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HUNTER×HUNTER「暗黒大陸編」ちょっと難しすぎない? クラピカが頭よすぎて読者置いてけぼり問題

 ニコニコチャンネル「HUNTER×HUNTER」では5月25日(金)00:00より、7日間限定でアニメ第12話までを無料配信中!

 ニコニコニュースではこれ合わせて、アニメ制作会社ガイナックス・元代表取締役社長の岡田斗司夫氏が『HUNTER×HUNTER』をシーズン毎に徹底考察した記事を掲載。

 本記事では、「暗黒大陸編」について考察した部分を紹介します。

『HUNTER×HUNTER 33』
(画像はAmazonより)

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※本記事は2017年8月10日に公開した記事を編集、再掲載したものになります。

『HUNTER×HUNTER』が難しくなりすぎている(笑)

岡田斗司夫氏。

岡田:
 『HUNTER×HUNTER』のストーリーは面白いんですけど、難しくなりすぎているんですよ。毎週きちんと掲載される状態が1年か2年続いてくれるんだったら、別に辛くないんですよ。でも、ひょっとしたら今回これで終わりじゃねえかっていう恐怖と隣り合わせになりながら読んでいると、あの内容がしんどい。

 いわゆる船内で“謀略もの”になっているんですね。ストーリーは、カキン王国というところに王位継承者が第1位から第14位まで、つまり14人の王子様がいて、生き残ったたったひとりの者に王位継承権を与えるということを、ホイコーロ国王というふざけた名前の奴が提案するんです。

 このホイコーロ国王という奴は、はじめは「暗黒大陸には無限の資源があるホイ」とか「みんなで行くホイ」とか言ってて、太っちょのハクション大魔王みたいなキャラだったんですよ。てっきりこいつは気楽なお笑いキャラだと思っていたら、なんか最近は登場する度に目つきが悪くなってですね……内面のセリフがめちゃくちゃ難しくなってきてます。はっきり言ってホイコーロ国王は強そうなんです。

 今のところ王位継承者の第1位のベンジャミンというキャラはライオンを羽交い絞めにして殺して、「俺こそが最強、王になるのは俺だけだ」と言っているんですけども、ひょっとしたらホイコーロ国王ってあれよりも強いんじゃねえかと思っています。

クラピカの頭が良すぎるので、読者は置いてけぼり

岡田:
 それぞれの王子に念獣という念で使える獣が出てきます。『HUNTER×HUNTER』の面白さの1つに、ジャンプでヒットした漫画の面白さを、作品中で消化して紹介するというものがありまして、この念獣というのは完全にスタンドなんですよね。いわゆる『ジョジョの奇妙な冒険』のスタンド能力を冨樫義博が描いたらどうなるのか、というのをやっていて面白いんです。

 それと、今のシリーズの主役がクラピカなんですよね。クラピカは悪くないんだけども知能指数が高すぎるんですね。なので、クラピカを主役にして話を作るとどうなっちゃうのかっていうと、まず常にクラピカは読者の上を行って、いろいろと先読みする。こうかもしれない、ああかもしれない、というふうに考える。でも、ストーリーを作る上では、クラピカが主役だから、クラピカを驚かせるような事件が起こらなきゃいけないわけです。

 なので、常に読者の上を行く想像を働かせているクラピカの、さらに上を行くような事件があって、そこへさらに意外なセリフが飛び出してきて、クラピカが「しまった! そうだったのか!」って言ってるもんだから、もう本当に読者は置いてけぼりの頭脳戦になっているんですね。

頭脳派はひとつの話にふたりが限界

岡田:
 その頭脳戦が1回や2回だったらいいんですけど、次週もたぶん、クラピカの頭脳戦が延々続くんですよ。正直、クラピカだけではですね、お話を引っ張っていくのがしんどい。『グラップラー刃牙』シリーズで、強い奴のインフレ現象というのが起こっていますよね。

 クラピカが出続けることで、『HUNTER×HUNTER』では頭のいい奴のインフレ現象が起きていて、なんか変なことになっているんですね(笑)。基本的に、こういう頭のいいキャラを出すときは、ひとつのお話の中にふたりが限界なんですよ。

『DEATH NOTE 5』
(画像はAmazonより)

 『DEATH NOTE』で言えば、夜神月とL、この2人がいるから残りは普通かちょっと間抜けくらいでお話が展開するんですね。『HUNTER×HUNTER』ってLとかキラみたいな奴が雑魚キャラでもいるんですよ(笑)。なので、ストーリーがめっちゃ難しくなってしまう。

 この状況を何とか解決するには、もともとの主人公だったゴンの父親のジンと、悪役キャラだったパリストンという奴、このコンビを出すしかないと思います。これはゴンとキルアが前半の『HUNTER×HUNTER』を引っ張ってきたキーキャラクターとすれば、おそらくここからの『HUNTER×HUNTER』を引っ張っていくキーキャラクターというのは、ジンとパリストン、このコンビだと思うんですね。

 今のところ実はジンとパリストンというのは、決定的な衝突がなくて、それどころかパリストンは、ジンに対して「生まれて初めて人間を嫌いになれそうです」と、ある意味「俺、お前のことが好きかもしれない」と言っているのと、まったく同じような告白までやっている(笑)。

 ここから先は明らかに、ジンとパリストンコンビで状況を解決するために暗黒大陸の中で動いていく、という流れだと思います。なので、冨樫先生は、早めにもう詰んだと諦めて、クラピカを楽にしてあげて欲しいなと思います。

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