アニメ『異世界はスマートフォンとともに。』の良いところは“頭を使わないで見れる快適さ?”
8月6日に放送された『岡田斗司夫ゼミ』では、7月から放送が始まったTVアニメ『異世界はスマートフォンとともに。』について岡田斗司夫氏が語りました。
岡田氏は本作を、「頭を使わず、いくらでもストレスなく見ることができるので、ハマる人の気持ちがわかるアニメ」と評す一方、こうしたラノベアニメを「栄養を含まない糖質と脂質だけの食べ物」とバッサリ斬ります。
※本記事には『異世界はスマートフォンとともに。』のネタバレを一部、含みます。ご了承の上で御覧ください。
異世界に生きながらGoogle マップは使えるし、検索もできる
岡田:
これ、「スマートフォンで異世界に行く話なんだろう」と思って見ていたら、神様と主人公が二人でお茶を飲むシーンから始まる。
「すまん。手違いで死んでしまった。生き返らせることは出来ないけど別の世界だったら生きることができる。その代わり、できる限りの願いをなんでも叶えるよ」って神様に言われて「じゃ、スマホを持って行きたいんですけど。あと、別の世界でもスマホを使えるようにして下さい」と言って、神様が「それくらいだったらいいよ」と言うところからスタートすると(笑)。
元の世界との通話はできないんだけども、通信機能はほぼそのまま。だからドラゴンとか魔法がある異世界に生きながらGoogle マップは使えるし、いろいろ検索もできるから異世界の居酒屋のお姉ちゃんに「なんか女の子に受ける新しいメニューないかしら」って聞かれて、「アイスクリームはどうだろう」ってクックパッドで「アイスクリーム」と検索して作り方を見せて「これだ!」っていう風にやる。
おまけに、神様からいろいろパラメータを最強にしてもらっているので、めちゃ強くて女の子にモテまくる。……なんでしょうね、これ(笑)。
面白いし夢中になれるけど、頭の栄養バランスが絶対に悪い
岡田:
「無人島に持って行くんだったら何?」というような、大学生のコンパの話題に出る話みたいなものを、そのまんま映像にしました! という、それ以上でもそれ以下でもない話。このぬるさが、全くストレスがなく、なぜかいくらでも見ることができるという不思議なアニメになっています(笑)。
主人公が強すぎて、いろんな女の子にモテまくるという、ラノベ要素がてんこ盛り。前に違う作品を紹介した時にも、「本当に頭を使わない快適さ」と言ったんだけど、それと同じでハマる人の気持ちがわかる。
岡田:
何をもって「ラノベ系」と言うのかもわからないんだけども、俺、これまでこういうラノベ系のアニメをあんまり見なかった。だけども最近いろいろまとめて見てみたら、身体に悪い気がしてきてね。どう言えばいいのかな……コンビニ食やカップ麺って、カロリーはあるんだけども、栄養バランスは悪いよね。
同じくラノベアニメって、面白いしその気になれば夢中になれるけど、頭の栄養バランスが絶対に悪いと思うんだよ。糖質と脂質だけがてんこ盛りになっていて、他があまり入っていないという気がして。
だからと言って頭が悪くなるという感じではなくて、なんか健康に悪い気が……ジャンキーだなあという感じがする。『けものフレンズ』はすごく良い話のような気がするんだけど、あれは「コンビニの担々麺くらいのもの」だと思っているよ(笑)。
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