「プラズマ」って結局なんなの? “なぜ光るのか”原子の構造から分かりやすく解説してみた
今回紹介する、リクのゆっくりラボ【化学解説】さんが投稿した『【ゆっくり解説】意外と知らない プラズマとは何なのか?ver2【物理】【化学】』という動画では、音声読み上げソフトを使用して、プラズマについて解説していきます。
投稿者メッセージ(動画説明文より)
このチャンネルでは身近な不思議な現象を科学で解き明かしています。
【今回の動画で学べる事】
1 プラズマとは何か?
2 原子の構造
3 プラズマはどうやって発生するのか?
4 なぜプラズマは光るのか?
5 励起状態、基底状態とは何か?解説内容はうp主が本やweb等で得た知識をもとに構成されています。
間違った内容や古い情報が含まれている可能性があります。
間違っている部分などありましたらコメントお願いします。
プラズマとは?
魔理沙:
プラズマとは簡単に言うと、「電子と陽イオンがほぼ同密度で分布し、電気的中性を保っている粒子集団」のことだ。もう少し簡単に言うと、電子と陽イオンが同じ数存在している状態のことだ。
霊夢:
それでもよく分からないわね。もっと簡単に説明して。
魔理沙:
ではまず、原子の構造について説明しよう。この世のほぼすべての物質は、原子から構成されている。当然、私たちの身体も原子から構成されているし、空気中にも原子が存在する。原子の中の構造は、中心にある「原子核」とその周りに存在する「電子」から構成されているんだ。
原子核には正の電荷を持つ陽子と、電荷を持たない中性子が存在している。陽イオンとは、原子の中の電子が数個抜け落ちて正の電荷を持ったもののことだ。これが原子の中の構造だ。
霊夢:
でもさっき、プラズマとは「電子と陽イオンがほぼ同密度で分布し、電気的中性を保っている粒子集団」と言ったわよね?どうやって「原子」を「電子」と「陽イオン」にわけることができるのかしら。
魔理沙:
それはプラズマの発生について理解すればわかるはずだ。物質には3つの状態があるのだが、何かわかるか?
霊夢:
固体、液体、気体よね?
魔理沙:
その通りだ。温度を上げていくと、個体から液体へ、液体から気体へと変化する。さらに温度を上げていくと、原子の中の電子がひとつ分離されて離れていってしまうんだ。これを電離というんだ。もしくはイオン化ともいう。
霊夢:
なるほど。温度を上げていくと原子から電子が離れていって、イオン化してしまうのね。
魔理沙:
正確には温度を上げるだけでなく、原子にエネルギーを与えることでイオン化が起きるのだ。原子は電離すると、陽イオンと電子にわかれて自由に動き回るようになる。これがプラズマと呼ばれる状態だ。このことからプラズマは第4の状態と呼ばれるのだ。したがって、プラズマが発生するためには温度を上げる等の高いエネルギーが必要なんだ。
霊夢:
プラズマとは陽イオンと電子が同じ数含まれている状態なのね! なんとなく理解できてきたわ。でも雷やオーロラもプラズマなのよね? なんであんなに光っているのかしら。
魔理沙:
実はプラズマと発光は深く関係しているんだ。さっきプラズマは原子の中の電子が数個分離されて離れていってしまうことで発生すると言った。だが実際、すべての電子が分離されるわけではなく、中には励起される電子もいくつか存在するんだ。
原子の中の電子は、原子核の周りを適当に回っているわけではなく、ある決まった軌道上でしか動くことができないんだ。この電子が動くことのできる軌道を電子軌道というんだ。これは惑星などを考えてもらうとイメージしやすい。地球が太陽の周りを回っているようなイメージだ。
電子軌道は複数あって、原子核から外側にある軌道ほどエネルギーが高くなるんだ。原子の温度を上げたり、他の粒子を衝突させたりすると、原子の中の電子は高いエネルギーを得て、原子は本来の軌道より、高エネルギーである外側の軌道に移る。
しかしこの励起状態は高エネルギーで非常に不安定であるため、すぐに元の低いエネルギーの起動に戻ろうとする。外側の軌道から内側の軌道へ電子が移動するときに、余ったエネルギーが光として放出されるんだ。これが発光の原理だ。
ちなみにこの元の状態のこと基底状態というんだ。ほとんどの原子や分子は基底状態で存在するため、発光を起こさないが、雷やオーロラのように電子のエネルギーが高くなる現象では発光が起こるんだ。
霊夢:
つまりプラズマが存在する場所はエネルギーが高く、励起による発光も同時に起こりやすいのね。だから雷やオーロラは光っているのね。
魔理沙:
そういうことだ。
聞いたことはあっても、きちんと説明できるかと言われたら不安になるワードの「プラズマ」ですが、構造がわかれば意外と理解ができるもの。解説をノーカットで楽しみたい方はぜひ動画を視聴してみてください。