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「小学生に甘えるという最高の甘えを味わって欲しい」『とっても優しいあまえちゃん!』作者・ちると氏が語るバブみへのこだわり

 ニコニコ静画の公式チャンネル『ドラドラドラゴンエイジ』にて連載中の『とっても優しいあまえちゃん!』(以下、『あまえちゃん!』)。

 漫画を描かない漫画家“お兄さん”が、隣に住んでいる巨乳JS“あまえちゃん”にひたすら甘やかされる模様が描かれた本作は、その中毒性の高いバブみにより、多くの疲れた読者の心を癒し、ニコニコ静画にて熱狂的な人気を博している。

『とっても優しいあまえちゃん!』第1巻より

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 声優・降幡愛さんがCVの再現ボイスドラマ動画が公開されるなど、コミックスの発売に合わせてさらに話題の本作品の作者であるちると氏に『あまえちゃん!』誕生秘話や作中で描かれるバブみシーンへのこだわりなどを聞いてみた。

取材・文:竹中プレジデント
編集:サイトウタカシ


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『あまえちゃん!』では自分がされたいことを描いている

──『あまえちゃん!』コミックス1巻、発売おめでとうございます。ちると先生にとって初めての単行本となりますが、漫画を描き始めたのはいつころなんでしょうか?

ちると:
 高校3年生からです。そこから今で6年目です。最初は某週刊少年誌を目指していたのですが、Twitterに『あまえちゃん!』を載せたら、ここにいる(担当編集の)張さんに声をかけられた感じです。

──『あまえちゃん!』はこれまで見たことが無いジャンルの作品だと思うんですが、描き始めるキッカケは何かあったんでしょうか?

ちると:
 次回作に何を描けばいいか悩んでいたときに、プライベートで交友がある『八十亀ちゃんかんさつにっき』の作者の安藤正基さんに「されたいこと描けばいいじゃん」と軽いノリで言われ、それを素直に聞いて描いたのが『あまえちゃん!』です。

──ということは『あまえちゃん!』に出てくる描写というのは、ちると先生自身の願望?

ちると:
自分の願望だけで塗り固めています。願望なしで描くことはできなかったと思います。

担当編集 KADOKAWA ドラゴンエイジ編集部 張亘 氏(以下、担当編集・張):
 『あまえちゃん!』はちると先生の好きなものが非常に前面に出ている作品です。

──なるほど。では、お兄さんのモデルはもしや?

ちると:
 やっぱり、漫画を描かなくなった版の僕だと思います。

──投影というか、お兄さんはそういうifの世界のちると先生なんですね。

担当編集・張:
 ちると先生からいいところ全部をそぎ落とした感じですね(笑)。

『とっても優しいあまえちゃん!』第1巻より

──あまえちゃんはどういったキャラクターとして意識して描いていますか?

ちると:
 がんばったら褒めてくれるヒロインというよりは、そこまでがんばらなくても褒めてくれる、甘やかせてくれるヒロインというイメージですね。でもただ誰に対しても甘えさせたいというわけではなくちゃんと主人公をパートナーとして意識してくれないと嫌です。

──確かにあまえちゃんはすごく甘やかせてくれますよね。お兄さんだけ見てくれますし。巨乳、JS、バブみ、この3つが組み合わさってあまえちゃんがあると思うのですが、ちると先生的にいちばん刺さる属性はどれなんでしょう?

ちると:
 この3つでどれかと言われたら、やっぱり巨乳です。僕は巨乳好きなので。

──巨乳が一番?

ちると:
 はい。なので、バブみ界隈からけん制されたりもします。

──バブみ界隈……そういう分類があるんですか?

担当編集・張:
 巨乳で歳をとっているお母さん好きな、本当にお姉さんみたいな人にバブみを感じるという人と、逆に幼い幼女に母性を感じる人と、両極端になっているらしくて。

ちると:
 僕はロリ巨乳好きから来ているので、バブみ界隈の人から「お前は違う、わかってない」みたいな感じで厳しいお言葉を頂いたりしますね……。

──そんな派閥が(笑)。巨乳でいうと、お兄さんがあまえちゃんのおっぱいにグッと顔をめり込ませるシーンにすごいこだわりを感じたんですが、ここにもちると先生自身のこだわりが?

『とっても優しいあまえちゃん!』第1巻より

ちると:
 そうですね。やっぱり、おっぱいはこだわりたいです。今でも勉強中です。

──おっぱい以外にこだわっている部分はありますか?

ちると:
 最近は表情です。とくに口をどう描くのは本当に悩みます。後、仕草も気を付けないと思っています。

──仕草とはどういったところでしょうか?

ちると:
 小学生っぽさやお母さんっぽいところを、もっと理解して描かなきゃなと思って描いています。

──小学生とお母さん、どちらに寄せようと考えてらっしゃるんですか?

ちると:
 あまり考えていないです。あまえちゃんのイメージとしてしっくりこなくて。やっぱり自分のされたいことを考えると、極端にどちらにも振り切れない感じです。

──そこも自分がされたいことが元になってるんですね。その他に気を付けてることはありますか?

ちると:
 後は、あまえちゃんとお兄さんのセリフ回しです。絵ももちろんがんばっているつもりなのですが、言葉に一番気を使っているので、ぜひ注目してほしいです。

──例えばこのセリフとかあったりしますか?

ちると:
 「大人とか小学生とか関係ないよ。大人だって小学生に甘えたいときあるもんね」ここのセリフはかなり好きです。

『とっても優しいあまえちゃん!』第1巻より

──ここまではお兄さん、あまえちゃんにちょっと遠慮しているんですよね。

担当編集・張:
 この場面は2話でのものなんですが、1話と2話のここまでは一応、大人として対応しようとしてます。すぐ負けちゃうんですけど(笑)。

ちると:
 後は、ギャグっぽいシーンではあるんですけど、「5秒で入籍したくなる~!!」も結構好きです。

『とっても優しいあまえちゃん!』第1巻より

ちると:
 最初に出したときは、張さんから「ちょっとおもしろくないんで、おもしろくしてください」と言われて、そこから3、40分考えて絞り出した言葉なので愛着があります。

担当編集・張:
 あまえちゃんを可愛く描くというのはもちろん当たり前なんですけど、実はお兄さんのリアクションの部分で非常にキレのあるコメントを毎回出している。そこもひとつの楽しめるポイントかなと思います。

──そういえばあまえちゃんがJSになった理由って何かあるんですか? お隣さんだったら例えばJKやJCでもいいわけじゃないですか。それがなんでJSまで行ったのかなと。

ちると:
 当時、別の漫画で小学生を題材に描こうと思っていて、それで小学生の研究をいろいろしてたんです。それがボツになりその流れで。小学生は本当に偶然です。

──ギャップが発生していいですよね。

ちると:
一番守るべき存在のはずの小学生に甘えるというのは最高の甘えですね。

一同:
確かに(笑)。

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