アイドルバブル崩壊!?ぱるる「声優転身発言」の裏に隠された秋元康の策略【久田将義×吉田豪】
『久田将義×吉田豪のタブーなワイドショー』10/23放送分では、AKB48グループや乃木坂46などを手がける秋元康氏が、新たなアイドル「デジタルアイドル」をプロデュースするというニュースを紹介しました。
コンセプトに「次元を越えたアイドル」を掲げ、メンバーとなるアニメキャラクターは、映画『君の名は。』のキャラクターデザインを手掛けたことでも知られる田中将賀氏をはじめとしたアニメ業界屈指のクリエイター8名がそれぞれデザイン。果たして彼女たちは新時代のアイドルユニットとなりうるのでしょうか。久田将義氏と吉田豪氏の2人が迫りました。
今、アイドルバブルは弾けつつある
吉田:
この話題、意外にも久田さんがいろいろ書き込んでるんですよね。
久田:
これはちょっと公式で言うとあれなんで……、オフレコ的な話なので後半で。
吉田:
公式で話せる範囲で言うと? 「なんか裏がありそうだ」とか、そんな話ですか?
久田:
裏というか、別に裏社会的な裏じゃないんですけど。吉田君の耳にもたぶん入っている話だとは思うんですけど、「これじゃない新しいもの」を立ち上げるって話がありましたよね。
吉田:
船でやるやつはこの前発表されたじゃないですか?
久田:
瀬戸内海の船上劇場でしょ? それとはまた違うやつ。そこでマスコミの方に噂がまわって、「久田君のとこには話来てない?」みたいな感じだったんで、「何やるのかな〜」って思ってたら、発表されたのがこれだったんですよ。でも僕が聞いた話は、もうちょっとお金がかかるような内容だったんで、これとは違うんです。
吉田:
僕はこの報道を聞いて、最初に「本当にアイドルバブルって今弾けつつあるんだなあ」って思いました。
久田:
なるほど。
吉田:
「ついに軸足をそっちにも置き始めるか」っていうのがひとつ。
あと島崎遥香、ぱるるがAKBを卒業するじゃないですか? その会見で突然「私声優になりたい」って言い出してたのを思い出して、ハッとしたんですよ。「こっちで売り出す気か」ってね。
久田:
声優としてってこと? それ、ぱるるはマジで言ってるんですかね。
吉田:
だって僕がインタビューしたときには、声優のせの字も言ってなかったですからね(笑)。 結局、後々になって大人の事情が絡んだ結果、そう言いだしたんじゃないかって気がしてるんですよ。
久田:
なるほどね。繋がってくるね。
吉田:
彼女は将来やりたいことが何も見えてない人だったんですよ。今も「女優」みたいに言いつつ、実は「女優も一切自信なくて」って言ってる人ですよ。それが何で卒業会見で突然「声優になる」みたいなことを言い出したのか。
そこで今回の二次元アイドルの話が出てきて、「ハッ、もしかしたら!」って。
久田:
でも秋元さん、アイドルプロデュースとか、もう十分じゃないかなって思ったりもするんだけど。
吉田:
AKBに多少飽きた時に乃木坂46が面白いってなって。まぁ刺激を常に求める人だから、アイドルが若干頭打ちになっている一方で、アイドルアニメがこれだけウケてる時代だしこっちの方が今ビジネスとして面白いんじゃないかってね。
久田:
秋元さんって結構自信家でさ、僕も4、5年前に……。
吉田:
そうそう、久田さんAKB関連で本作ろうとしててね。
久田:
結局は僕がやめちゃったから出なかったんだけど。たしかその時も、秋元さんに開口一番「僕はアイドルに何千人も会ってきた」ってカマされちゃったわけ。で、こっちもアイドルのことなんて全然わかんないから、そう言われると「ははーっ」てなっちゃうんだよね。そこから「アイドルっていうのはどういうものか」って語り始めたりするんですよ。ギリシャ神話に喩えたりしながら。
吉田:
久田さんは4、5年前、アイドルに何の興味もないし、むしろ熟女が大好きなのに、なぜか突然「AKBの仕事をするかも」っていう流れになっていたんです。それからAKBの大きなイベントの打ち上げみたいなところに何度か紛れ込んだり、熟女が大好きなはずなのに何故かまゆゆとツーショットを撮って、それをみんなに見せまくったりしていたような時代がありまして。
久田:
それは撮らされたんです。
吉田:
撮らされたじゃなくてさ(笑)! でも熱中した時代はありましたよね。
久田:
僕は熟女が好きなんですよ?
吉田:
熟女が好きで、でもまゆゆもいいんですよね(笑)。
久田:
「撮りなよ」って言われたから撮っちゃったんです。別にガチロリじゃないです。
一同:
(笑)
吉田:
昔、秋元さんが地に落ちてた時代に取材をしたことがあるんですよね。で、その後、また秋元さんが地上に上がってきた頃に、僕の単行本が出ることになったんで、ダメもとでロフトプラスワンでのイベントにオファーしてみたら、来てくれることになって。
久田:
秋元さんがいちばん低かったのっていつ頃?
吉田:
セガサターンで失敗して、何やってもダメで、みたいな……。2004〜5年くらいかな? 低迷していた時期が結構長くて、AKBでようやくまた浮上してきたってことです。
1時間で心を折られた、ぱるるへのインタビュー
吉田:
まだ時間がありそうだから、僕がぱるるの取材をした時の裏話をちょっとしますね。
白夜書房の雑誌でやった、ぱるるインタビューが結構な事故感だったっていうのは、久田さんにも前に話したんですけど。その雑誌がようやく出て、今それを読んだ人がみんな衝撃を受けている状態で(笑)。
久田:
(笑)
吉田:
あの一切心を開かない冷たい試合。冷たいながらも、なんとか何を考えているか引き出す……みたいなね。
僕もプロインタビュアーを名乗っているからね、「なかなか大変な人だとは聞いてるけど、まぁなんとかなるでしょ」って思ってたんだけど……。もう完全に僕が間違ってました。
久田:
そう! 取材後の、「俺、 まだまだだなぁ……」っていう吉田くんの言葉ね。
吉田:
天狗でした。
久田:
僕も「これは心がけなきゃいけないな」と思いましたね。
吉田くんほどのインタビュアーが「まだまだだな」と言ったってことについては、自分も鑑みなくてはいけないなと。
吉田:
「最低1時間」ってことで時間を貰っていて、でも「実は時間に余裕あるから伸ばせるよ」って言われてたんで「じゃあ、伸びる方向で」って言ってたんだけど、結局1時間で僕の心が折れましたからね。「これ以上、俺は引っ張れない」って……。
久田:
吉田くんが折れるってスゴイね! でも本当にそれで「初心に戻って」みたいな気持ちになった訳でしょう?
吉田:
はい。緊張感のあるインタビューで、まぁ面白かったとは思いますよ。ぱるるの人間性を引き出そうとしたインタビューだったから、記事にもその人間性は出ているし。
久田:
あ、なるほど。
吉田:
「ぱるるが何を考えてるのか聞き出そう」というのが、その日のルールだったんで。
久田:
そもそもAKB自体にあんまり興味ないもんね、吉田くんは。
吉田:
ぱるるも興味ないですよ。ただ、単純に不思議に思ったのは、彼女がAKBっていう単語を一切言わないこと。言わないんですよ、「私がグループに入った時は〜」とか言うの。
久田:
あ、そうなんだ。AKBじゃなくて、「グループ」っていうんだ。
吉田:
「AKB」って言葉を頑なに言おうとしない感じ? 彼女って引きこもりで有名じゃないですか。表出るの大嫌いなんですよ。「何で出ないの?」って聞くと、「外に出るとグループの曲が流れたりするから」って(笑)。
久田:
ちょっとやべえなぁ。
吉田:
やばいですよ。テレビ大好きなのに、グループの人が出てるとテレビ消すような人なんですよ。
久田:
それ、もう嫌いじゃん(笑)。
吉田:
そんなざっくり(笑)。 いや、僕は、彼女はもっと複雑な感情を抱えているって言いたいんですよ。