話題の記事

近所の川で釣った見知らぬ魚の正体は、古代湖・琵琶湖からの“外来魚”だった! 日本唯一のクルター亜科「ワタカ」を釣ってエスニック風に調理してみた

 今回紹介したいのは、ニコニコ動画に投稿された『お腹がすいたらワタカ食べればいいじゃない』というふわふわなエビさんの動画です。

投稿者メッセージ(動画説明文より)

元の生息地では減っているけれど、 外に持ち出されて増えちゃってるお魚。 食べるって選択肢もありだと思うんです!


 近所の川へやって来た投稿者のふわふわなエビさん。小さめの針にミミズを付けて、今夜の夕飯の材料になる魚を待ちます。

 さっそく1匹目の魚を釣ったのですが、なんだか見慣れない魚です。

 コイ科なことは間違いないのですが、フナにしては体型が違いますし、ヘラブナとは背ビレの形が合いません。

 詳しそうな人に聞こうとフォロワーさんに尋ねたところ、「ワタカ」という魚だと判明。琵琶湖と淀川水系にしか生息していない種類とのこと。場所が全く違います。

 本来の生息域でワタカは環境省レッドリストの絶滅危惧種IA類に指定されているそうです。しかし稚鮎やフナの放流に混じってワタカが全国に広がっているのだとか。

 外来種とは、「本来の生息生育地以外の場所に人間の活動に伴って持ち込まれた生物」を指します。国内外来種は生態系のバランスを崩したり、元々生息している同種や近縁種との交雑で遺伝子汚染を起こすなど問題視されているそうです。
 今回のワタカは国内外来種なので、持って帰り食べることにしました。

 釣果はワタカ3匹です。

 鱗を落とし、お腹を綺麗にする下処理をしながらワタカについて解説するふわふわなエビさん。その説明によると、琵琶湖においてワタカはニゴロブナの代わりに鮒ずしにすることはあったけれど、あくまで代用魚の扱いだったと考えられるそう。あまり価値のある魚とされていなかったようです。

 また、ワタカはコイ科のクルタ―亜科という熱帯アジアや中国に沢山生息している種類に分類されるのですが、日本にいるクルター亜科はワタカの1種なのだとか。

 日本列島と大陸が陸続きだった頃、クルター亜科は日本にも沢山生息していました。その後、日本列島は大陸から切り離されてプレートの潜り込みで隆起。緩やかな流れを好むクルター亜科は隆起により川の流れが速くなった日本で絶滅していき、古代湖である琵琶湖周辺でワタカ1種だけが生き残ったそうです。

 1匹は両面に骨切りを施し、小骨が気にならないようにしました。タイ風に調理するとのことで、パクチーの茎と根を入れて20分ほど蒸します。パクチーは淡水魚特有の泥臭さを抑えるそうです。

 鶏がらスープにニンニクと唐辛子を入れたら、ナンプラーとライム果汁と砂糖を加えて調味。これは蒸し魚用のソースになります。

 2匹目は下処理後に三枚におろしてから細かく切りました。

 ニンニクと豆板醬の香りが立ってきたところで魚を投入。魚に軽く火が通ったら、ピーマンとパプリカと玉ネギを加えて味付け。汁気が無くなるまで炒め、最後にバジルを加えます。

 目玉焼き乗せて盛り付けたら完成! ワタカのプラーヌンマナオとガパオライスです!

 彩り豊かな盛り付けに、「これはうまい」「いつ見ても盛り付けが上手」「まじで美味そう」などの声が寄せられました。

 プラーヌンマナオはふわっとした白身で臭みを感じず、エスニックな風味が淡水魚を食べるのにぴったりだそうです。

 ガパオライスは、甘辛い味付けと後味のバジルの香りがたまりません。

 いずれも美味しそうなワタカ料理。詳細に興味を持たれた方はどうぞ動画をご覧ください。国内外来種やクルタ―亜科の解説などもわかりやすく、楽しく学びのある動画です。

視聴者のコメント

・おいしそう!
・ご飯進む
・まじで美味そう
・彩りいいなあ
・めっちゃ食べたい
・店で出てくる見た目なんよ

▼動画はこちらから視聴できます▼

お腹がすいたらワタカ食べればいいじゃない

―あわせて読みたい―

火力発電所の温排水に集まる魚を釣ってきた! 実は美味しいという「死滅回遊魚」が品数豊富な豪華献立になり「めっちやうまそう」の声

ブラックバスを釣ったら、ヨーグルトとトマトペーストで“バターバスカレー”を作っちゃおう! 臭みを徹底排除するスキルが光る

この記事に関するタグ

「レジャー」の最新記事

新着ニュース一覧

アクセスランキング