プーチン大統領がロシア国民の質問に回答。「タイムマシンがあったらどこに行きたいですか?」答えがプーチンらしいと話題に
プーチン大統領がロシア国民の質問に直接答える、名物番組『プーチン・ホットライン』が日本語同時通訳+ロシア専門家による解説付きで、日本初の完全生中継が行われました。
素朴な質問から、様々な相談、要望にプーチン大統領が答えます。国民からの真剣な訴えに、「私が直接出向く」とリーダーシップを発揮する場面も。
国民の訴えに、リーダーシップを発揮
質問者:
プーチン大統領、私は教師をしているのですが、給料はなぜこんなに低いのでしょうか。教師の給料は1万6千ルーブル【※】です。私はこの仕事が大好きなのですが、これからも仕事を続けていきたいのに、なぜこんなに給料がひどいのでしょうか。私はこんな給料でどうやって生きていけば良いのでしょうか。
※1万6千ルーブル
日本円で約3万円。
プーチン:
若い教師は経験がある教師よりも給料がすこし少なくなるのはわかりますが、2倍も3倍も給料に差があるとしたらそれは私には理解できません。このような給料の大きな格差というのが実際にあるならば私は放ってはおけない。
たとえば何らかの最低額といったものが定められる、つまり若手教師の最低給料が定められるべきだと思います。具体的に手をうってもらうようにしておきます。
質問者:
私はナターリアと申します。2015年の4月9日に私達の家が火事で焼失してしまいました。そして住む場所が現在までありません。私は小さな子供がいるシングルマザーです。様々なところに問い合わせをしたのですが、誰も何も力を貸してくれません。
私たちには住居を得るための居住権もありません。どうかお願いです、大統領、私たちに手を差し伸べてください。
プーチン:
すみません、もう一度あなたの住んでいるところを教えて下さい。
質問者:
ザバイカル地方です。
プーチン:
おかしいな……、この地方は2015年の夏の大火事というのは、その火事に際して我々は人々の住居を提供するため連邦予算を大幅に割いたという事実がある。そしてこれらの予算は皆さんが実際に住居を得ることができるように、皆さんの為に新しい住居を建設する為に使われたはずだと思うのだが……、こちらの地方には新しい女性の知事が就任しています。火事の翌年に就任したはずです。
プーチン:
知事にこの問題を解決するように私から直接アプローチします。また検察に対しても予算がどこへ使われたのか追求するように指示を出します。ロシア政府は火事の犠牲者に住居を提供することを徹底していきます。
質問者:
今私が住んでいるところは大変な状況にあります。保育所・病院から200メートルのところにモスクワで一番大きなゴミ置き場が存在しています。それは法律にも違反しています。連日、火事も起きています。ゴミから様々なガスも発生しています。もちろん気分が悪くなりますし、私たちはもう耐えられません。なんとかしてください、お願いします。
プーチン:
あなたの苦しみはよくわかります。本当にひどいと思う。50年間もこの状況だったということですが……信じられないです。今、現実に起こっていることから目を背けてはいけない。何をするべきか……、ゴミ処理工場の建設が挙げられると思います。
最初の段階で4つの施設の建設が考えられていますが、そのうちの3つがモスクワ地方で建設される予定です。最新のゴミ処理場を一刻も早く完成させなければなりません。
プーチン:
連邦予算から50億ルーブルの予算が割かれています。これは吃緊の課題に向けられるべきなのですが、皆さんの抱えている現状は最も早く手を打たなければならない問題だと思います。すぐに手を打つように知事、その他のメンバーに指示を出していきたいと思います。
「今日中に手を打ちます。ウラジミール知事が今日お伺いします」
質問者:
プーチン大統領、こんにちは。特に申し上げることはございません、全部ご覧のとおりです。大雨のせいで家の中に水が入ってきました。ひどい臭いがするので自分のものだけは他のところへ持っていきましたが、何も出来ません。国からは何の支援もありません。
委員会には一度お金を払わないと家には来ないと言われています。様々な申請書が必要なのに……。申請をするのにお金もかかります。私には3人の子供がいますが今は親戚のところに預けています。なんとかこの状況を手伝っていただけないでしょうか。
プーチン:
お名前は?
質問者:
ワレンチナです。
プーチン:
今聞いたことが全く理解できないのです。5万ルーブル支払われるはずなのに……。これはおかしい。実際私はこの地方にお金を送りました。そのお金はどこへ行ったのか、知事と検事局になぜこんな事が起きてしまっているのか調べるように指示しておきます。
プーチン:
なぜ一度お金を払わなければいけないのか、理解できない。ありえない。まず1万ルーブル支払われ、その後5万ルーブル支払われるはずです。住宅がなくなってしまった方には10万ルーブルが支払われるはずです。申請書にも全くお金はかからないはずです。その為の支援だ。
これはおかしい。今日中に手を打ちます。ウラジミール知事が今日お伺いします。
質問者:
私達がこんな状態の家に住んでいるところをぜひ見ていただきたいと思います。夏はとても湿気が多く、冬はとても寒いのです。一日中北風が家の中に吹き込んで来ます。子供はいつも風邪を引いています。
一番恐ろしいのは天井がいつ崩壊してもおかしくないということです。子供が心配です。2029年に新しい家に移ることができると言われていますが、このような状況であと12年、どのように過ごせばいいのでしょうか。
プーチン:
これはひどいことです。連邦予算から二重の予算が出されているはずです。あなたの家は明らかにその対象になります。この問題を解決する為の予算の金額は膨大なものであり国中で取り組んでいきます。
そのようなところに10年以上も住むことは考えられません。ありえないでしょう。私はあなたの問題を解決しに直接出向きます。ちょうどそちらへの出張が予定されていますので。