「ブラック企業リスト」厚労省が毎月公開 ←これで世の中からブラック企業がなくなるの?
厚生労働省は5月10日、長時間労働や賃金不払いなど労働関係法令に違反した疑いで送検された企業などの一覧を作成し、334件分の内容をまとめたものを公式サイトで公表。
上記の話題を受けて、小飼弾氏と山路達也氏が“ブラック企業リスト”公開の効果について語った。
サービス残業も行政の不作為っていう部分は大きいわけです
山路:
厚労省がブラック企業のリスト公開というニュースも出ていまして。
小飼:
それで、なんかすごいのがありましたよね。サービス残業とかそういうレベルではなくて。死亡事故の例で、豚舎とバキュームカーのはさみうちにされて亡くなったとかなんか……。
山路:
それは笑い事じゃないですね。
小飼:
ひょえーというのがありますよね。
山路:
お上がブラック企業をリスト公開するみたいなことは、弾さん的には効果あると思います?
小飼:
というよりも、そもそもお上が、きちっと取り締まりますよという姿勢を見せるだけでも効果がある。
だから実は、結構日本は治安が良い、普通の人があんまり人をレイプしたり殺したりしない。だから代わりに警察が取り締まってくれなさそうな犯罪というのは結構カジュアルにやりやがるなというのは感じます。
小飼:
ニュースと言うには前の話題なんですけれど、豊かな島と書いて豊島というのが四国にあって、そこに産業廃棄物がドカドカ捨てられていたんですよね。
しばらく行政は何もしなかった。うまく取り締まれそうな法律とかっていうのもないしということで。それが報道されたということもあって、結局それは県の方できれいに片付けますということになって。20年ぐらいかかったんですよね。
まあ、でもそういうのも行政の不作為が元だったわけですよね。サービス残業とかいうのも行政の不作為っていう部分は大きいわけですよ。どうせ何もしてくれないんでしょうと。
山路:
じゃあ、労基局なんかがそれこそ企業なんかにかなり厳しくやってきたことも、それ自体はかなり望ましい方向性ではあると。
小飼:
労基局は労基局で、日本の場合は少なすぎて、現状だけでもアップアップという。それもすごく混んでいて、僕の受付は何時ごろになるだろう? という気になっちゃいますよね?
だから、あまり列が長いと、もういいやとなりません? それも行政の方がオーバーロード状態になっているというのも、やっぱり行政の不作為になっちゃうんですよ。
山路:
行政もそういうところには人材を取らなきゃいかんですよね。
小飼:
うん。そういうところには人も金も突っ込まなきゃいけないんですよ。ちゃんと元は取れるんだから。
山路:
元は取れるというのは、いい言い方ですよね(笑)それは消費にも還元されることになるわけだし。