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ブレない男・明石家さんまの“ルーツ”と、たった一度だけブレた「結婚」「離婚」の秘話を語る

久田:
 僕も25年くらい前ですかね、この人がTOKYO FMで番組をやる時に、「自分の原点はラジオです」と言ったのがかっこよかったなと思って。「『ヤングタウン』ですかね」と言っていた記憶があるんですよね。

 だからラジオも、「FMラジオでトークをやりたい」と言ったのを覚えていますけどね。僕が三才ブックスの頃だったので、すごい昔なんですけど。オーラがすごかったです。

吉田:
 さんまさんの死生観を聞くとか、あんまり話さないような話を聞くのをテーマにして。自分の中で絶対に聞こうと思っていたのが、「さんまさんは本当にブレがない人だけど、1回だけブレた瞬間があるじゃないですか」という。結婚した時につまらなくなったという評判が、たぶん本人の耳にも入っていたんですけど、どう思っていましたか。というのを聞いたらちゃんと答えてくれて。「意図的にあの時はそうしようとしていた」という。

Kダブ:
 ちょっと抑えたと。

吉田:
 抑えたというか、芸能界が嫌になっていた時期で、辞めようと思っていたくらいで、『ひょうきん族』とか出ても、みんな財テクの話とかしかしていなくて嫌になっちゃって。

Kダブ:
 でも『秋物語』【※】やったじゃないですか。

※秋物語
『男女7人秋物語』。1987年にTBSで放送された、明石家さんまさん主演のテレビドラマ。

吉田:
 ドラマはドラマで出たことで、スキャンダルも出て、落ち着かなくなり、全部嫌になって、「もう結婚してしばらく辞めていいや」ってモードになって。だから、「まあつまらなかったやろうな」と言っていて。でも、今はつまらなくても、「何年か後で追い抜くだけの距離は保っておこう」と思って、その距離で。

Kダブ:
 体力は温存しながら。

吉田:
 「背中が見えるくらいの距離で走っていた」という言い方をしていましたね。だから離婚して取り戻したのも、それはそうなんですよね。一気にそこで抜きに行っていて。

Kダブ:
 好感度1位とかずっと取っていた頃ですか、それ。

吉田:
 そうですね。84年で。

Kダブ:
 色々面倒くさいこと多かったんだろうな。

吉田:
 結局、嫁とか子供を守るためにはある程度、面白い人でも抑えなきゃいけなくなるし、ひどいことも言えなくなるじゃないですか。

Kダブ:
 また、言えないようなことをいっぱい見ちゃったりもするだろうしね。特にあの時代だったらね。

吉田:
 離婚した後だったら全部ギャグになるけど、両立させるというのが難しいんでしょうね。と聞いたら、「そんなもの両立はできるものなのに、俺がだめだっただけだ」みたいな。その辺のバランス感覚がうまいんですよね。

Kダブ:
 力を抜いていたということか。

吉田:
 そういうことですよね。僕が娘のIMALUさんに聞いたのが、「さんまさんが寝ている姿を1回しか見たことがない」と言っていて、本当に家でも明石家さんまなのがすごいなという。

Kダブ:
 杉本高文【※】じゃなんだね。

※杉本高文
明石家さんまさんの本名。

吉田:
 見せないという。そんな感じです。

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