『勇気爆発バーンブレイバーン』パイロットへのねっとりした感情をまるで隠さない新機軸のスーパーロボットが登場!? 話題沸騰中のしゃべるメカ「ブレイバーン」について徹底解説
※本記事には『勇気爆発バーンブレイバーン』に関するネタバレを含みます
『勇気爆発バーンブレイバーン』とは、数々のスーパーロボットアニメに携わってきたことで知られる大張正己氏が監督を務め、CygamesPicturesが制作を担当するオリジナルテレビアニメ作品。
放送開始前のプロモーション映像や公式サイトにおいては、スーパーロボット物のようなタイトルに反して、ミリタリー色強めのリアルテイストな人型ロボット「ティタノストライド」(以下、TS)が披露されていた。
その後2024年1月中旬より、テレビ放送での第1話オンエアがスタート。陸上自衛隊やアメリカ海兵隊の所属パイロットたちによる軍事訓練など、TSの兵装を含めて極端なテクノロジーは描かれずに物語が進行。ところが中盤には、ビームやバリアを無制限に駆使する敵性兵器「ゾルダートテラー」が宇宙から飛来し、TSや軍事基地を次々と破壊していく。
そして終盤には、しゃべる巨大な人型ロボットの「ブレイバーン」(CV:鈴村健一さん)が唐突に出現。さらに主題歌が戦闘BGMとして流れる中で、ブレイバーンが襲い来る敵をすべて葬り去り、オンエア前の情報や第1話序盤で積み重ねられたシリアスな世界観が一気に崩壊してしまう。
この衝撃的な展開によってSNSはもちろん、ニコニコ動画で公式配信中である「勇気爆発バーンブレイバーン 第1話『待たせたな、イサミ!』」のコメント欄も大盛り上がり。各種SNSには、第1話の感想に加えてファンアートも続々と投稿されており、新たな観点を携えたスーパーロボット物として、ロボットアニメファンに限らず話題を呼んでいる。
そこで本記事では、第1話で話題となったシーンを中心に、ブレイバーン登場までのあらすじから、あまりにも濃いブレイバーンによる発言の数々まで、徹底的に解説していこう。
■第1話「待たせたな、イサミ!」のあらすじ
本作で舞台となるのは、陸上自衛隊やアメリカ海兵隊が人型装甲兵器TSを運用する現実よりも軍事技術が発達した世界。その一方で、限りなく連射できるビーム兵器などは第1話冒頭の時点では登場せず、あくまでも作戦や部隊の連携が重要な作品としての世界観が強く打ち出されていた。
また第1話では、ハワイのオアフ島に各国の勢力が集結し、軍事訓練を実施する中、陸上自衛隊特殊機甲群でTSに搭乗する男性のイサミ・アオ3等陸尉を中心に物語が展開。所属や階級のほか、年齢や体格も各キャラクターごとに細かくリアルな設定があり、ミリタリーテイストを色濃く感じさせる要素のひとつとなっている。
ちなみにイサミは、部隊のエースパイロットとして一流の腕前を持ち、自衛隊のみならず他国の兵士からも一目置かれているという設定だが、宇宙から現れたゾルダートテラー相手には怯むシーンが度々描かれている。なお最終的に陸上自衛隊やアメリカ海兵隊のTSは、広範囲を焼き尽くす敵のビーム攻撃によって、どちらも戦闘不能の状態に。
一方、部隊が壊滅した後のイサミは、戦闘中の様子とは裏腹に、脱出できなくなってしまった仲間を助けるべく奔走。ゾルダートテラーが迫る状況でも、逃げることなく生身で仲間を救出しようとしていたところ、再度ビームを撃ち込まれて絶体絶命の窮地に陥ってしまう。
しかし、その瞬間に天の彼方からブレイバーンが現れ、盾も持たずに手の平でビームを打ち消してみせる。そしてブレイバーンは「待たせたな、イサミ! 助けに来たぞ」というセリフとともに顔をイサミのほうへ向けるが、肝心のイサミは尻餅をついて呆然とした表情を浮かべ続けるのだった。
■それはまだ早いレバー
ブレイバーンの唐突な登場によって、一瞬で世界観がスーパーロボット物に塗り替えられたことで、第1話放映時にイサミと同じ表情を浮かべた視聴者も多いかもしれない。ところが視聴者は、この世界観がガラリと変わる驚きだけではなく、第1話エンディングまでの数分間で驚愕の感情を何度も体験することになる。
イサミと視聴者の両方があ然とする中、ブレイバーンは「助けに来たぞ」から間髪入れずに次の言葉を言い放つ。それは「私に、私の中に速く乗るんだ!」というセリフ。敵に追い詰められているため、一見するとイサミを急かすことは当たり前のように感じられるが、ブレイバーンを演じる鈴村さんの真剣味がありつつ、やけにねっとりとした絶妙な演技によって、何となく乗りたくない気持ちになること間違いなし。
実際に該当動画の視聴者からは「ねっとり鈴村w」「なんかきもい」「こわい」といった困惑気味のコメントがいくつも寄せられていた。
そんな何とも言えない声音に気圧されながらも、イサミは及び腰でブレイバーンの中に入り込み、コックピット状の空間へ。するとモニターの点灯と同時に、制御盤らしきものがイサミの周囲から出現。続いて彼の頭部よりも高い位置に、起動装置のようなレバーが現れる。
そこでイサミが思わずレバーに手をかけようとした瞬間……「違う! それはまだ早い!」というブレイバーンの声がコックピット内に響き渡る。この若干、理不尽な展開に、該当動画のコメント欄では「!?」「じゃあ出すなよw」「じゃあなんで出したw」といった反応が寄せられており、ブレイバーンの登場から経過時間1分ほどで、視聴者から度重なる突っ込みが入っていたことになる。
■「さっきからなんなんだこの歌はああああ!!」
さらにここから戦闘シーンへの突入と合わせて、本作における突っ込みどころもピークを迎える。まずイサミが操縦桿を握ると同時に、ブレイバーンがポーズを決め、主題歌の『ババーンと推参!バーンブレイバーン』が流れ始める。
もはや作品が完全にスーパーロボット物へ舵を切ったことに加えて、鈴村さんが歌う「バーンバ、バーンバ、バーンババババン、ブレイバーン!」というインパクトが強すぎる歌詞によって、ニコニコ動画で配信されている第1話のコメント欄が「!?」の反応で埋め尽くされることに。
そして劇中では、ブレイバーンが「ズババ、バーン!」や「ズババババ、バーン!」といった掛け声を発しながら、無数の敵を一瞬で斬り倒していく。もちろん、ブレイバーンが大声を出しているあいだも、戦闘BGMとして『ババーンと推参!バーンブレイバーン』が流れ続けているので、うるさいことこのうえない。
すると次の瞬間、視聴者の想いを代弁するかのように、イサミが「さっきからなんなんだこの歌はああああ!!」と叫び声を上げる。なんと視聴者にだけ主題歌が聞こえていたわけではなく、実際に戦場で『ババーンと推参!バーンブレイバーン』が流れていたようだ。つまりブレイバーンは、自らの「バーンバ、バーンバ、バーンババババン、ブレイバーン!」という歌声が聞こえる状況で、さらに「ズババババ、バーン!」と叫んでいたのである。
終いにはゾルダートテラーが湧き出る拠点に向かって、ブレイバーンが「さあいっしょに叫ぶぞ。必殺技の名を!」と叫びながら突撃。続けて「勇気一刀流奥義。ブレイブザーン!」と雄たけびを上げ、巨大な拠点を一振りのもとに斬り捨てる。ちなみにブレイバーンは、主題歌が流れ始めてから2分も経っていないうちにすべての敵を瞬殺しており、ここに至るまですべての超展開に次ぐ超展開によって、視聴者が息をつく間もなく第1話が完結。
またイサミは、言われた通りに必殺技の名前を叫ぼうとしていたものの、どのセリフも間に合わず「えっ、必……?」や「勇気一刀りゅ……!」など、途中まで口にした時点でブレイバーンが次に移ってしまい、彼は終始うろたえたまま第1話を終えることになってしまうのだった。
今回の「勇気爆発バーンブレイバーン 第1話『待たせたな、イサミ!』」に関する紹介は以上。登場から戦闘シーンのラストまで、イサミにねっとりとした感情を向けつつもペースをまったく合わせないブレイバーンが、物語の流れと視聴者の注目をかっさらい今後の展開もまったく読めない中、第2話の最速オンエアは本日2024年1月18日の深夜から。
SNSなどで話題を耳にして関心を引かれながらも、第1話を見る機会がなかった方は、ぜひ公式無料配信中のニコニコ動画をチェックしてみてはいかがだろうか。
▼1話の無料動画はコチラ▼
勇気爆発バーンブレイバーン 第1話『待たせたな、イサミ!』
https://www.nicovideo.jp/watch/so43258995