめだよ!」って言って、最初はボールからだったのですが、だんだんひどくなって、お稽古場の椅子とか投げはじめましたからね(笑)。

歌広場:
 それは言って大丈夫なんですか(笑)。

凰稀:
 大丈夫、大丈夫(笑)。そういうこととか、涙を流すのもできなかったので、とりあえずこの子を泣かそうと思いました。涙って、浄化するとか発散するっていうことに慣れるという意味が出てくるのですが、この子を泣かすのがどれだけ大変だったか(笑)。二カ月近く戦いましたね。

歌広場:
 そんなお二人が、またこうして宝塚ではない舞台で一緒にというのは、めぐり合わせのようなものを感じられていいですね。

凰稀:
 そうですね。あのときは男役と女役で組んでいましたけれど、今回は女性同士なのでね。

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