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キャラになりきって友達に気付かれないことも!コスプレイヤー 黒子きき が目指す理想とは?「たぶん私のオリジナリティって無いと思うんです」

 「着替えるだけで、世界が変わる。」池袋東口エリアを舞台に、国内外から毎年1万人以上のコスプレイヤーが参加するハロウィンイベント「池袋ハロウィンコスプレフェス通称「池ハロ」が来たる10月28日(土)29日(日)の2日間行われる。

 その池ハロへの参加をきっかけに、彗星のごとくコスプレシーンに躍り出た「夢見るコスプレイヤー」黒子きき。コスプレイベントへの参加のみならず、イベント司会やニコニコ動画での配信など、幅広い活躍を見せる彼女の核にある思いとは? コスプレとの出会いから、今、目指す姿まで、4度目の池ハロ参加を間近に控えた彼女に迫った。

取材・文:松永麗美
撮影:金澤正平(*印は除く)
編集:サイトウタカシ


コスプレデビューのきっかけは、急遽一人で参加した池袋ハロウィンコスプレフェス

──コスプレを始めたきっかけは池ハロだったんですよね?

黒子:
 そうです! いちばん最初に開催された池ハロへの参加がきっかけでした。

──それまでは、お友達同士でとかおうちでとかも含めて、コスプレの経験は一切無かったんですか?

黒子:
 ありませんでした。友達と「今年のハロウィンどこに行く?」って話になって、渋谷や六本木等も含めてイベント情報を集めているうちに「池袋でもハロウィンイベントがあるんだ!」と知って参加したのが最初です。だから参加前はネットで「コスプレとは」と検索して、マナーを調べたりしていました(笑)。

*池袋ハロウィンフォスプレフェス2016にて(星空凛 /『ラブライブ!』)

──もともとアニメやマンガはお好きだったんですか?

黒子:
 私、新潟の出身なんですけど、実は新潟県出身の漫画家さんってたくさんいらっしゃるんですよ。そんな土地柄なのでアニメ・マンガに関する情報も得られやすい環境ではあったんですが、アニメは「放送局の関係でネットじゃないと見られない」などの制約もあって…… だから地元にいる頃は、どちらかというとマンガをよく読んでいました。だけど東京に来たら、「MXが見られる!テレ東が見られる!」という環境になって、一気にアニメにもハマっちゃって。家に帰ったら毎日アニメを見るのが趣味になりました(笑)。

──じゃあ初参加の池ハロも、当時好きだったアニメのコスプレで?

黒子:
 いやいや!本当に初めての参加だったので、その日はアニメのコスプレじゃなく、ありがちなんですけど不思議の国のアリスの衣装を選びました。しかも当日トラブルがあって、「一緒に行こう」って話していた友達が、急に来られなくなっちゃったんです。

──初のコスプレイベントでその状況って、参加自体も迷ってしまいそうですね。

黒子:
 当日だったから驚きはしたんですけど、でも週末の楽しみにしていたイベントが潰れるって結構ショックな出来事じゃないですか。だから「衣装はあるし、イベントに行けばきっと人もいっぱいいるし、もしかしたらひとりでも行けちゃうんじゃないかな……?」って思って、今だったら絶対考えられないんですけど、1人で池ハロの会場に向かったんです。

──すごい勇気ですね!

黒子:
 その話をしたら、カメラマンさん達にも「心臓に毛が生えている」って言われました(笑)。

その場でコスプレネームを考えて、Twitterアカウントを作った

──でも初参加じゃ右も左も分からないような状況ですよね。不安は無かったんですか?

黒子:
 そうなんです、一応事前にいろいろ調べてはいたんですけど、まずどこに行けばいいかもわからなくて。だけど、それも池ハロに参加していたレイヤーさんやカメラマンさんがみんな親身になって教えてくれたんですよ。コスプレネームを決めるのも、Twitterのアカウントを作るのも、全部その日その場でやりました(笑)。

──それってどういう状況?

黒子:
 撮影してくださったカメラマンさんに「コスプレネームを教えて下さい」って言われたんですけど、そのときの私はまだ「コスプレネームって何ですか?」状態だったんです。だから「今考えて下さい」って言われて決めた、その場でパッと出た名前をコスプレネームにして。たしかその後も1ヶ月くらいはその名前で活動していました(笑)。その時付けた名前は「黒子きき」とは違う名前なんですけどね。Twitterもその中で教えてもらいながら作ったんですよ。

*池袋ハロウィンフォスプレフェス2015にて

──初参加ながら、たくさんの人とイベントを楽しめたんですね。

黒子:
 池ハロってお祭りだからか、みんながウェルカムな状態なんですよね。カメラマンさん達以外にも、同じアリスの格好をしていた女の子に「一緒に撮ろう」って声をかけて貰って、その場でTwitterをフォローしあって交流が生まれたり。「同じ趣味の人達がこんなに気軽に出会える場があるんだ!」ってびっくりしました。

──同じカルチャーが好きな者同士だと、話も盛り上がりやすいですよね。

黒子:
 そうですね、みんなベースには同じものがあるんだなと感じました。この日の池ハロで「コスプレって楽しいな」と思えたのをきっかけに「次はアニメのコスプレがしたいな」と考えるようになって、他のイベントにも参加するようになったんです。

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