『ぼくらの16bit戦争』を16年ぶりに歌い直したVALSHE、ニコ動への帰還に「自分の動画も誰かをニコニコさせられたら良いなと思います」【歌コレ2025春】
国内最大級の歌ってみた動画投稿祭『歌ってみた Collection 〜2025 Spring〜』が、3月20日(木)から23日(日)まで開催されます。
これに先駆け、プレイベントとして「歌い直してみた 企画」を実施。本企画では、長年シーンを牽引してきた歌い手たちが、過去に投稿して多くのファンを魅了した人気の歌ってみた動画を、時を経て再び歌い上げます。
今回は、本企画に参加し、16年ぶりに『ぼくらの16bit戦争』を歌い直したVALSHEさんにインタビューを実施。
本企画でなぜこの楽曲を歌い直したのか、視聴者からの反響はどうだったかといった歌コレ関連の質問から、活動開始当初のことや今後の活動に関するお話などを伺いました。
原曲 : sm7610111
原曲Remaster ver. : https://www.youtube.com/watch?v=dHa5U03ebakVocal : VALSHE
Lyrics&Music : sasakure.UK
Arrangement : 秋山健介
Illustration : 白皙
Movie : まきのせなGuitar : 秋山健介
Drums : 輝喜
Bass : 米倉京佑
Keyboard : OKKY
Vocal Recording&Mix : 日下真平
■歌い直してみた企画について
──なぜ今回の楽曲を歌い直そうと思ったんですか?
VALSHEさん(以下、VALSHE):
投稿活動をしていた頃(2009年代)は自分自身に特別楽曲制作の知識があるわけでもなく、作詞曲の経験も、もちろんステージに立った経験も無いなかで趣味として投稿していました。それこそ本当に「歌ってみた」です。
当時そうした活動は楽しく、投稿を通して喜びも多くありましたが、その一方で歌わせてもらっているだけでリスナーから受け入れて頂いている自分の居方に疑問や葛藤があり、一切の投稿活動を終了した経緯があります。
離れたその後約15年の音楽活動を経て自分なりにではありますが、音楽との向き合い方を見つけた現在なら、と。
『【天晴!】ぼくらの16bit戦争歌ってみた【てん×バルシェ】』
(2009年12月投稿)
──「歌コレ2025春 歌い直してみた企画」で歌い直した楽曲を投稿した後、リスナーからの反応やコメントで特に印象に残ったものはありますか?
VALSHE:
コメントの一つ一つが率直にすべて嬉しいです。
印象に残るというか、驚いたのは所謂〝弾幕〟ですね。
動画につく弾幕も特有のおもしろい文化だと思いますが、流していただくのも16年ぶりのことで。
絵文字が使えるようになったんだ、もっと派手になってる!みたいな(笑)。そういう進化の部分も含めて印象的でした。
──「歌い直してみた企画」に参加して、新たに感じたことや発見はありましたか?
VALSHE:
少し趣旨が逸れるかもしれないのですが、今回の自分の歌唱やクリエイティブな部分だけではなくて、当然ながら聴いてくださるリスナーの皆さんやニコニコ動画そのものにも十数年の歩みに歴史があって、頂くコメントや進化されている動画サイトとしての地盤に触れて、現在でしか感じ入ることが出来ない何かとても洗練された空気を感じました。
流石にこれだけ期間が空いた、しかもサウンドメイク自体がフルアレンジともなると制作中は発見というよりもまったく別物に触っている感覚だったので、新しいものの中に過去の自分を垣間見て発見するような部分が多かったように思います。
──「歌い直してみた企画」で過去の楽曲を歌い直した経験を踏まえて、今後また歌い直してみたいと思う過去の楽曲はありますか?その理由も教えてください。
VALSHE:
正直なところ歌い直したい楽曲ばかりです(笑)。
投稿数で言えば決して多くはないですが、現在でも大好きな楽曲ばかりなので。決して当時を否定する気持ちはありませんが、あの頃の自分には気付けなかった楽曲のより素晴らしい部分や、挑戦できることを発見出来れば素敵ですよね。
■歌コレについて
──歌ってみただと歌コレ、踊ってみただと踊コレ、そしてボカロだとボカコレという投稿祭をニコニコで実施しています。こういった投稿祭があることについて、どう思いますか?
VALSHE:
外側から拝見するばかりで知識不足な部分もあるかと思うのですが、そうした俯瞰的な場所から見て率直に楽しそうだな、と。年代やキャリアを問わず皆が音楽を自由に楽しんだり刺激し合って挑戦したり。こうした祭典は垣根を取り払ってくれる場所になるのでしょうし魅力的に感じています。
──投稿祭以外でも運営に希望するイベントがあれば教えてください。
VALSHE:
楽曲、歌唱、イラスト、映像、MIXエンジニアなどクリエイティブを共にする共作人などが運営側からランダムで割り振られる中で作品を仕上げるバトルロワイヤルを希望します。
■活動全般について
──ニコニコで歌い手として活動を始めたきっかけや、初めて投稿した時の思い出を教えてください。
VALSHE:
知人に勧めて頂いたことがきっかけです。
歌手になるのがこどもの頃からの夢だったこともあり、ネット上の路上LIVEのようなものなのかなと捉えていました。右も左もわからない中で苦手なパソコンを触り、祖父のマイクを引っ張り出して来て試行錯誤しながら録音して。
音質も何もあったものじゃないものの、何もわからないという状況にわくわくしていたことを今でも覚えています。
『右肩の蝶レンver.歌ってみたver.バルシェ』
(2009年5月投稿)ニコニコに残っている最も古い動画
──ニコニコのリスナーさんとの交流で、心温まるコメントや励みになったエピソードがあれば教えてください。
VALSHE:
当時、自分の声質に大きなコンプレックスを持っていて、何なら最初は声を変えて出来るだけ元の声質がわからないように歌おうという思考でいたんですね。
だけど、素直に歌った楽曲に対して声を褒めて下さるリスナーの方がいたんです。自分がウィークポイントだと感じているものを、顔も名前も知らないどこかの誰かが肯定してくれたことが、自分にとってはコンプレックスの払拭以上に感謝の大きな経験として残っています。
──長らく様々な活動をされていると思いますが、ニコニコというプラットフォームの魅力や他のメディアとの違いをどう感じていますか?
VALSHE:
ニコニコ動画という場所は動画サイト界の東京タワーだと思っています。
──これまでに影響を受けたアーティスト・楽曲があれば教えてください。それがこれまでの活動にどう影響してきましたか?
VALSHE:
avexサウンドやアニメソングを中心に歌謡が特に好きで、クラシックや洋楽、ロックなど幅広く聴いています。自分自身の活動においても15年変わらずデジタルサウンドを中心に制作しているものの、ジャンルの幅がとにかく広いんです。各ジャンルの音楽を聴いて、そこからたくさん影響を頂いていると思います。
村下孝蔵さんが特に好きです。
──今後の活動予定やお知らせなどを教えてください。
VALSHE:
デビュー15周年となる今年は、これまで意識的に制限していた活動にも取り組んで行きたいと思っています。この「歌ってみた」作品もその一つです。
応援して下さっている皆さまはもちろん、以前ネットを通して歌を聴いてくれていた皆さま、そしてまだ出会っていない皆さまに向けて、15年ぶんのクリエイティブを投げかける年にしたいと考えています。
──最後に、いつも応援してくれるニコニコのリスナーさんに向けてメッセージをお願いします!
VALSHE:
無数にある動画の中から気になるサムネを開いたらとても好きな音楽に出会えたとか、バカみたいだけどおもしろくて何度も見ちゃうとか、自分にとってのニコニコ動画はそういう楽しいが詰まった場所でした。16年ぶりの帰還ですが、自分の動画も誰かをニコニコさせられたら良いなと思います。
||◤ #歌コレ2025春 プレイベント ◢||
— 歌コレ【公式】@いよいよ2025年3/20(木・祝)~23(日)開催! (@uta_colle) March 17, 2025
˗ˏˋ 歌い直してみた企画 第1️⃣弾 ˎˊ˗
✨ VALSHE(@valshe9)✨
歌い直してみた楽曲は…
『ぼくらの16bit戦争』
🔽視聴はこちらhttps://t.co/zuBHGKEgde
2009年12月投稿作品を “歌い直してみた”🎤
お見逃しなく👀
▼動画はこちらから視聴できます▼
【16年ぶり】「ぼくらの16bit戦争」歌ってみたver.VALSHE【REDESIGN ’25】
https://www.nicovideo.jp/watch/sm44756462