「アニオタ=キモオタではないし、オタク=キモいではない」 ハライチ岩井が『キモオタ論争』に言及
10月8日にテレビ朝日系列で放送された『アメトーーク!』の「昭和アニソン軍VS平成アニソン軍」に出演したアニメ好きで知られる、ハライチ 岩井勇気氏が放送終了後、「アニオタはキモオタと言う傾向のイメージを払拭したい。そんな時代は終わったんだ」とTwitterで訴えたことが話題になっています。
これを受けて、岩井氏がアニメを語る番組『ハライチ岩井勇気のアニ番』の中でツイートの意図を解説しました。
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アニオタ=キモオタではない
岩井:
「岩井さんのツイートが話題になっていた」というコメントがありますね。僕のTwitterは炎上してないですよ、ただ僕のTwitterのリプライ欄で大議論が行われているだけです(笑)。
──『「アニオタはキモオタと言うイメージを払拭したい」 ハライチ岩井「そんな時代は終わった」と訴える』とニコニコニュースでも取り上げられていましたよ。
岩井:
『アメトーーク!』に「平成アニソンチーム」として番組に出て、ちょっと濃い曲を紹介すると会場が引いていくさまが見えたんです。「わからないものに対しての拒絶」と言うか、アニメに対して「ちょっと気持ち悪い」というイメージがある。だから理解する前に早々と引いていっちゃうのが見えるんです。それをちょっとやめてもらいたいということです。
──特に『アメトーーク!』のお客さんは女性の方が多いですからね。
岩井:
アニオタ=キモオタではないし、オタク=キモいではないです。「キモオタ」という言葉はオレの中では「気持ち悪いオタク」じゃないんです。「気持ち悪くて、オタク」が「キモオタ」とだと思うんです。だから「気持ち悪い」と「オタク」って別次元のものなんです。
──そもそもそこが違う。別の話。
岩井:
そうそう。ちょっと図に描きましょう。
岩井:
「キモい」「キモくない」。このカテゴリがありますよね。「アニメオタク」。まったくの別物でこの次元のものではない。でも深夜アニメが始まったころは……世間的なイメージは「キモい」だった。
──20年くらい前ですね。
岩井:
でも今のアニメのイメージっておそらくこのへんなんだよね。
──ちょうど両方入っていると。
岩井:
だからアニオタ=キモいでは全然ない。アニメオタクはキモいと言うのは一概に言えない。
──アニメオタクの中でもキモい人もいれば、キモくない人もいるということですね。
世間に対してアニメへの偏見がなくなる近道は
岩井:
アニオタのイメージって、いろいろなところで「ヤバい」というイメージ付けをされた。たとえば世間的にヤバい人がいました。こいつがヤバいことをしたときに、パーソナル的なことを調べたら「アニメ好き」というものが出てきた。世間はアニメってそんなに見ないし、「アニメってどういうものなんだろう?」と思ったときにこういうことが起こると、「アニメってヤバい人が見るもんだ」というイメージになる。
──アニメのことをよくわかってないから余計に。
岩井:
こっちにもう一人ヤバイ人がいました。この人がたとえばやきそばが好きで、そしてさっきのヤバイ人もやきそば好き。そうしたときに世間はやきそばに対しては、やっぱり「やきそば」なんだよね。「?」がまったくない。つまり「やきそばというものは、そばをソースで絡めて焼いたものだ」と、世間がどういうものかが既にわかっている。
だからヤバイ人がやきそば好きとなっても、「やきそばってヤバイ人が食べるものか?」とならない。
──確かに。
岩井:
だから私たちアニメが好きな人がすべきことは、世間に対してアニメについて知ってもらおう、「?」をなくそうということが、世間に対してアニメへの偏見がなくなる近道なのではないでしょうか。だからもうアニオタ=キモオタという偏見はやめましょう。そしてアニメ好きな人が、偏見を持たれることを言っていてはいけないよと思う。閉鎖的なものにすることによって、そういうものになってしまうからね。
──認知が世間に広がってアニメを見る人が増えれば増えるほど、面白いアニメは増えると思いますよ。より濃いアニメを生みやすい状況になるかもしれませんね。