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乙武洋匡さんが週刊誌から逃れて海外へ。37カ国を車椅子で旅して感じた“心のバリアフリー”の意識の違いを語る

 2018年4月28日(土)から29日(日)までの2日間、千葉・幕張メッセで開催された「ニコニコ超会議2018」。

 「超ニコラジ supported by サッポロ生ビール黒ラベル」には、『五体不満足』の著者でタレントの乙武洋匡さん(42)がパーソナリティとして出演しました。

 女性問題で週刊誌の記者に張り込まれ続けた影響で日本の居心地が悪くなり、海外へ旅に出た乙武さん。去年1年間でヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア、アジア、アフリカなど37カ国を回って体験したこと、感じたことを語りました。

乙武洋匡さん

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海外へ旅を始めた理由は? 「単純に日本の居心地が悪くなったから」

乙武:
 「最近はお前何していたんだ?」とよく聞かれるんですけども、基本あまりメディアには出ていなかったんですが、去年1年間は海外をぶらぶらしておりました。だいたい1年で37カ国を回っていたかな。

 ヨーロッパから回って中東に行って、それからアメリカ、キューバ、ジャマイカ、オーストラリアに行って、その後はアジアに1ヶ月、アフリカに1ヶ月という感じで回っておりました。37カ国も行くといろいろ面白かったですね。

 旅を始めた理由は、「好奇心から」とか「見聞を広めたい」とか、かっこよく言おうと思えばいくらでも言えるんですけど、単純に日本の居心地が悪くなったからですね(笑)。

 自業自得なんですけど、家の前に1年間ずっと週刊誌が張り続けていて、どこに行くにもカメラが付いてくる状態だったんですよ。別に何か見られてまずいことをしているわけではないんですけど、やっぱりずっと週刊誌に張られているというのは気分のいいものではなかったし、仕事も全然なかったので、これはもう外に出てしまおうという感じで旅に出ておりました。

 いろんなところに行ってきたんですけれども、結構面白かったですね。最初にロンドンに3ヶ月行ったんですよ。ロンドンはとにかく人が働かない。仕事がまず遅いし、ミスも多いし、それで午後5時には帰るんですよ。午後5時からパブでお酒飲んでいるしね。でも、「それでいいな」と思ったのはやっぱりみんな人生が楽しそうなんですよね。

 仕事との距離感というのがすごくはっきりしているし、「これじゃあ過労死って起こりようがないよな」と思いました。そういえば、みなさん過労死って英語でなんて言うか知っています? 「karoshi」って、言うらしいんですよ

 つまり英語圏では過労死と同じような状況が考えられないので、過労死というのがそのまま英語になってしまっている。これは結構恥ずかしいというか改善していかなきゃいけない問題だなと改めて感じました。

トークの合間にビールを飲む乙武さん。器用にジョッキで飲む姿に「kp(乾杯という意味)」「器用でびっくりした」というコメントが寄せられた。

 あとは中東も行ってきました。トルコとイスラエル、パレスチナの3カ国。そうか、日本はパレスチナを国と言っちゃいけないのかな? 2カ国と1地域と言ったらいいんでしょうか。

 パレスチナはガザ地区とヨルダン川西域の2つに分かれているんですけど、ガザというのはハマスという政権がイスラエルと敵対しているので、人の出入りも物の出入りも全部封鎖されてしまっているんですよ。

 そういう意味でまだまだすごく貧しいし、いろいろ復興してはすぐにイスラエルから爆撃くらって壊されてしまうという、しんどい状況の国もありました。車椅子だと行きにくいところもあるので、バリアフリー的にも考えさせられることはありました。

海外って障害者に親切? 「やっぱり親切ですよ」

乙武:
 (コメント)「海外って障害者に親切?」やっぱり親切です。もちろんキリスト教とかイスラム教とか宗教的な観点から、というのもあるのかもしれないんですけど、優しいですよ。車椅子だけじゃなくて、ベビーカーを押しているお母さんにも。例えば、ロンドンは地下鉄が全然バリアフリーじゃないんですよ。

 エレベーターがなくても、そういうところに平気で出かけてしまうんですよね。結構人が手伝ってくれるのを待っている。日本だと誰かが手伝ってくれるのを前提に出かけてしまうと、「お前自分のことを自分でできないのに人に手伝ってくれることを前提に出かけんじゃねえよ」というふうに炎上してしまうことが多いんですけど……。

 そういった意味で人が手伝ってくれることをインフラとして組み込みながら街が成り立っているというのは、日本と随分違う感覚だなというのを感じたりしました。

 これロンドンのトルコ料理屋さんでの写真なんですけど、このおじさんと一緒に食べに行ったわけではなくて、ご飯を普通に食べていたら、オーナーのおじさんが「食べさせてやるよ」と、「いやいや、自分で食べられるよ」と言ったんですけど、「いいから、いいから」と食べさせてくれたんです。

 やっぱり旅に出ると、こういう人との触れ合いというのは非常にいいなと思いました。

 こちらはガザの難民キャンプを見せてもらっているときの写真ですね。普段僕は100kgある電動車椅子で移動しているんですけれども、当然ガザは電動車椅子で回れるような感じではないので、人に押してもらうタイプの車椅子で行ったんです。

 これは現地の方に押してもらっていますね。(コメント)「なんで怖い顔しているんだ?」別に真面目なフリをしているんじゃなくて、純粋に眩しかったんですよ。

 これも地元の子供達と仲良くなって押してもらっている写真ですね。結構みんな押したがるというか「俺にも押させて」って言って寄ってきてくれるんですよね。ただ、ガザの人達はあまり英語が得意ではないのでそこまで会話が盛り上がらないというのが残念ではありました。

 そもそも僕はなぜガザに行ったかというと、僕の友達がガザの若者向けにビジネスコンテストを開催して、僕はゲスト審査員みたいな形で行かせてもらったんですね。これは第1回のコンテストで優勝した方のご家族なんですけれども、たまたま優勝したその方自身はプログラムでアメリカのほうに行ってしまっていたんです。

 その方のお母様と真ん中が妹さん。非常に美人でした。楽しいひとときを過ごしました(笑)。

 37カ国回って、いろんなことを感じますね。「日本ってやっぱりいいな」と思う部分もあれば、「こういうところは真似して日本も変わったらいいのにな」というところもありましたし、そういう意味で自分が生きていく上でもいろんな経験ができてよかったなというふうにも思いました。

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