『コスプレイヤー・オブ・ザ・イヤー 2020』各部門グランプリ受賞者インタビュー! 喜びの声や今後の目標を聞いてみた
普段着以上にかさばるコスプレ衣装、どうしてる?
――キャラクター数のお話が出ましたが、みなさんコスプレの衣装や道具は保管どうされてますか?自宅がコスプレグッズでいっぱいになっちゃったりしませんか?
一同:
いっぱいです!
あさめあこ:
もうレンタルスペースでも借りなきゃいけないかなと思ってます。
霧野:
ホントゴメンね!って言いながら圧縮袋でプシューって。
一同:
(笑)
雛森ひな太:
すぐ断捨離しちゃうタイプかも。あんまり流行りに乗れないタイプで、みんながやってるキャラを一緒にってなかなか出来ないので、最近は懐かしいジャンルばっかりやっていたりします。オンリーワン感が出せたら良いなと思っているので。「もう着ることもないだろうな」って衣装は人に譲ったりしちゃいますね。もちろん手放す前には「どうしよどうしよ!」って優柔不断になったりもしますけど(笑)。
あさめあこ:
私、人生で初めて買ったコスプレがマクロスFのランカ・リーちゃんなんですけど、それだけは本当に捨てられなくて!中学生の時にお母さんに内緒で買ったんですよ。うちは親が厳しかったので、コソコソやってました。土日の朝8時とかに家を出てあからさまに怪しいんですよ。「遊びに行く! カラオケ行く!」とか言って(笑)。
――カラオケにしてはデカイ荷物だな~ってなりますよね。
あさめあこ:
そうなんです。パンパンに詰めて(笑)。今はお母さんも「可愛い服着てるね~」なんて言ってくれるようになりました。
所詮千尋:
うちの親は「またハロウィンやって~」とか言ってますね。
雛森ひな太:
うちの親はちょっとおかしくて「早く送って!早く送って!」ってコスプレ写真を送らせて、それを職場で「なんかこんなのやってるんだよね~」って見せびらかしてるんですよ(笑)。
最初は「なにやってんの?」みたいな感じだったんですけど、うちはお姉ちゃんもレイヤーなんです。自分もその影響でコスプレを始めたくらいなので、環境はかなりオープンですね。家族も家族の職場も学校の皆も全員知ってるくらいです。コスプレを知らない人にも写真を見せると「えっ!? 凄い!」って言ってくれて。
HIKARU:
そりゃそんだけ可愛かったらそうなるよ!
一同:
(笑)
HIKARU:
友達が「女装してる~」って言って写真見せてもらってこんなだったら「可愛いなおい!」ってなりますからね。俺なんか「楽しぃぃぃ~!衣装着て楽しぃィィ~!(裏声)」ってだけ!いい写真が一枚でも撮れたら「やったぜ!」って。
一同:
(笑)
霧野:
凄く良い写真が撮れたら、「あ、この衣装もう手放してもいいかな」ってなるんですよ。
一同:
あ~。それある。
所詮千尋:
よし、これで悔いはない!みたいなね。
――みなさん衣装とのお別れもあるようですが、手元には何着くらい残していますか?
あさめあこ:
12着くらい?
一同:
あ、大体そんな感じ。
HIKARU:
俺ダメだ~。「なんかあるかも」って。「なんかまたハマるかもしれない!」って思っちゃって。もうコスプレ10年やってるんで、100着は家にあると思いますね。
一同:
えぇ~!凄すぎ!
霧野:
コスプレだと衣装ですけど、カメラマンさんって機材大変じゃないですか?
Si:
私は本気の「カメラマンです!」ってタイプではないので、防湿庫とか持ってたりもしません。レンズも基本の単焦点と望遠と広角を2本ずつ。基本的に1つのカートにまとまるくらいしか機材持ってません。それも全部持っていくわけじゃなくて、「今日はこれ持っていこう~」って用途に合わせて選んでます。楽したいので(笑)。だって機材重いんだもん!
一同:
(笑)
Si:
今は高画質スマホが一番欲しい(笑)。
あさめあこさんのウィッグには秘密が……!?
――みなさんウィッグなんかもカスタマイズにお手入れ大変かと思います。あさめあこさんのウィッグなんてかなり大きいですよね!
あさめあこ:
1.2kgあるんですこれ。
――しかもこのあさめあこさんのウィッグ、聞くところによりますと、3代目なんですよね。
あさめあこ:
そうなんです。このキャラクターのウィッグって売ってないんですよ。調べても全然出てこないし。どうしようもなくて自分のひらめきだけで制作してみました。
発泡スチロールのボールみたいなものが中に入っているんですけど、これも初代は全部同じ大きさだったんです。それがなんだか質素で、自分の中で納得がいかなかったので、2代目からはサイズを変えるようにして、3代目はかなり大きさの違う発泡スチロールが入ってます。それに3代目は……。(スポッとウィッグのおさげ部分を取り外し)
――はずれんの!? これ!?
一同:
おぉぉぉ!これは!
あさめあこ:
大きくて扱いが大変だったので、3代目はちゃんと取り外しができるようにしようと思って。あと、あんまり表現できていないんですけど、下の方にグラデーションが入ってるんです。
一同:
全然表現出来てますよ!
あさめあこ:
ひらめきだけで頑張りました。「ボンドで貼ればいいんだ~!」って。3日間くらいで作りました。
HIKARU:
3日間って結構ですよ! 日をまたぐことってそうないですから。僕なんてこれ4時間くらい。(あさめあこさんのウィッグを見ながら)これ作れって言われたら絶対大変だよな~! 無理だな~!
長いウィッグだと絡まったりして手入れも大変だし、値段も高いし。千尋さんもそうだけど、僕らみたいな短髪だとあんまり苦労もなかったりしますよね。
所詮千尋:
そうですね。なので、髪短いキャラをやります!
コスプレは『#コンパス』双挽乃保
グランプリ受賞して次なる目標は!?
――いや~、みなさん予想以上に情報量満載の楽しい座談会にしてくださいましたので、そろそろ締めの方向に向かおうかと思います。今回の受賞はやはり“通過点”にしたいですよね。最後の質問として、「今回の受賞を踏まえ、今後向かいたい方向性」をお一人ずつお願いします。
所詮千尋:
元々「新しいことを始めたい」という思いが強く、コスプレにはパフォーマンスを付けたいんです。カメラマンさんと写真を撮りたいというよりは、動いてライブをしたいです。今、単独で全国公演もやっているんですが、この受賞を通過点とするならば、2.5次元も流行っていますので役者として生き続けたいです。キャラや男と女の所作の違いや着こなしの違いを含め、コスプレのパフォーマンスという部分をもっと広げていきたいです。
今は日本全国を個人で周ってますが、将来的には海外でパフォーマンスが出来るようになって「コスプレってこういう楽しみ方もあるんだよ」という新たな価値観を広げていければと思っています。
雛森ひな太:
趣味で始めたコスプレで今ここにいること自体が現実なのかな? という感じではありますが、昔からアニメが大好きなんですよ。アニメを見てると夢を見せてくれるし自分の世界が明るくなるんですよ。本当に友達に引かれるくらいのアニオタなんです。アニメが見たいという友達に「オススメ送ろっか?」って言うと「お前のオススメリスト多すぎ!」って(笑)。
家族も友達にも恵まれているので、古い偏見にとらわれない人たちを増やして行ければと思っています。コスプレをしていると「自分を人として成長させてくれる」部分が大きいなと感じるので、人とのつながりを大事にしながら、「話が上手だね」と褒めてもらえる機会も増えたということもあり、YouTubeをやりたいなと思っています。
Twitterのフォロワーも凄く少ないんですけど、メイクがキレイだねって褒めてもらえたのをきっかけに「二重の作り方」をツイートしてみたんですよ。
皮膜タイプを使って、二重の種類を可愛い系からキレイ系と色々広げられることや、二重の幅や深さを調整する方法なんかを発信したんですけど、一気に5800件も伸びたんですよ!
#ひなたメイク研究所🐣
— 雛森 ひな太🐣🎀 (@Hina___piyo46) July 9, 2019
▶ 二重の作り方編 👀✨
俺がいつも使っている二重アイテムは皮膜タイプです!!テープや接着タイプと違って、二重幅が自由自在なのが魅力だと思います✨でも使うのが難しかったり、上手くいかなかったり…😞ですが、塗る場所や塗る量を工夫するだけで全然変わります!!🥺💭 pic.twitter.com/wEZkjwZ9ub
一同:
スゲー!!
雛森ひな太:
自分が発見したノウハウが喜んでもらえたのが嬉しくて。皮膜タイプって使い方がわかってないと「あ、ダメだった。全然持ち上がらなかった」で終わっちゃうんだけど、分割して二重を作っていくと色んな種類の二重が作れるようになるという発見があったので、沢山の人に知ってもらえたら良いなという思いでした。
メイクをはじめコスプレで得たものって多いので、YouTubeを通じてその経験を沢山の人に届けられればと思っています。
――もう帰りに皮膜タイプ買ってしまいそうなほどのトーク力ですよ!
一同:
(笑)
――それでは総合優勝にも輝きましたあさめあこさんよろしくお願いいたします。
あさめあこ:
総合優勝まで出来るなんて思っていなかったので、ここからの目標と言っても……。あ、私歌がうまいんです!
一同:
おぉ~!
あさめあこ:
今しゃべってる声からは想像できないかもしれませんが、得意ジャンルはロックなんです。なので、コスプレイヤーとして歌を届けたいです。コスプレと歌に共通する点って、「人に元気を与えられる」というところだと思っているので、今後はコスプレしながら歌を歌ったりできたらいいなと思いますね。歌とコスプレでみんなをよりハッピーにすることを今後の目標にしたいです。センキュー!
一同:
パチパチパチパチ
霧野:
私は今後のこと……、考えてない部分もあったんですが、今回のコンテストがすごくいい経験になりました。
あんまりこういうコンテストに出たことがなかったので、今後はもっと色んなイベントやコンテストに出かけたり、スタジオ撮影をしてみたり、様々なことに挑戦して、いつかは羽ばたけたらいいな、コスプレイヤーとして日本を飛び出し、世界を活動フィールドに出来たらいいなという気持ちが芽生えました。そのためにがんばります!
HIKARU:
僕は古くからのレイヤーなので、「楽しいんですよ!コスプレ!」という気持ちを届けていきたいです。と言っても……「何が楽しいの?」って聞かれると、わかんないんですよ! ウィッグや衣装調整するのも大変だし、作るのは難しいし、願わくばやりたくないんですよね(笑)。
でも、その大変なこと全てが「キャラになりたい!」という思いで全部出来ちゃうんです。楽しく。
僕は既にYouTubeをやっていて、「コスプレってこんな楽しみ方もあるよ」と発信しているので、このYouTubeチャンネル(チャンネルはこちら)を大きくして自分でもやれることを広げていければと思っています。僕がコスプレを楽しんでいる姿を見て、「おいおい、マジかよ!グランプリ取っちゃったよ!ステージって楽しそうだな」と巻き込んで行くことが出来れば嬉しいです。
Si:
今後やりたいことというものは今の所とくに無いです。それは何故かと言うと、カメラマンとしてやりたいことを結構やりつくしてきたということがあるのかもしれません。憧れのレイヤーさんを撮らせてもらう、フォロワー数の目標達成、写真集に写真展、そして今回のようなコンテストでの受賞。
もうある程度カメラマンとして楽しんだんじゃないかという思いもあり、やりたいことは全部できたくらいに今は思っています。なので、今後は「なにかやりたいことを探す旅」じゃないですけど、カメラマンとしてレイヤーさんを世界に発信するお手伝いをしながら、また出たいと思えるコンテストにも巡り会えたらいいなと思っています。
――みなさん本当に今回はお疲れの中ありがとうございました!そして「Cosplayer Of The Year」グランプリの受賞おめでとうございました!
一同:
ありがとうございました!
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