夫婦喧嘩を仲裁した女子プロレスラー・長与千種の事件化するつもりがない神対応に吉田豪「実にプロレス的ないい着地」
女子プロレスラーの長与千種さんが夫婦ゲンカの仲裁に入り、暴力被害にあったことが話題になりました。
札幌中央署は、札幌市内の駐車場で長与さんの髪を掴むなどしたとして、暴行の疑いで長谷川匡容疑者を現行犯逮捕。また、長与さんが夫婦ゲンカの理由を知り、被害届は出さないとコメントしたことに賞賛も集まっています。
久田将義氏と吉田豪氏がパーソナリティをつとめるニコニコ生放送「タブーなワイドショー」にてゲストで作家の岩井志麻子氏とともにこの話題に言及。久田氏は、「暴力って、振るっても振るわれてもデメリットしかない」と語りました。
―あわせて読みたい―
長与さんが本気出したら、絶対こいつ負けると思う
吉田:
報道の流れで言うと、最初は女性の「助けて」みたいな悲鳴が聞こえて、助けに入って2人を引き離したら髪を掴まれたりとかして、警察を呼んだら、どうやらそれが夫婦だということが分かり、尚且つ理由もあることが分かった。
ちなみにその奥さんが新婚だったのに、他の男と飲んでいた。それで、旦那が怒ったみたいな話だったということです。今、長与さんは「いつか私もその旦那と仲良くなれればいいと思う」と。
久田:
被害届出さないですもんね。
吉田:
事件化する気もない。実にプロレス的ないい着地。
久田:
長与さんが本気出したら、絶対こいつ負けると思うよ。この長谷川容疑者ね。
岩井:
長与さんは、今も現役なんですか?
久田:
現役ですよね?
吉田:
現役ですよ。
久田:
「元女子プロレスラー」って、報道されているのちょっと可哀想。
吉田:
そうなんですよ。元クラッシュギャルズ【※】なだけですね。
※クラッシュギャルズ
日本の女子プロレスラーのタッグチームの名称。活動時期は全日本女子プロレスを中心に活躍した初期と、クラッシュ2000としてGAEA JAPANを中心に活躍した後期に二分される。前期、後期ともに長与千種とライオネス飛鳥によるタッグであった。
久田:
そうそう。この人、現役でやっていますよ。
岩井:
格闘技とかをやっている人が一般人とケンカしたら駄目だと言うのは、いったいどのくらい効力というか……。
吉田:
辞めてからどれくらいの期間があれば許されるのか?
岩井:
70の人が20歳のころにボクサーだったというのは、どうなるんだろう? みたいな……。
久田:
実質的によると思うんですよ。例えば、正道会館の石井館長【※】がやったら駄目でしょうね。
※石井館長
石井和義。空手家。新日本空手道連盟 正道会館の宗師。フルコンタクト空手から、立ち技格闘技イベントK-1のプロデューサーとして格闘技ブームを巻き起こした。
吉田:
まぁね。空手の団体を率いていた人はたぶんアウトでしょう(笑)。
久田:
やっぱりプロがついたらやばいんじゃないですか?
吉田:
今、久田さんがなんか起こしたら「総合習っているから……」みたいな問題になるんですか?
久田:
なっちゃうかもしれないね。ラグビーやっていたとかね。それで叩かれそう。
吉田:
(コメントを見ながら)確かにそうだね。テレンス・リー【※】も手を出さなかったのに、なんでテレンス・リーは叩かれたんだ? というね。
※テレンス・リー
本名、加藤 善照。タレント、自称元傭兵、軍事評論家。危機管理コーディネーターとしても活躍している。2009年12月、JR相模原駅付近で一般人の男から暴行を受け、顔面に全治1カ月の重傷を負った。
久田:
確かに。テレンス・リーさんって、弱いから手を出せなかったんじゃない? 単にあの人、ボコボコに負けたんじゃないの(笑)?
吉田:
可哀想だよ。みんな、テレンス・リーもフォローしてあげればいいのに(笑)。
久田:
確かに。
暴力を振るのは駄目、押さえつけるのは可能
岩井:
これなんか、警察は最初、長与さんを暴行犯だと思って、長与さんの方に突っ込んでいったというでしょ?
久田:
そうですね。体でかいですからね。170はないけど、160いくつ。顔も男っぽい顔だから思ったんじゃないですかね。
岩井:
これ、神取忍【※】さんとかね。
※神取忍
15歳から始めた柔道で、全日本選抜柔道体重別選手権3連覇などの成績を収めた女子プロレスラー。元自由民主党所属の参議院議員。
久田:
もう駄目ですね。
岩井:
神取さんはいいですよね。抱かれたいと思いますもんね。神取さんには、本当に(笑)。
久田:
神取さんもだって、全日本柔道優勝だからやったらアウトですよね。本当だったら、たぶん長与さんもそうやったと思うんですけど、タックルして馬乗りになって、ここで押さえていれば、マウントでこうやって押さえて……。
吉田:
そうなんですよね。それは僕も思ったんですよ。こういうことが起きた時って、昔だったら「プロレスラーなんだから叩き潰さなきゃ駄目だ」ぐらいの意見が多かったのが、さすがに時代も変わって、そう言う人もほぼいなくなって。
ただ、プロレスラーが暴力を振るっちゃいけないと言っても、押さえつけるのは可能なはずだし、他に選手もいっぱいいたんだし、長与さんが体張って行って、後はみんなで押さえるとか全然できたはず。
久田:
そう。だから、タックルでマウント取るか、あと袈裟固(けさがため)【※】とかでずっと押さえるのがいいと思うんですけど。
※袈裟固
柔道の技の一つ。片方の腕で相手の首を抱えて、もう片方の腕で相手の腕を掴んで抑える技。
吉田:
技をかけてはいけない、とはいえね。
久田将義の経験談!? 最後に暴力沙汰のケンカをしたのは?
久田:
ちなみに、岩井さん、男からの暴行とかの場合は本当に怖いから、ちゃんとガードしたほうがいいですよ。こういうふうにして。
吉田:
なんのアドバイス(笑)?
久田:
いやいや、来たら……。
吉田:
岩井さん、だってそんな殴り合いのね……。
岩井:
私、歌舞伎町に20年住んでいますけど、歌舞伎町で一回も怖い目にあったことないんですよね。なんでだろうか? でも、私に遭遇した人は、歌舞伎町で怖い目にあったってカウントするのかな(笑)?
一同:
(笑)
吉田:
一回、歌舞伎町でばったり会って、かなり治安の悪いところに住んでらっしゃるのは間違いないんですよ。
久田:
もちろん知っていますよ。
岩井:
凄いのよ、うちのマンション。ヤクザとホストと岩井志麻子が住んでいるって言われているのよ。本当。
久田:
銃の免許がない人が住んでいるかもしれない。分かんないですけどね。
岩井:
大変ですよ。暴力沙汰のケンカって、私したことがないんですよ。
久田:
そうですよね。
吉田:
久田さんはやってますけどね!
久田:
うん……まぁ、今はしていません。
吉田:
最後にしたのが何年前ぐらいですか?
久田:
5、6年じゃないかな。
岩井:
えっ? 結構最近なんですね。
久田:
酔っぱらったやつが飛び掛かってきたんで、タックルで倒してボコボコしているうちに……。
吉田:
さっき、言っていましたよね? 押さえつければいいという話を。
久田:
もうそれどころじゃないんで。バシバシやっていて、調子にのって、ちょっとアキレス腱固めをかけてみようと思って、そしたら目の前がコンビニだったから、そこでピーポーピーポー来ちゃって、2、3台来ましたね。
吉田:
アキレス腱固めはかかったんですか? かけようとしただけ?
久田:
ちょっとかからなかったですね、たぶんね。マウントでとにかくバシバシやっていて。
吉田:
実戦では、なかなか難しい?
久田:
実戦では難しいです。足技は難しいですね。最後、所轄まで連れて行かれて、朝まで説教。帰してくれないんですよ。「身元引受人がいないと」って。だから、彼女になってもらって、帰してもらった。
久田将義に身元引受人を頼まれている吉田豪
吉田:
だから、彼女が漫画に描けたんですね。
久田:
そうそう。全部描いちゃったの、あの人。次、ケンカして身元引受人がいないと帰してくれないと思って、吉田君に頼んでいるんですよ。
吉田:
今度、何か起こしたら僕が身元を引き受けるんです。
岩井:
そうなんですか!?
久田:
だって、新宿だからどこでも行けるじゃないですか?
吉田:
行けますよ。
久田:
都内だったら。ちょうどいい所に住んでいるし、もう20年ぐらい付き合いあるからお願いしますよと。
吉田:
漫画じゃなくて、すぐに原稿に書きますけどね(笑)。
一同:
(笑)
久田:
写真撮りそうじゃない(笑)?
吉田:
そりゃもう行く以上はTwitterですぐ拡散します(笑)。
岩井:
まぁ、私もネタにしちゃうだろうな。
久田:
だからやってはいけません、そういうことは。
吉田:
暴力はよくない。
久田:
『生身の暴力論』という暴力反対の本を書いている僕ですからね。やっちゃいけません。逆に言うと、振るわれてもいますからね。大学生の時は暴走族にボコボコにされたことありますからね。暴力って、振るっても振るわれてもデメリットしかないんですよ。振るわれた側は、屈辱と身体的なダメージ、振った側はもしかしたら刑事事件になるかもしれないというデメリットしかないんで、結局何もいいことがないんですよ。
吉田:
じゃあ、なんでやっちゃうんですか?
久田:
やっぱり反射的に(笑)。
吉田:
(笑)
久田:
「おいコラ」って言われて。あと、「殺すぞ」と言われた時もゴールデン街でやっちゃいましたね。
岩井:
殺す!?
久田:
いきなり「殺すぞ」と言われたんで、殺されないようにしました。
吉田:
しょうがないですね。殺されるんだもん(笑)。
【岩井志麻子参戦】久田将義×吉田豪の
タブーなワイドショー11月号
―あわせて読みたい―