SNS・メディアの炎上とどう向き合うのか？ 「炎上に加担する人は3%くらい」古市憲寿・はあちゅうらが議論
全世界に30億人のユーザーを持つ巨大ソーシャル・ネットワーキング・サービス（以下、SNS）企業を舞台に、個人の生活や情報がすべて可視化される世界をエマ・ワトソンさん、トム・ハンクスさんの共演で描いた映画『ザ・サークル』が11月10日より全国公開中です。
ニコニコ生放送では映画の公開を記念した特別番組『いいね！のために生きてますが、なにか？SNS万歳！『ザ・サークル』公開記念放送！』が放送されました。
番組では、社会学者の古市憲寿さん、作家のはあちゅうさん、お笑いコンビNON STYLEの井上裕介さん、女子高生社長として注目を浴びた椎木里佳さん、リア充アピール代行サービスを提供する「ファミリーロマンス」社長の石井裕一さんが「ネットで生活を配信したらどうなるか」というテーマで討論を行いました。
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炎上加担の書き込みをしているのは全体のたった3％だった
古市：
はあちゅうさんはこれ以上Twitterのフォロワーとかいらないでしょう。
はあちゅう：
いや、フォロワーはいればいるほどいいと思います。
古市：
フォロワーもお金で買ってるんですか（笑）？
はあちゅう：
買ってない（笑）。今、そういうのわかりますからね。
井上：
一回問題になってましたよね。
古市：
立憲民主党かな。フォロワー数がどっと増えて、偽物じゃないのかと話題になっていました。
はあちゅう：
でもどれだけ停止アカウントとかは全部わかるので、嘘がつけない時代になってきていますね。
古市：
そうですね。
僕自身、おそらく炎上しているということで、きょうはここに呼ばれたんだと思うんですけど……。
はあちゅう：
絶対そうだと思います（笑）。でも炎上って取り上げられるから、炎上してないのに炎上っぽくなっちゃう。
古市：
実際の政府の統計とか見ても、炎上に加担する人って実際3%くらいなんですよ。ほとんどは別にそんなに興味なく、普通にTwitterを使っている人。でも3％の人が異様に書き込みをしたりして、炎上しているように見えちゃうんですね。
井上：
テレビのクレームと一緒ですよね。
古市：
井上さんはテレビのクレームを受けたりしますか。
井上：
ないですね。テレビのクレームで一番多いのって不倫ですからね。
はあちゅう：
不倫が叩かれるのは不倫が嫌な人が見ているんです。つまり主婦が見ているっていうのがありますよね。
井上：
テレビを見てる層が、だいたい50代や60代の人がほとんどなので、やっぱり不倫は嫌なんじゃないですか。
はあちゅう：
コメンテーターをやっていたときに「主婦だけは敵に回すな」っていわれていましたよ。
古市：
そんなこといわれたんだ（笑）。ところでこの映画『ザ・サークル』の感想はどうでしたか。
はあちゅう：
まだまだ甘いなと思いました。
古市：
実際に嫌なことはあったんですか。
はあちゅう：
実際にはないですけれど……。
古市：
Twitterとかでは？
はあちゅう：
悪口をいわれたりとか、いってもいないことをいったみたいに書かれたりとか。それがシェアされちゃったり。そういうのは嫌ですよね。
SNSに投稿した写真から場所を特定
古市：
今、Twitterとか見てるだけでストーカーできますよね。
井上：
できると思いますよ。それこそこの映画の中ではそのようなニュアンスのことがたくさん出てきますからね。
古市：
よく家の中からの写真を撮ったらだめっていいますよね。家から見える風景とか撮っちゃうと家が特定されちゃう。
はあちゅう：
そうですねカレンダーとかでも、たとえば家の近くの病院でもらったカレンダーとかが写り込んでバレちゃうとか。
古市：
井上さんは気にしますか。
井上：
仕事上、家でロケがあったりするから、そこまで気にしててもしょうがない。今は独身なのでそこまで気にしてないですけど、たとえば彼女ができたりとか奥さんができたり、子供ができたってなったら、僕はSNSにプライベートの写真をあげないと思います。自分の身の周りの人間を守るためにね。
椎木：
井上さんのTwitterを見てると「品川に着きました」とか報告されているんですが、あれは自分の居場所が特定されたりして危ないんじゃないんですか。
井上：
あれは品川からタクシーに乗ってから投稿してるからね。でも僕らなんか劇場の出番ってホームページを見ればどこどこの劇場にいるっていうのがわかるので、そこに行くためにはどのルートを辿るのかって考えうる手段は限られているので簡単にバレるよ。