【痛車まとめ】Fate・まどマギ・ラブライブ――この夏、名古屋に集った痛車画像を一挙掲載
この夏の名古屋で、9日間の会期を走り抜けたWCS2017──世界コスプレサミットだが、メイン会場となったオアシス21一帯とは別に、近隣の栄広場でも「コスサミ痛車展示」として、8月5日、6日の2日間にわたって全国各地から痛いクルマが集結していた。中には仕様変更や初お目見え? の痛車もあったので、順不同でご紹介しよう。ぜひぜひ、じっくりと見ていただきたい。
取材・撮影・執筆/ブゥニィ ブゥ
『ニンジャスレイヤー』 ヤモト・コキ仕様
まず目を引くのはフロントのエンジンフードがカットモデルになっていること。止まることなく進化を続ける痛車の世界だが、これはなかなか新鮮だ。でも、まさかこれで自走してきたわけでは? と呆れていたら、オーナーさん曰く「いや、走れますよこれで。怒られるけど」と……。
もちろんこれはディスプレイ用の換装で、本来のエンジンフードは会場の隅で待機していた。で、なんでこんなカットモデル風の展示なのかというと、このクルマ、痛車である以前に、改造の手がかなり入っているのだ。
エンジンルームの美しさもさることながら、圧巻はリアハッチからのぞくガッチガチなロールケージ! いささか過剰装備に見えなくもないが、正しいカスタムはまず剛性、次に足回りで安全を確保して、パワートレインに手をつけるのはそれから──という走り屋の鉄則がきっちりと守られていて心強い。ちなみに荷室が散らかっているのはオーナー氏がカメコでもあるからで、展示の合間に自身の撮影セッションで忙しいところ、お話をうかがった。
で、クルマ本体の話から入ってしまったが、痛車としてのグラフィックにも強いこだわりがある。題材の『ニンジャスレイヤー』に由来する〈逆輸入的ジャポニズム〉が前提なのは当然だが、カラフルな花の意匠に加えて、マット仕上げでレリーフ感の強い部分も全体的に散りばめられている。そのあたりがデコトラ的でもあるよね、と水を向けたら「そうなんですよ。痛車のルーツって、トラック野郎にあると思うんですよね」と、意気投合。次はぜひ、ステンレス板を叩いてウロコ仕上げで飾ってほしい。
『ストライクウィッチーズ』 宮藤芳佳仕様
シルバーのレガシィという営業車っぽい土台を、派手なカラーリングのグラフィックと、たたみかけるステッカーチューンでポップに仕上げた1台。まさに痛車の王道。
『蒼き鋼のアルペジオ』 ヒエイ仕様
丸まると可愛いフォルムをスパルタンなカラーリングでまとめ、メガネのフレームに手をかけた印象的なヒエイの表情。フロントのチンスポイラーの差し色を効かせたインパクト十分な仕上がりの痛スポーツコンパクト。マーチ、奥が深いね。
『夢喰いメリー』
ベース車両はダイハツハイゼットトラック……だと思われるが、エンブレム類がないので外観からは確認できず。OEMもあるのでトヨタピクシス、またはSUBARUサンバーかも。
そもそも「痛車の軽トラ」というだけで十分にレアだが、下回りに目をやれば日々の実務にお使いのようで、そんなオーナーさんに最大級のリスペクトを!
『けいおん!』 放課後ティータイム仕様
ドアパネルまわりだけのラッピングでシンプルにまとめたのは、シエンタ特有の白黒デザインとのマッチングだろうか。ところがそのあたりに目を奪われていると、コテコテのムーンディッシュを見落とすわけで、ツッコミどころが楽しい1台。ぜひオーナーさんの想い入れを聞きたいところだったのだが、今回の「コスサミ痛車展示」では説明パネルもオーナー立ち合いもなかったのが、ちと残念。
『アイドルマスター シンデレラガールズ』 安部菜々&佐藤心仕様
中身にどのくらい手が入っているのかはわからないが、どう見てもレーシング痛車なディテール。本格チーム仕様のデザインの中に、効果的にキャラクターが収まって、そこそこ以上のワークス感を醸し出す。実際に速いんだろうね、たぶん。それにしてもラッピング素材の進化は本当に目を見張るものがあるんだが、それが顕著に出るのがこの作例にもあるマット仕上げの部分だと思う。これを塗装でやった日にゃ、メインテナンスがそりゃ……以下省略。
『空の境界』 浅上藤乃仕様
ローダウンしてもこの車格、というベース車両の選択は、外向きスピーカーのプレゼンスにもベストマッチ。クルマの表面積が広いとあれこれ手を出したくなるものだが、キャラ絵が引き立つ控えめなデザインにまとめているところも、いい感じ。