シンセサイザーを自作してみた! ラズパイPicoとArduinoで売り物レベルの超超超本格的なオリジナルFMシンセが完成
今回紹介するのは、ニコニコ動画に投稿された『【自作シンセ】FMシンセをラズパイPicoとArduinoで作ってみた。』というHarumioさんの動画です。
投稿者メッセージ(動画説明文より)
趣味で作ったオリジナルのシンセを紹介する動画です。
OP-FのFは、4オペレータであること、ラズパイ1個当たり4polyである、福岡で作られたこと、僕の頭文字であることなどから名付けました。
いままでで一番編集が大変でした。最後まで見てね。
過去にお金がないからとシンセを自作し話題となった投稿者のHarumioさん。ラズパイPicoとArduinoで作った新しいFMシンセが完成しました。今回もすばらしい出来栄えです。
FM音源もかっこいいなと思っていたHarumioさんは、大学の友人の研究を見て、PythonでFMシンセが作れそうだと考えました。実際に作ってみると成功。せっかくなので、リアルタイムで演奏できるシンセサイザーを作ろうと思い立ちました。
シンセの音源部分になるマイコンは、「Raspberry Pi Pico」を使います。Pythonが使えないので、結局プログラムは書き直し。ちょっとずつ実験をしながら完成に近づけます。
同時発音数を稼ぐためマイコンを並列にするなど工夫をします。ある程度仕様が決まったら、回路図を書いて基板を発注。部品を実装して、中身が完成しました。
続いてはボディです。モデリングして3Dプリンタで印刷。鍵盤は他のキーボードを分解して流用します。
組み立てたらFMシンセらしい配色にします。サイドウッドやボディの仕上げをすると、見た目も本格的なシンセが完成しました。
機能は非常に豊富。プリセット音色がセットされているのはもちろん、自分で音を作って、名前をつけて保存することができます。
モードを変更すれば、同じ音を重ねたり、2種類の音色を重ねるといったこともできます。
ユーザー波形の編集も可能です。7つの点を動かして、1波長分の波を作ります。
音を作る際は、まずFM音源のアルゴリズムを選びます。種類は8種。サブディスプレイに表示されます。
次にセレクタで編集するオペレーターを選択します。選択中のオペレーターはLEDが光るとともにサブディプレイでもわかるようになっています。
使用する波形を選びます、サイン波、ノコギリ波、矩形波、三角波、ノイズ、ユーザー波形を選択できます。あとはツマミを回してパラメーターを変えていきます。
「Raspberry Pi Pico」とは思えぬ本格的なシンセサイザーができあがりました。動画の最後にしらっと“遺伝的アルゴリズムを用いて生音から求めた最適パラメータを参考に作った音色”というスゴイものを披露するなど、すさまじい技術力を見せつけています。
Harumioさんは演奏も上手ですので、この手作りシンセサイザーの音色を聞いてみたい方は、ぜひ動画をご覧ください。
視聴者コメント
シンセ買えないから自作した人だ
素晴らしい!
レベル高すぎww
すごい トロンとかのレトロフューチャ感
うp主の筐体の美しさには毎回感動だわ
文/高橋ホイコ
▼動画はこちらから視聴できます▼
『【自作シンセ】FMシンセをラズパイPicoとArduinoで作ってみた。』
https://www.nicovideo.jp/watch/sm42639001
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