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“にじさんじ JAPAN TOUR 2020”前半戦の魅力を振り返りレポート。清楚&アイドルな札幌公演、心が乙女になる福岡公演…最高だ、いっしょに楽しもうぜ!

 所属ライバーは90人を超え、活動開始から2年経った今ますます勢いを増すバーチャルライバー軍団にじさんじ。そんな彼らは2019年、幕張メッセイベントホール、両国国技館などにおいてもライブを成功させてきた。

 次のステージは一体どこなんだ!? と、待ちわびるファンの目に飛び込んできたのが“にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!”。まさかのZepp全国ツアーだ。

 今回のライブの特徴はそのライブ形態。以前の幕張や両国のライブでは、ひとつの会場に10人以上のライバーが集う大規模なものだったが、今回は、札幌・福岡・難波・名古屋・東京と、全国各地の会場に4~6人のライバーが出演するかたちとなった。

ライブツアーとは銘打ってるものの、同じライバーが全国を巡るのではなく、このように土地ごとに異なるライバーがそれぞれの“ライブ”を開催する形式だ。
(画像はにじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!特設サイトより)

 それによって、出演するライバーひとりひとりのパフォーマンスは、より濃密にファンへと届けられる。ファンと演者の距離はあまりにも近い、最高だ。

 そしてそんなお祭りが2月9日から4月5日まで続いていく。ライブごとに新たな“にじさんじ”が見られる。こんな楽しいことになってるんだからみんなもいっしょに楽しもうぜ!

 現在開催中の“にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!”だが、参戦するのはまだ遅くない。札幌、福岡、難波、名古屋のライブは開催済みだが、ネットチケットを購入すれば過去に開催されたライブを見られる。

 ということで、今からでも間に合う“にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!”と題して、ツアー前半の札幌、福岡公演の魅力を紹介していきたいと思う。

●にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!特設サイト

文/あるかい
編集/竹中プレジデント

札幌公演のすげえところ

 ときは2020年2月9日、全国ツアーの一発目を飾る札幌公演には、物述有栖緑仙シスター・クレア御伽原江良童田明治の5人が出演した。

御伽原江良(上段左)、童田明治(上段中央)、シスター・クレア(上段右)、物述有栖(下段左)、緑仙(下段右)。
(画像はにじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!特設サイト 札幌LIVEより)

▼ライブ視聴はこちら▼
【札幌公演】にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!

札幌公演のすげえところ1:物述有栖とシスター・クレアのアイドルパフォーマンスに癒される

 じつに多種多様なライバーの在籍しているにじさんじの中でも、アイドルムーブが似合うメンツの揃ったのがこの札幌公演。とくに注目してほしいのは、その“振り付け”だ。

 物述プロの『白い雪のプリンセスは』や“pure♡palet”(物述有栖・シスター・クレア)の『pure♡paletワンダーランド』などでは、「にじさんじってアイドル事務所だったの!?」ってぐらい完璧なパフォーマンスを披露してくれた。

先陣を切った物述プロ。プロの愛称に違わぬ10000000点のパフォーマンス。

 トップバッターを飾った物述プロのステージで、恐らく全人類が限界オタクと化したのが、観客とのコールアンドレスポンスのシーン。

 会場の左右さらには前後に声をかけていく物述有栖。それに応える観客たち。すべての声を受け取ったときに発したひと言。

「届いてるわよ!」

 こんなにカワイイのに!! こんなにキュートなダンスを踊るのに中身が男前すぎるよ物述プロ!!!!!! マジでこのシーンはカッコイイので見てほしいんだよなぁ……。

 シスター・クレアの『S(mile)ING!』も、この札幌公演で見てほしいシーンのひとつ。これは『アイドルマスターシンデレラガールズ』に登場する「がんばります!」が口癖のアイドル・島村卯月の曲だ。

 この「がんばります!」は、島村卯月という人を表すセリフとして、アニメ版では大きく取り上げられ、ストーリーの根幹にも関わる重要な言葉。

 アイドルを、『アイドルマスター』を大好きなシスターのことだから、きっとアニメも見ていて、そしてその「がんばります!」に込められていた意味を知っていると思う。知っていてなお、彼女はこの歌を歌う前に言うのだ。「シスター・クレアがんばります!」と。

「シスター・クレアがんばります!」と口にしてから歌い始めるクレアさん。

 シスターのことをあまり詳しくない人は、彼女を「大人しい癒し系の人」と思っているかもしれないが、じつはちょっと違う。彼女は、人を癒すため、幸せにするためなら“足つぼ風呂マイクラ”なんて強烈な配信だってしちゃう人なんだよね。

 人を癒すために全力で、アイドルに憧れる彼女が、歌と踊りとめいっぱいのかわいさで観客を魅了して癒す。そんなシスター・クレアのステージで脳細胞から癒されてほしい。

 さらに感慨深かったのは、物述有栖とシスター・クレアによる『pure♡paletワンダーランド』の進化だ。

ライブ中のコメントで流れてきた「にじさんじにも清楚があるんだ」はあまりにも名言。

 この曲は昨年開催された“にじさんじ Music Festival 〜Powered by DMM music〜”でも披露しており、その際はクオリティはしっかり仕上がっているものの、歌って踊るのに精いっぱいな感じだった。

 それが4ヵ月のときを経て、彼女たちは“歌って踊る”だけじゃなくなった。曲中にファンのほうを見て手を振ったり、表情を変えたり、ファンサービスの破壊力が増していたんだよね。これって細かいようでとんでもない差だと思う。

札幌公演のすげえところ2:“緑仙のよさが詰まりまくってる”完璧な選曲

 緑仙ほど、ライブで何を歌うのか予想ができないライバーは珍しい。カッコイイ歌も似合うし、カワイイ歌もいける。男性歌手のも女性歌手のもいけちゃうし、歌ってみた動画から絞ろうにも100個以上ある。

 そんなわけでワクワクしながら緑仙のステージを待っていたところに、あまりにも聞きなれた前奏が流れる。30歳前後のインターネット大好きマンなら何度も聞いたことがあるであろう『エージェント夜を往く』だ。ニコニコ動画で何度も聞いた、原曲は聞いたことないのになぜか歌える、そんな不思議な歌だ。

ありがとう緑仙。ありがとう緑仙。もうそれしか言えない。

 この曲はゲーム『アイドルマスター』の菊地真というショートカットでボクっ娘、声が低めで女性にモテるが本当はカワイイ女の子になりたいアイドルの女の子の歌だ。

もう一度言うんだけど女性にモテるが本当はカワイイ女の子になりたいアイドルの女の子の歌だよ???

女性にモテるが本当はカワイイ女の子になりたいアイドルの女の子の歌を歌う緑仙ヤバくない????? 

実際ヤバかった。

 『エージェント夜を往く』と言えば歌詞にある「とかしつくして」が、双海亜美・真美バージョンでは「とかちつくちて」に聞こえることが有名で、組曲『ニコニコ動画』にも採用されているので知ってる人も多いだろう。動画のコメントも「とかちつくちて」って書かれまくってた。

 緑仙もコレは知ってるハズなんだけど、最初はキチンと「とかしつくして」って歌うんだよね。でも後半に1度だけ……「とかちつくちて」って言うシーンがあるんだ。

 そこには緑仙のよさが、ライブのよさが詰まりまくってるからマジで見てくれ!!!!

札幌公演のすげえところ3:「ギバラ」と呼べないぐらいアイドルな江良ちゃんの笑顔

 緑仙オタクが限界になっていると間髪入れずに入場してきたのは御伽原江良。

 普段は、まるで親友みたいな距離感で「ギバラ」という愛称で親しまれている彼女だが、ステージに現れた彼女は完全無欠のアイドルだった。

江良ちゃんの「せーの!」に合わせて観客たちが「バラライカ!」と大合唱するシーン。あまりにも、あまりにもだ。

 彼女の登場と同時に流れ出した曲は『バラライカ』。ついさっき緑仙が歌った『エージェント夜を往く』と同じぐらいニコニコ動画ではおなじみの曲で、ちょっと下品なタイトルの替え歌があまりにも有名だ。

 普段の「ギバラ」だったら、この歌もそっちに引っ張られてコメントもその歌詞に染まるハズなんだ。

 でも札幌に降り立った御伽原江良は違った。あまりにもカワイイ江良ちゃんの『バラライカ』が成立していた。歌も踊りも完璧なアイドル御伽原江良の『バラライカ』はマジで最高だ。

この笑顔がとても好きなんだ。普通にしていては決して出せないこの笑顔に御伽原江良を感じてほしい

 何が最高って振り付けのキメポーズのところで江良ちゃんが目をつぶってニッコリするのが最高だ。「なんでソレが最高なのか」って?  考えてみてほしい。少しメタい話になるが、彼女はバーチャルライバー、生身の人とは表情筋が違う。

 わかりやすく言えば“普通に笑っただけではあんな笑顔にならない”んだよね多分。だって笑顔になるときってあんな目をピッタリ閉じないでしょ? 

 つまりあの笑顔って彼女が“最大限にカワイイ”を狙って出した笑顔ってわけ。それぐらい江良ちゃんは表情にこだわってるんだよね。そこまで行き届いてる江良ちゃんの演出にもう唸りっぱなしなんだわ。

 ま、歌い終わってMCパートになった瞬間“ギバラ”に戻るんだけどね。これが御伽原江良のイイトコだよなぁ~。

札幌公演のすげえところ4:初の晴れ舞台での全力全開な童田明治

 にじさんじのライバーたちの活動は幅広く、ゲームだったり雑談だったり、地獄配信だったり、そして歌だったり。そして童田明治は、普段の配信で迫力の歌を披露している、歌がとっても上手なにじさんじ最強の11歳だ。

 彼女にとって今回のライブは初の晴れ舞台。そんな晴れ舞台だが、彼女が登場したのは前半ラストの8曲目。ファンも、そして恐らく童田明治自身も、溜めに溜まったその全力を解放するときがやってきた。

残念ながら本記事で見せられる童田明治はシルエットが限界。

 彼女が最初に披露した曲は『境界の彼方』。澄み切った歌声が聞こえた瞬間、ニコ生の画面はコメントで真っ赤に染まった。童田明治の登場を心待ちにしていたファンの叫びが轟いた。

 配信環境のせいか普段は椅子の上で体育座りしながら歌っている彼女。いわゆる“体育座り”というという名の拘束具付き状態だ。そんな彼女の全力は配信で見ていても、心に、身体に伝わってくるほどの迫力があった。

 会場に響く歌声、さすがの歌唱力だ。さらに歌う姿がかわいい、とにかくかわいい。そして小っちゃいのにデッカイ。彼女が歌えば耳をすましてしまう、彼女が歩けばその姿を目で追ってしまう、気づけば童田明治のステージに心を奪われてしまっていた。これが童田明治だ。にじさんじ最強の11歳だ!

 しかも今回のライブツアーは「円盤化ナシ」が公言されている。これからもライブはたくさんあるかもしれないが、今だけ見れるこのライブでしか童田明治の初ライブは見られないんだぜ……。

 そのほかにも、物述プロのカワいすぎる3D新衣装、サービスがすぎる緑仙の『輪舞-revolution』、そしてZepp札幌でまさかの組体操を実施するなど、見どころ満載な公演となっている。

▼ライブ視聴はこちら▼
【札幌公演】にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!

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