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「うぽつ」が定着し始めたのは2011年、「草」が流行り出したのは2016年──約56億のコメントデータからニコニコ動画15年の歴史を振り返ってみた

 本日(2021年12月12日)、ニコニコ動画は15周年を迎えた。

 もともと、YouTubeの動画にコメントを付けるサービスとして始まったニコニコ。この15年の間に書き込まれたコメント数は「約56億」にも及ぶ(生放送は除く)。

 単純計算で、1年に約3.6億、1日に100万を超えるコメントが書き込まれているわけだが、実際にはどのようなコメントがよく書き込まれていたのか。流行っていたのか。

 そんなちょっとした好奇心をきっかけに、今回はニコニコ動画に書き込まれた15年分のコメントデータを抽出。年別で書き込み数の多いコメントTOP10や、「うぽつ」や「草」などおなじみのコメント数の書き込み数の推移など、コメントからニコニコ15年の歴史を振り返っていく。

※データ集計日は2021年11月29日。

文/竹中プレジデント

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年別書き込まれたコメント数TOP10

ポイント1.「www」に溢れていた最初の数年間

 2007年から2012年にかけては、TOP10ほぼすべてが「w」のコメントで埋まっていた。しかし、徐々にランクインする数が減っていき、2018年にはTOP10から姿を消す。時代が流れるにつれ、「w」コメントで反応する、書く人が減っているのは間違いなさそうだ。

 要因はいろいろあるのだろうが、そのひとつにスマホ普及の影響はあるかもしれない。PCだと連打しやすいが、スマホだとうちにくい(設定によるかもしれないが)。確かに何か反応する際に「草」のほうが手軽なのはある。

ポイント2.「うぽつ」文化が定着し始めたのは2011~2012年

 動画の最初によく見られる「うぽつ」コメント。TOP10外のデータも見てみると、2007年、2008年はTOP30まで範囲を広げても圏外。そこから2009年に29位、2010年に21位、2011年に13位と徐々に順位を上げていき、2012年には2位へとランクインしている。

 当時の状況を正確には把握できないが、このデータを見るに、ユーザーの中で徐々に広まり定着していった感じだろうか。

 2012年以降は毎年TOP3に入っており、書き込まれるタイミングが動画の頭ということもあり、ニコニコ動画でもっとも見かけるコメントかもしれない。

ポイント3.「w」が減って「草」が増える

 先ほど「w」系コメントが減ったと述べたが、それと前後するように増えてきたのが「草」コメント。どちらも笑いを表す意味として使われており、2017年くらいに「w」から「草」に流行りが移り変わっていったことが見て取れる。

「w」コメントの傾向を分析してみた

 「w」コメントとは、おもしろかったり笑った際に使用される記号のようなものである。とくに厳密なルールは存在しないが、「w」の数が増えるほど感情の度合いが強い意味合いで使われるケースが多い。

 そんな「w」コメントで、もっとも書き込まれているのはどの「w」コメントなのか。「w」の数を1~10、さらにそれらを全角半角でそれぞれ分類し、15年で書き込まれた総数を算出してみた。

 データから読み取れる傾向は、

・全角のほうが圧倒的に使用率が高い
・「w」を生やす数でもっとも多いのは3つ
・少数ではなく大量の「w」を書き込むのが主流

の3つ。

 とくに全角の「w」や「ww」など少ない数を書き込みは「www」以上と比べて如実に少なく、「w」コメントをうつ際は少数より大量に書き込む人が多いというのは、興味深い結果であった。

 ちなみに、半角「www」の数が半角の中で飛びぬけて多いのは、2020年7月27日に追加されたかんたんコメント機能で書き込めるのが要因であると予想される。

代表的なコメントの書き込み数

 ここからは、「うぽつ」をはじめとする馴染み深いコメントについて焦点を当てて振り返っていく。

 2017年から2021年の15年間において、それらが果たして何回書き込まれたのか、年別推移と合わせて見ていこう。

「うぽつ」

※「うぽつ」を含むコメントで集計。(「うぽつです」や「うぽつ!」も含む)

 2011年からぐっとコメント数が伸びた「うぽつ」コメント。動画外(Twitter)においても、動画投稿のツイートに対して「うぽつ」とリプラを飛ばす人も多く、投稿者と視聴者を繋ぐ代表的なコメントとなっている。

 現時点では想像できないが、今後「うぽつ」に代わるようなコメントが現れるのだろうか。そのあたりも少し気になるところではある。

「おつ」

 動画冒頭で書き込む「うぽつ」に対して、動画最後のほうで書き込むイメージがある「おつ」コメント。

 思ってたよりコメント数は少数であったが、かんたんコメント機能で書き込めるようになって以降、かなりの数が投下されているようだ。

「草」

 2015、2016年あたりから少しずつ数を伸ばし、2017年以降は年間TOP10でも上位にランクインするほど流行った「草」コメント。

 「草」コメントの数位を見ている中で、「w」コメントの推移も気になったので、「w」コメントの中でもっとも書き込まれた数の多い「www」の年別推移を調べてみたところ、以下のような結果になった。

 上記でも軽く触れたが、笑いを表す表現としての流行りが「w」から「草」へと移り変わったのかもしれない。

「ん?」

 年別ランキングでちらほら見かけた「ん?」コメントについても調べてみた。古くから安定した人気を誇っている。グラフのデータがそう物語っているようだ。

「かわいい」

 かんたんコメント機能追加でググっと伸びたのが「かわいい」コメント。2020年以前と以後では書き込まれる数が段違いである。

 どういう動画で書き込まれているのか……もし次の機会があればそのあたりを掘り下げていくのもおもしろそうだ。

コメントデータギャラリー


 以上、ニコニコ動画に書き込まれたコメントデータからこの15年を振り返ってみた。「www」で溢れかえっていた最初期から「うぽつ」や「草」、「かわいい」などの言葉が増えていく流れは、非常に興味深いものであった。

 ニコニコが歩き始めてから15年、人間でいえば中二病を卒業したあたりの年齢だろうか。今回、コメントだけ見ても非常に大きな変化が見られたが、恐らくこれからも変化の連続なのだろう。願わくば、20周年のタイミング、30周年のタイミングで、今回同様にコメントデータを振り返ればなと、個人的には考えている。

 最後に、ニコニコ15周年記念特設サイトでは、ランキングやタグでこの15年を振り返れる催しが開かれている。懐かしい思い出と、そして一部分は「運営の苦心」を感じ取れるものになっているので、気になった方はちょろっと寄って行ってみてほしい。

画像は「ニコニコ15周年記念特設サイト」より

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