『キングダム』『東京喰種』に続くか。 「次にくるマンガ大賞」コミックス部門1位『かぐや様は告らせたい』ってどんな漫画？
第1位 『かぐや様は告らせたい～天才たちの恋愛頭脳戦～』
石田：
栄えある第1位の作品はこちらの作品でした！
松澤：
作者は赤坂アカ先生。
「生徒会で出会った、副会長の四宮かぐやと会長の白銀御行は互いに惹かれているはずだが、何もないまま半年が経過。プライドが高く素直になれない二人は、如何に相手に告白させるかばかりを考えるようになってしまったという新感覚頭脳戦ラブコメストーリー」です。
井上：
恋愛模様をバカバカしく、コント仕立てにしていると言うか、すれ違いコントを見ているようなやりとりが、読者としてはクスっとなりますね。
関口：
相手にとにかく「好き」と言わせる基本ルールの明快さから、毎回バリエーションがどんどん生まれるのはすごいアイデアですね。
井上：
今までのマンガって女の子がどうやって告白するかとか、悩んでいるとかあったけど、男女共に相手に告白させるのを考えているっていうのが新しいですよね。
成瀬：
にやにや系ですね。こういうの羨ましいですよね。
石田：
では第1位の編集者にも登場してもらおうと思います。
酒井：
ヤングジャンプ編集部の酒井です。この度はありがとうございます。
石田：
酒井さんは担当されて長いんですか。
酒井：
そうですね。赤坂先生はヤングジャンプに3年ほど前に持ち込みされてから担当になりました。連載されてる先生の中でも若く、まだ20代で柔軟な切り口を考えてる方ですね。
石田：
まだ読んでいない方々のためにプレゼンをお願いします。
酒井：
この作品は「天才だ」とか「頭脳性だ」とかいろいろ言っていて、1巻が発売した時に表紙がちょっとシリアスで、『東京喰種トーキョーグール』の新刊なんじゃないか？ と言われていたくらいですが、実態はここに書いてある通りで、恋愛したら天才もすっかりアホになってしまうという、天才だろうが関係ない、ただただ両思いでどうしたらいいか分からない二人が、すれ違い続ける作品になっています。
しかも1話完結形式で1話ごとに新作のコントや漫才を書き起こしているような作品ですので、描いている作者こそが天才なんじゃないかと思っております。ヤングジャンプの作品で『キングダム』『東京喰種トーキョーグール』『テラフォーマーズ』と、まさに今きているマンガが多い中で、今回の次にくるマンガ大賞に選ばれました。ここがスタートラインだと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。
松澤：
こちらも作者の赤坂先生からイラストとメッセージが届いております。「次にくるマンガ大賞はユーザー投票の賞との事で他ならぬ読者の方々に選んで頂けた事に強く喜びを感じると同時にちゃんと楽しいと思って頂けるものを作れていたんだ、という安堵を感じております。この賞は、これからも楽しいものをお届けする為のエネルギーにさせて頂きます。本当にありがとうございました」
石田：
酒井さん、この結果はいかがですか。
酒井：
もっと売れて『キングダム』に近づきたいと思っています。
井上：
『キングダム』の原泰久先生に宣戦布告ですね（笑）。
「次にくるマンガ大賞 コミックス部門」20位～4位にランクインした作品はこちら
4位 やがて君になる（仲谷鳰）
5位 転生したらスライムだった件（原作：伏瀬 漫画：川上泰樹）
6位 姉なるもの（飯田ぽち。）
7位 大正処女御伽話（桐丘さな）
8位 古見さんは、コミュ症です。（オダトモヒト）
9位 新米姉妹のふたりごはん（柊ゆたか）
10位 Dr.STONE（原作：稲垣理一郎 作画：Boichi）
11位 推しが武道館いってくれたら死ぬ（平尾アウリ）
12位 紺田照の合法レシピ（馬田イスケ）
13位 ハッピーシュガーライフ（鍵空とみやき）
14位 寄宿学校のジュリエット（金田陽介）
15位 兄の嫁と暮らしています。（くずしろ）
16位 魔王城でおやすみ（熊之股鍵次）
17位 群青にサイレン（桃栗みかん）
18位 かくしごと（久米田康治）
19位 あそびあそばせ（涼川りん）
20位 とつくにの少女（ながべ）