弾丸が“分厚い辞書”を貫通し身体に… 過激系カップルYouTuberが忠告を無視して撮影強行 目先の収益と視聴回数に囚われ招いた誤射事件を解説
今回紹介するのは、ゆっくりするところさんが投稿した『【2016年米国】過激系投稿者カップルの悲劇「Youtuber誤射事件」【ゆっくり解説】』という動画では、音声読み上げソフトを使用して、アメリカで発生した過激系YouTuberの末路を解説します。
危険すぎるスタント……忠告を聞かずに強行
魔理沙:
今回紹介するのは、以前から多くのリクエストがあった「スタント動画誤射事件」だ。
霊夢:
誤射って……撃たれたの!?
魔理沙:
ああ。これはネットに動画投稿を行っていた夫婦に起きた悲劇だ。
霊夢:
こわぁ……。
魔理沙:
内容の性質上、今回も例によって、その紹介の一部でショッキングな表現をせざるを得ない部分がある。それに、これはあくまでも概要を伝えるものであり、全ての事柄を詳細に、正確に解説する動画ではない。
なので、以上のことを理解し、了承できる人のみ視聴・コメントしてくれ。
それじゃ早速本題に入る。アメリカ合衆国中西部の北、カナダに接している「ミネソタ州」。
ここミネソタ州には、「ツインシティーズ」と呼ばれる、代表的な二つの都市があり、人口はその二つの都市に集中していることが特徴だ。
それが州都である「セントポール」、ミシシッピ川の向かいにある「ミネアポリス」で、セントポールは政治の中心、ミネアポリスは経済や産業、文化の中心として発展してきた。
霊夢:
へぇ、役割が分かれてるのね。
魔理沙:
2016年、6月。そんなここミネソタ州には、とある若い夫婦が暮らしていた。男性の名前は「Aさん」(当時22歳)女性の名前は「Bさん」(当時19歳)。
ふたりの間には、今年3歳になる子供がおり、この子を育てながら協力して生活していた。
霊夢:
19歳で3歳の子供って、かなり若い頃産んだのね。
魔理沙:
ああ。さらにBさんのお腹の中には、この時ですでに妊娠七か月の赤ちゃんがいた。そんなふたりだったが、最近は携帯電話などで動画を撮影し、それを動画投稿サイトに投稿することにハマっていた。
霊夢:
へぇ、今風な感じね。
魔理沙:
彼らは当初、「10代で親になった若いカップルのリアルな生活」というタイトルで、日常の動画を投稿していたが、その内容は徐々に変化していき、あるときから、所謂ドッキリ系の動画を撮影し、投稿するようになった。
すると、再生回数は以前と比べて飛躍的に増えていき、広告収入を得ることができ始めていた。
ふたりは視聴者の喜びそうなことを次々と考え、時には細い橋の欄干(てすり)の上を歩いたり、内容は徐々にエスカレートしていき、命の危険が伴うようなものになっていた。
霊夢:
あぁ~、よくあるわよねそういうの……過激系のやつ……。
魔理沙:
ああ。ふたりは再生回数が増えることを一番に考え、サイトの規約に違反するレベルの危険な動画投稿者になっていった。
霊夢:
危ないなぁ……。
魔理沙:
そしてこの日、ふたりは新しい危険なスタント動画の撮影を始める。その内容は、「銃の弾丸は分厚い辞書を貫通するのかどうか」といったものだった。
霊夢:
う……! もうイヤナヨカーン!
魔理沙:
Aさんが胸の前で辞書を構え、そこに向かってBさんが銃を撃つ、といった方法をとることになった。
霊夢:
地面とかでやって!
魔理沙:
それよりも、Aさんに向かって打つ方がインパクトがあり、再生回数が稼げると考えたんだろう。ふたりは家の庭でこの撮影を行い、念のために、別の本に向かって試験的に発砲し、弾が貫通するかどうかを検証していた。
ソフトカバーの別の辞書で試したところ、弾丸は貫通してしまっていたが、勢いはほとんど失われているようだった。そのためふたりは「ハードカバーの辞書なら大丈夫だろう」と考え、いよいよ撮影を開始した。
このことはBさんのSNSアカウントで事前に告知され、「私とAは多分、今までで最高に危険なビデオをとる」「私じゃなくて彼のアイディアだけどね」と、投稿していた。
ふたりは近所でも動画投稿者と知られており、当日は約30人ほどが、彼らの撮影を見守っていた。
霊夢:
そんなに大勢の人が……。
魔理沙:
その中には、ふたりの子供もいたそうだ。そして、閑静な住宅街の一角で、大きな銃声が鳴り響いた。爆発音の直後、Aさんの胸の前に構えられていた、約10センチほどのハードカバー辞書に、穴が開いた。
思惑通り、Aさんの体は無事だと思われたが、辞書を胸から外すとAさんの着ていたシャツにも穴が開いていた。
霊夢:
イヤアアアアアアアアア!
魔理沙:
このスタントはふたりの想定とは違い、分厚い辞書を簡単に貫通してしまい、弾丸はAさんの胸に吸い込まれていった。すぐにレスキューに通報し、Aさんは病院に搬送されていったが、彼はそのままこの世を去ってしまった。
霊夢:
そ、そんな……。
魔理沙:
その後、Bさんは夫を銃殺したとして、第二級殺人罪の容疑で逮捕された。警察の調べによれば、Bさんは「Aに提案されたことで、私はやるように説得された」と話していたそうだ。
霊夢:
まさかこんなことになるなんて思ってなかったんでしょうね……。
魔理沙:
あの時、Bさんが使用していた銃は、デザートイーグルという50口径のハンドガンで、この銃は世界最高の威力を持つ弾丸、50AE弾(通称マグナム弾)を発射することが可能な銃だった。
霊夢:
ゲームでしかしらないけど、確かにゲームでもすごい威力だったような……。
魔理沙:
ああ。これはアサルトライフル一発と同程度の破壊力があるといわれており、低レベル企画のボディーアーマーなら、簡単に貫通してしまうほどの威力の高いものだった。
霊夢:
それなら辞書なんかで防げるわけないわね‥‥。
魔理沙:
地元テレビ局の調査によれば、Bさんは家族にこの撮影のことを話しており、その時に家族から「危ないからやめなさい」と制止されていたが、それ聞かずに撮影に踏み切っていたことや、事前にSNSに投稿していた内容などから、彼女に対して多くの非難があつまった。
霊夢:
そりゃそうでしょうね……。
魔理沙:
現在はネットの高速化、スマートフォンの普及など、誰でも簡単に動画を撮影し、気軽に投稿できる時代になった。
動画投稿サイトからも、収入を得ることができる場合もあり、中にはこのふたりのように、過激な内容の動画を撮影し、多くの視聴者を得ようとする人もいる。
非日常や、刺激的なものを求める人も多く、こういった内容のコンテンツは、人々の注目を集めやすい。だが、刺激というのはエスカレートする一方で、強い刺激に慣れてしまえば、もうそれ以下の刺激では満足できなくなる。
彼らもそれを理解していたため、より過激で危険な動画を投稿し、視聴者を集めようとしていたが、このような手法を取ると、いつかは必ず自分、もしくは他人を危険に巻き込んだり、時には今回のように、命を失ってしまうこともある。
危険な場所で自撮りを撮影する人たちも同じだ。内容が危なければ危ないほど、人は注目するからな。
先述したように、誰でも簡単に動画などのコンテンツ、情報発信を行えるというのは、素晴らしいことではあるが、それは果たして本当に安全なものなのか? 他人に危害を与えたり、不利益をあたえるものではないか? というのをよく考えてから行わなければ、このような恐ろしい事故や事件の当事者になってしまうこともある。
霊夢:
ほんとよね……私たちも気をつけなきゃね。
魔理沙:
こういった過激な動画を撮影する際、ケガをしたり亡くなったりする事例は非常に多く発生しており、社会問題のひとつとなっている。
霊夢:
そうじゃなくても、人に迷惑をかける様子を撮影したものとかもあるしね……。
魔理沙:
YouTubeの場合は、そういった過激な内容の物は規約違反に当たるため、動画に制限がかかったり、アカウントが消去されることもある。
霊夢:
へぇ、サイト側もそういう対策してるのね。
魔理沙:
「視聴者が求めるもの」を提供するのは、合理的な選択であり、すべてを否定するつもりはないが 「それをやったらどうなるのか」という想像力を働かせることも大事なことだと、忘れてはいけないな。
霊夢:
炎上系とかも同じよね……。
目先の収益や承認欲求などをこじらせてしまった結果、命を落としてしまうという悲しい結果となってしまいました。解説をノーカットで聞きたい方はぜひ動画を視聴してみてください。
『【2016年米国】過激系投稿者カップルの悲劇「Youtuber誤射事件」【ゆっくり解説】』
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