君は“黒字”で勝利できるか?『FF7』アイテムのみでクリアを目指すプレイヤーの5年間にわたる奮闘
RPGをプレイしていて金策に悩んだことはないだろうか?
おそらく、ゲーマーであれば何度も経験したはずだ。しかし、金欠になったとしても不便は感じるものの、ゲームを進めていけばいつかはお金が貯まってくるはずだ。しかし、今回紹介する縛りプレイではそうもいかない。
なんと、PS版『ファイナルファンタジーVII』をアイテムのみでクリアを目指す縛りプレイだ。そう、この挑戦には、莫大なお金が必要だ。コスタ・デル・ソルの別荘の値段(30万ギル)よりも。
まつ犬さんによる動画シリーズ「ファイナルファンタジーⅦ-レベルをあげてバクハする-」は、2017年から2021年にわたって投稿され続けている。
挑戦の途中、撮影機材の都合でゲームを最初からやり直さなければならないトラブルも遭ったが、まつ犬さんはそれでも挫折をせず、長きにわたってこの縛りプレイを続けた。ここにただならない執念を感じる。
縛りプレイのルールにより、アイテムのみを使って敵を倒さなければいけない。そのため「たたかう」「マテリア」「リミット」の使用は禁止。
もしパーティーメンバーが混乱やバーサクの状態になってアイテムの使用以外の行動をとった場合はリセットしなければならない。この縛りプレイは想像以上に難易度が高い。
アイテムの使用のみでゲームが進められなくなった場合、「ぬすむ」「なげる」のマテリアは使用できる救済処置を設けているのだが、少なくとも最新の22幕までそれを使った様子はない。ただ、特例として「Wアイテム」のマテリアの使用は可能としており、さらに途中から敵のHPや弱点属性などの情報が閲覧できる「みやぶる」のマテリアも導入している。
ちなみに、「アイテムのみでクリア」するという縛りプレイは、ニコバーの店長さんが提案したもので、そこにまつ犬さん独自のルールを取り入れているらしい。
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このバトルは赤字か、それとも黒字か……?
ゲームの序盤は「手榴弾」を使って敵を倒していく。手榴弾は一個80ギルだ。
敵とのバトルにおいて黒字・赤字という概念があるのが、この縛りプレイの面白いところだ。特に、序盤は金策が限られているため、敵とのバトルで得られたアイテムやギルが、使用した攻撃アイテムの仕入れ価格より高くなくてはいけない。ただ勝利すればいいというものではないのだ。
そのような状況で一番厄介なのが折々で登場するボスではなく、「ぬすむ」を繰り出す敵だ。敵に何かを盗まれただけでそのバトルは大赤字になるのだ。
ゲーム序盤から経済的にスリリングなバトルが続いたが、ゴールドソーサーに到達する頃には、高い報酬が得られるバスケゲームがプレイできるので、金策がグンと楽になる。
さらに行動範囲も広がるので、「電撃鳥の角」や「ファイアカクテル」といった高い攻撃力を有するアイテムが入手できるように。しかし、これらには属性が付与されており、敵によっては不利になる可能性があるので、基本的に手榴弾を使うことには変わりない。
ちなみに、使用する攻撃アイテムの種類が豊富になったため13幕から動画のタイトルが「FFⅦ-アイテムだけで全クリする-」に変わった。
買い物は作業……?いいや、作戦会議だ!
この縛りプレイの見どころはバトルだけではない。一見、単調な作業に思えるショップでの買い物は、作戦会議のように慎重に行っている。
なぜならアイテムの仕入れ数を間違えると、最悪詰んでしまう可能性があるからだ。
回復アイテムが足りなくなれば全滅する恐れもあるが、かといって回復アイテムを購入しすぎると攻撃アイテムの数が足りなくなる。仕入れのバランスには細心の注意が払われている。
特筆したいのがマテリアという要素だ。マテリアは、キャラクターの能力を向上させるもので、バトルを通じて成長していく。マテリアによって付与される能力が異なるので、キャラクターの能力を自由にカスタマイズする面白さが生まれる……のだが、この縛りプレイにおいてマテリアは投資の対象だ。
まつ犬さんは、通常のプレイのようにマテリアを成長させていくのだが、それはキャラクターの能力を向上させるためではない。マテリアは成長させると売却額が上がる。例えば、へんしんのマテリアをMASTERまで成長させると35万ギルで売却できるのだ。
何とも不思議な話だが、バトルにおいてマテリアの使用を禁止したおかげで、マテリアを成長させることに通常のプレイと異なる面白さが生まれているのだ。
そして、まつ犬さんの動画編集能力の高さやユーモアに富んだトーク力も魅力のひとつ。
シリアスなシーンでは、すでにクリア済みの人に向けて雑談を挟むし、単調な作業が続く部分は思い切ってカットしている。非常にテンポの良い動画になっているので、ぜひ1幕から視聴してほしい。
【まつ犬】ファイナルファンタジーⅦ-レベルをあげてバクハする-【1幕】
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