亀田興毅さん、幼少期に父親からマインドコントロールを受けていた。「ボクシング辞めてお前は何をするんや」
2017年9月29日に最終回を迎える『ニコラジ』。フィナーレに向けて、「ビッグダディ」「ハライチ岩井」「しみけん」など豪華ゲストが連日出演中ですが、ニコニコニュースでは過去放送分から選りすぐりの内容をピックアップ。
今回お届けするのは、ボクシング元世界王者の亀田興毅さんの出演回(2016年2月18日放送分)。番組では、引退してまだ間もない自然な表情の亀田さんを見ることが出来ます。
現役時代は派手なパフォーマンスやビッグマウスで世間を沸かせていた亀田さんですが、引退を表明した今、それをするに至った経緯や、父・史郎さんとの当時の関係をMCのやまだひさしさんに語ります。
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亀田興毅の人生設計とボクシングのファイトマネー
やまだ:
引退は早くないですか。
亀田:
丁度良いんじゃないですか。人生は長いですからね、元々人生設計として30歳までって決めてたんですよ。「10代で世界チャンピオンになる」っていう目標がまずあって、「25歳までに3階級制覇をする」そして「30歳までに現役を引退する」そういう役割を大体決めてました。
やまだ:
本当にその通りに有言実行しましたね。
亀田:
納得してないところや後悔しているところは振り返ればなんぼでもあるんですけどね(笑)。そんなことを考えても仕方ないじゃないですか。だって時間って戻ってこないんですよ。
こうしてトークしている間にも時間は過ぎていっているわけで、人生は一回しかないんですよ。だから、いろんなことを経験したいちゃんとした人間に立派な人間になっていきたい。
やまだ:
世界で3階級制覇ですから……既にすごいですよね!
亀田:
3階級制覇は別に大したことないですよ(笑)。上を見ればきりがないですから……すごい人はもっといっぱいいてますよ。自分なんてまだまだ鼻くそみたいなもんです(笑)。
やまだ:
引退されてから、4ヶ月くらいは何をされていたんですか。
亀田:
いまは自分でボクシングジムを経営してるんですけど、そっちの方を今はやってますね。
やまだ:
次は指導者としてってことですよね。ちょっとどこかへ旅行へ行くとか、ボクシングを忘れてぼーっとするとかは考えなかったんですか。でもボクシングと言えば、ファイトマネーとか夢のある商売でしょ?
亀田:
まだ日本のボクシングはそこまで言うほど稼げへんから……マニー・パッキャオ【※1】とかメイウェザー【※2】って言ったらファイトマネーは100億円! とか……すごく夢がある。そういうのがひと握りとかいうレベルじゃないんですね、ひとつまみなんですよ。
※1マニー・パッキャオ
フィリピンのプロボクサー。史上2人目の6階級制覇王者。
※2メイウェザー
フロイド・メイウェザー・ジュニア。アメリカ合衆国の元プロボクサー。プロでの戦績は50戦50勝無敗。史上初めて無敗のまま5階級制覇を達成した。
亀田:
パッキャオとメイウェザーだけですからね。メキシコのカネロ・アルバレス【※】っていうのもいるんですけど、それも10億ぐらい稼ぐのかな……。日本では1試合で億を稼ぐのはやっぱり難しいんですよ。
※カネロ・アルバレス
通称カネロ・アルバレス。本名サウル・アルバレス。メキシコのプロボクサー。世界2階級制覇王者。
亀田:
世界チャンピオンになったら1試合で億を稼げる、そんなボクシング界になっていけば良いんですけどね。例えば1試合で1億円稼げたとして3試合すれば 3億円ですよ。1回負けたら終わりじゃないですか。例えば野球選手で年俸が4億円、5億円の人っていらっしゃるじゃないですか。
やっぱりボクシングの世界チャンピオンは1試合で1億円ぐらいは稼がないと。1年で2試合しかできないこともあるだろうし、選手寿命もそんなに長くないことを考えたら、それぐらいのファイトマネーの業界になっていかないとね。やっぱりリスクもあるし、怪我もめちゃくちゃ多いし、それぐらい夢のある業界になったら嬉しいですよね。
やまだ:
亀田さんがそうやって現役時代に見てきた景色を、今後に活かしていければ良いですね。
パフォーマンスは練習している!?
やまだ:
亀田さんの調印式はニュースになってましたよ。喧嘩を売るみたいな、あのパフォーマンスは何度も練習してたんですか(笑)。
亀田:
例えば“雑誌を破るパフォーマンス”とかは失敗したらあかんから、家で何回かやってますよ。
やまだ:
いいの!? カミングアウトして?
亀田:
破ってから何かを発言するじゃないですか。タイミングとか大事だからね(笑)。バリッ!とかっこよく決めたいから、やっぱりそれは何回か練習したりね(笑)。
やまだ:
実は、家でちょっとやってた(笑)。
亀田:
親父がめちゃくちゃ破るのが早いんですよ(笑)。親父は破るのに1秒かかってないですからね。雑誌なのに紙を破るかのように破っていくんですよ。それを真似したくて俺も何回も家で練習したんです。でも、いざ本番になるとちょっと止まったりするんですよね。フライパン曲げるやつとかも、あれもやっぱり練習して(笑)。
やまだ:
ボクシングの練習の時間を割いてそれをやってたんですか(笑)?
亀田:
練習とパフォーマンスは別じゃないですか。練習は“練習の時間”、練習が終わったら飯とか食べるじゃないですか。そういう時間と一緒で、フライパンを曲げるにしてもある程度は練習しとかんと本番で曲がらへんかったらどうするんですか。
練習の為に親父がフライパンを何個か買いに行ってくれたんですよ(笑)。 硬いやつ柔らかいやつ4種類くらい揃えて、全部一応ひと通りやって。でも、硬いやつはほんまにめちゃくちゃ固い。ちょうどその時は減量してたんでフラフラなんですよ。
亀田:
硬いやつは曲がらへんのですよ。だから一番柔らかいやつでやりました。あれは正直女の子でも曲げれますよ。だって普通に100均で売ってるようなフライパンですから。フライパンにちゃんと顔の写真を貼ったり曲げる時には多少なりとも演出が必要なんです(笑)。
「固いものを曲げてるのかな」って感じにせなあかんから、思いっきり力を入れてるように多少はオーバーアクションが必要ですよ。明日には本番の試合があるんですよ? 減量してフラフラで……あの時はフライ級で50.8キロまで体重を落として、水分も摂ってないんですよ。
トイレに行っても何も出ない、唾も出ない、そんな状態で固いフライパンを曲げようとして立ちくらみでもしたらどうするんですか(笑)?
やまだ:
だとしたら何であんなパフォーマンスをするんですか?
亀田:
それはそれで大事なんですよ! それをやることによってお客様が喜ぶ。プロとしてパフォーマンスも必要なんですよ。
やまだ:
エンターテイメントだもん。ショーだもんね。
亀田:
アマチュアじゃないんですよ。プロにはパフォーマンスが絶対に必要。
やまだ:
プロスポーツはちゃんと見てくれる人が喜んでこそですものね