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Yostar李社長が語る『アズレン』アニメ化の価値──「このゲームタイトルはまだまだ元気」「安心して遊んで大丈夫」というシグナルを送り出せる

 Yostarが運営するアプリゲーム『アズールレーン』の2年ぶり3度目となるアニメ作品、『OVA アズールレーン Queen’s Orders』が、7月27日より発売された。

 ゲーム、漫画に限らず、好きな作品のアニメ化はうれしいものだ。キャラクターがアニメーションで動き、喋る。アニメだからこその表現もある。

 『アズールレーン』といえば、艦船の擬人化美少女たちの「可愛らしさ」が大きな魅力の作品。当然、OVAでもその「可愛らしさ」がアニメーションにより破壊力を増して表現されている。

 本作の制作を担当するのはYostar Pictures。Yostarが運営するゲームのアニメPVを普段から手掛けており、アニメ『アズールレーン びそくぜんしんっ!』の制作も務めたということで、非常に安心感がある。

 とはいえ、今回はOVAということで「興味はありつつも購入するかどうか迷っている」方も少なくないだろう。

 税込み価格9900円だ。この金額をゲームに課金すれば目の保養になる衣装を何着買えるのか考えると迷う気持ちもわかる。

アズレン アニメ OVA インタビュー 

●アニメ特設サイト
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 そこで今回は『OVA アズールレーン Queen’s Orders』の魅力をより多くの人に届けるべく、OVAを作っているYostar Picturesの中の人にインタビューを実施。

 お話を聞く相手は、Yostar、Yostar Picturesの代表取締役社長を務め、名物オタク社長としても人気を博す李衡達氏

 上坂すみれさんのひとり芝居「上坂劇場」やエリザベスの顔芸など本作の魅力はもちろん、「なぜ3度目のアニメ作品を作ったのか」「なぜOVA形式なのか」などアニメ化の経緯についてもお話をうかがった

 なお、アニメ化の経緯について「李社長をはじめとするYostar社員が『アズールレーン』を大好きすぎるオタクなので自分たちが観たいから作った」という仮説を取材前に立てていたのだが、半分当たって半分外れていた。

アズレン アニメ OVA インタビュー 

取材・文/前田久(前Q)
編集/竹中プレジデント
撮影/金澤正平

なぜ令和のこの時代にあえてOVA発売を?

──7月27日より発売中のOVA『アズールレーン Queen’s Orders(クイーンズオーダーズ)』ですが、アプリ『アズールレーン(アズレン)』のアニメ化は本作で3作品目になります。どういった経緯でアニメ化に動き出したのでしょう?

李:
 会社の人間は『アズレン』の新しいアニメをずっと観続けていたいと思っているんですよね。中でも、僕は特に(笑)。

 なので、TVアニメ『アズールレーン びそくぜんしんっ!(びそくアニメ)』の放送が終わったら、社内で「『アズレン』の新しいアニメが観たい」という声があり、『クイーンズオーダーズ』のアニメを作ろうと。

──社内のみなさんのタイトル愛がお強い……!!

李:
 本当は、毎年『アズレン』のアニメが観たいくらいなんですが、今の会社の規模だと難しいところもあって、2年ごとくらいに観られたらいいなという気持ちがあります。

アズレン アニメ OVA インタビュー 

──TVシリーズ、ショートアニメときて、今作はOVAですが、率直な話、「OVA」という発表形態が昨今では珍しいな、と。

李:
 赤裸々な話をすると、原作であるコミックからアニメに向いているエピソードを厳選すると、どうしてもTVシリーズ……30分枠で1クール(12話ないし13話)の作品にするには、内容が足りない。

 では1話5分のショートアニメにするか? それは『びそくアニメ』で既にチャレンジしたことがある。そう考えたときに、もうちょっと別軸の、これまでやっていなかったことにチャレンジしようかなと思ったんです。

──原作ストックの都合と新しいことへの挑戦という意味でOVAと。

李:
 もうひとつ、これも作品の中身に関わる話ではありますが、『クイーンズオーダーズ』は既存ファンへのサービスの側面が強い作品なんです。

 原作を読んでいる方ならご存知の通り、主要キャラのクイーン・エリザベスやウォースパイト以外は、この作品では深掘りしていないんです。他のキャラが登場するのは数カット……ただ、登場キャラ数がめっちゃ多い!

──たしかに。OP映像だけでも多くのキャラの姿が。

李:
 ファンとしてはどれも微笑ましいシーンですけれど、新規の視聴者はおそらく、「このキャラはどんなキャラなんだ?」と感じてしまうはず。少なくとも感動はしないでしょう。

 なので、いっそ完全に既存のユーザーにサービスする方向に振り切った作品をつくろうと思って、それならば発表の形はOVAが適切じゃないかと考えたわけです。

監督を置かない少し実験的な制作体制

──OVAという発表形態もですが、アニメの制作体制もまた、これまでとは違っています。スタッフ一覧を見ると、「監督」にあたる方がいらっしゃらないですよね。

Yostarアニメ担当者:
 それはYostarで今回の作品担当である私からお答えした方がいいですかね。じつは今回、少し実験的なことをやってみています。

 Yostar pictures内で今回のOVAのような短い話数のものを作る場合、ゲームの運営側のディレクターだったり、僕だったり、李社長が先導しながら作ってみるのはどうだろうか、と。

──監督がいない体制だと、チェック関係はどうなるのでしょう? 絵コンテ、演出を始め、分業で進行する各種工程の成果物に対して、最終的なジャッジをするのは誰になるんですか?

Yostarアニメ担当者:
 基本的にYostarの『アズレン』運営チームのほうで確認しています。

 そのうえで、足りないことがあったら、他の方にお願いする。運営チームはアニメの専門家ではないので、演出家の方やYostar Picturesのアニメーションプロデューサーと相談しながら作業を進めます。

──演出チェックを監督が最終確認するのではなく、合議制で進めるようなイメージでしょうか。

Yostarアニメ担当者:
 そうですね。

李:
 ディレクターは社内で『アズレン』のキャラや世界観に一番詳しい人間ですので、「このキャラはこういう仕草で、こういう動きをする」「止まっているときはこういうポーズをとる」みたいな明白なイメージを示せるんです。

Yostarアニメ担当者:
 Yostar Picturesのアニメプロデューサーも普段の『アズレン』のアニメPVに携わっている方なのもあり、スムーズに進められたのかなと思います。

──ああ、そうか。イベント合わせで発表されるアニメPVの発展形としての、長尺作品が今回のOVAと考えると、違和感がないですね。それにしても、キャラクターデザインが平田雄三さんを始め、いわゆる「萌えミリ」作品の人気作に関わってきた方々のオールスターズ的な並びで驚きました。

Yostarアニメ担当者:
  そうですね。「萌えミリ」のお仕事はそれほど関わられていない柳沢まさひでさんも、『るろうに剣心』のOVA【※】などで知られる実力派アニメーターです。

※『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 追憶編』。ハイレベルな演出・作画でアニメファンにはよく知られている作品。

 キャラクターデザインと作画監督は、可愛いことはもちろん、それだけでない、カッコいい、味のあるキャラクターデザインをできる方をアサインするという方針でした。そうすることで、『クイーンズオーダーズ』に求められる「可愛い」の要素と、メインキャラであるエリザベスの「凛」とした立ち振る舞いをきちんと表現できるかな、と。

──監督、キャラデザ以外も含めた、スタッフ全体の座組に関しては、どのような形で考えられたのでしょう?

李:
 Yostar Picturesというアニメスタジオは、Yostarとは独立した会社として他社のタイトルにも関わりはしますが、基本的にはYostarという会社と共に成長していきたいと考えています。

 そう考えたとき、『アズレン』というタイトルは、たとえばサンライズで言うところの「ガンダム」であったり、Production I.Gにとっての「攻殻機動隊」にあったりするような作品なんです。つまり、制作会社を象徴するIPである、と。

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Yostarアニメ担当者:
 いま弊社社長の李がおっしゃった点を念頭において、ゲームのディレクターや李社長、現場のアニメーションプロデューサーと座組を作っていきました。

李:
 そう! なので僕は何もしていません!!(笑)

 アニメ制作については素人なので、プロにあれやこれいうのは本末転倒だと思いますから。みなさんに自由度高く作っていただいて、完成直前で一度観させてもらってフィードバックをするくらいです。

Yostarアニメ担当者:
 作り手ではない、いちファンとしての意見は大事ですし、だからこそ作品の本質が見えているとも思います。李社長が納得していないところはきっとファンも納得してもらえない。クリアすれば喜んでもらえるポイントだと。

上坂すみれさんのひとり芝居「上坂劇場」はこの作品の大きな魅力

──今回の取材に際して、OVAの映像を拝見しましたが、さきほどお話にあったとおり、キャラの多さに驚きました。

李:
 僕もびっくりしました(笑)。

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──(笑)。率直に、大変だったのでは? アニメーターさんたちのご苦労が大きそうです。

李:
 大変でしたね。絵もですけど、このコロナのご時世で、アフレコがまた……。大勢で一気に収録するわけにはいきませんから。

Yostarアニメ担当者:
 エリザベスとウォースパイト、それからヴァリアントのセリフが多くて、掛け合いもそのメンバーが多いので、上坂すみれさんと西明日香さんは基本、ふたり同時に収録してもらっていました。

 その他のキャラたちの収録については、音響制作さんにパズルのようにスケジュールを組み上げてもらって。上手く組んでもらったものの、前編だけで3日間、後編も3、4日間に分かれてアフレコしました。著名なキャストさんも多いので、調整もなかなか苦労があり、ハードでしたね……。

──30分尺の作品で3日かけるのは尋常じゃないですね……。エリザベスとウォースパイトのセリフが多いとのことですが、どちらも声を担当されているのは上坂すみれさんですよね。

李:
 それでいうと、上坂さんのひとり芝居は、この作品の大きな魅力なんじゃない?

Yostarアニメ担当者:
 そうですね。エリザベスとウォースパイト、明石の3人が登場したり、あとはエリザベスとドイッチュラント【※】がしゃべるシーンがあったり、「上坂劇場」みたいな形で、すごかったです。

※エリザベス、ウォースパイト、明石、ドイッチュラントのCVはすべて上坂すみれさんが担当。

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李:
 少し硬い騎士然とした喋り方のウォースパイトに、ニャーニャーする明石が登場して、エリザベスと3人で絡むところは、僕もいち声優ファンとしてものすごくうれしかった。多分、観たら多くのお客さんに共感してもらえると思います。

──それは楽しみですね。ちなみに「一番可愛い!」と社長のセンサーが働いたところはどこですか?

李:
 エリザベスの顔芸は可愛いんですよね。白目になって。特に前編ではたくさん見せてくれるので最高です。

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Yostarアニメ担当者:
 シアトルが「はいはいはーい!」って出てくるところもよくないですか?

李:
 たしかに。1カットだけしか登場しないけど、すごく可愛かった。

Yostarアニメ担当者:
 楠木ともりさんをこのためだけにお呼びして(笑)。

李:
 でも、1秒未満の出番なのに、シアトルの雰囲気や持ち味を完璧に出し切っていて、すごかったです。

──短い尺の中でも、とにかく濃密にキャラの魅力が発揮されていく感じで。

李:
 その濃さも、OVAだからこそできたことなのかなと。TVでも、劇場でも、もう少し違うことを考える必要がある。

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アニメ化は元気なタイトルというシグナル

──『アズレン』のストーリー仕立てのアニメはこれで3作目。作り続けておられるということは、ポジティブな手応えがあるのだと思います。下世話な言い方になりますが、具体的にゲームなどもろもろひっくるめた『アズレン』というプロジェクトに対して、どういうメリットがあるものなのでしょう?

李:
 メリット・デメリットという考え方としては、基本「デメリットがない」のであればやってみるが、自分のスタンスです。

 メリットを明確に狙うのではなく、やりたいことがあって、はっきりとしたデメリットさえなければ「じゃあ、やりましょうよ」と。ダメだったら、別のことにチャレンジして挽回すればいい話ですし。

 で、少なくともアニメ制作に関しては、やってみてデメリットがあったケースを見たことがないですね。繰り返しになりますが、何よりもまず、自分たちも観たいものですし、ビジネスの視点からしても、デメリットがない。

──メリットがあるからアニメ化をしているわけでなく、ビジネス視点からデメリットがないからアニメ化をし続けている、と。

李:
 以前のインタビュー【※】でもお話ししたかと思いますが、僕たちの本業はスマホゲームの運営ですから、アニメの業務に対しては、大きな金銭的なリターンを求めることは基本考えていないんですね。

※Yostarがアニメ制作会社を設立した理由──労働環境の改善、チーム作り、作品への愛…いいアニメを作り続けるために変えたかったこと

 アニメを観て、ゲームに対する愛着とか、もしくはプレイを継続するモチベーションを持っていただければいい。アニメそのものではなく、本業の部分にプラスアルファのビジネスの効果があるくらいでいいかなと思っています。

 『アズレン』という作品自体が、6周年に向かって運営しているタイトルですから。今はより長いスパンでの運営を考えていて、そこでは新規さんも取り入れつつ、既存のファンへのサービスも視野に入れなければいけません。そこで『びそくアニメ』を経て、今回の『クイーンズオーダーズになっていくわけですね。

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──「アニメに使うお金があったら、もっと違うサービスをしてくれ」みたいな考え方をするユーザーも、最近は多そうですが、その点はいかがお考えですか?

李:
 その点でいえば、オフラインイベントも定期的に、コロナ禍の厳しかった時期を除いてやっていたりもするわけですし、スマホゲームの運営に付随するマルチサービスの一環として、やっぱりアニメは大事です。

 まあ、経営はまずまずな状況ですし、そこまでわがままじゃないだろうと。社長業って、思われているほど楽しい業務ではないのですが、この業界で楽しむことは、歳を重ねるごとに減っていくわけですよ。なので、たまに自分もわがままがしたいんですね。

 ……ということで! ある程度予算を確保できる内に、やれることはやりましょう、と(笑)。

──(笑)。

李:
 ただ、そうはいうものの、アニメ化のメリットはもちろんありますよ。ものすごく簡単なことだと思いますが、新規ユーザーの取り入れはもちろん、ユーザーコミュニティへのシグナルになるんです。

──ああ、なるほど。

李:
 昨今のゲームはサービス開始したあとのアピールも大事で、アニメ化を発表しただけでも効果があるし、そこからきちんと世に送り出せれば、さらに効果がある。

 ようするに、それだけで少なくとも「このゲームタイトルはまだまだ元気なんですよ」とアピールできるんです。「安心して遊んで大丈夫ですよ」と。そういうポジティブなシグナルが送り出せるだけでも、アニメ化には価値があると僕は感じています。

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今後もさらなる挑戦を考えていきたい。「『アズレン』の劇場版をいつかは作りたい」というのも本気

──李社長にインタビューさせていただくのは約2年ぶりになります。最後にちょっとした余談になりますが、最近はいかがお過ごしでしょう?

李:
 うーん、もちろんオタク活動を個人的にもやって、エロ本読んでいたりとか。

──(笑)。

李:
 同人誌即売会に行って、薄い本を買って……。

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──年末のコミケでも爆買いされていた噂を聞きました。

李:
 行きましたよ! このくらい(両手を大きく広げる)買ったんです。

 もともと買うつもりはなくて、自社ブースに待機していようと思っていたんですけど、ゲームに関わってくださっている先生のところに挨拶に行ったら、それがたまたま西の同人ブース。そんなところに行ったら、買わないわけにはいかない。「じゃあ、せっかくだから、この一帯を制覇しようぜ!」みたいな感覚でやりました。

 こういうのもできなくなったら、もうやばいですね。人生の楽しみがないです。

──子育てはどうですか? いい息抜きになられています?

李:
 可愛いです。いつか一緒に『プリキュア』を見に行くのが夢です。

 もう少し大きくなったら、アニメ教育したいと思っています。「プリキュア」シリーズと『鉄人28号』、それから手塚治虫さんの昔の作品から始めたい。土日は基本家族サービスにあてているんですよ、今でも。

──李社長はYostar、Yostar Picturesの代表取締役を務められており、非常に忙しいイメージがあるのですが、土日にしっかりお休みを確保できているのが驚きです。

李:
 社長業を始めてすぐのころは、3事業くらいを同時に進めなきゃいけないことがありました。そういうときはもうどうしようもないですね(笑)。ひたすら目の前に優先設定されたタスクを潰すしかない。で、睡眠時間を削る。

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──おおぅ……。

李:
 でも今はそんなことはなくて、逆に今、僕がそういう形で業務をやろうとしたら、まわりのみんなに怒られるべきだと思いますね。

 僕の仕事は、まわりのみなさんのモチベーションを上げるとか、仕事を進める上での環境を、スムーズに行く形に調整することが一番大事なんです。というか、僕はそれこそが本来の社長業じゃないかなと思っています。

 そう考えていった流れで、自分のところにタスクが詰まっている状況ではなくなりつつある感じですね。

──会社全体の環境を整える流れに、ご自身の働き方の改善も含まれている。

李:
 仕事のために人生捨てる感覚はないんですよ。みなさんも捨てないでほしい。豊かな人生を送るために働くわけで、みなさんもそうしてほしい。

 あとですね、正直なところ、長時間働いても生産性はそんなに変わらないんですよ。

 ……どうしてもやらなければいけないときはあります。こうは言っていますけど、弊社もやらかしてしまったときは、僕も含めてスタッフは連日2、3時間しか寝ずに対策をとります。IT系の会社だと、そういうケースは多いでしょうね。

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──今日はOVAのお話をうかがいに来たといいつつ、その他にもいろいろな質問にお答えいただきありがとうございます。最後にあらためて、OVAも含めたYostar、Yostar Picturesの今後についてのお話で締めさせてください。これからどんな新しいことへの挑戦や、新たな作品づくりを進められるのでしょうか。

Yostarアニメ担当者:
 ゲームもアニメも楽しんで下さっているお客様により良いコンテンツを提供していくことがYostar及びYostar Picturesの使命だと考えております。

 やはりグループIPのアニメ化は軸としてあるため『アズレン』というタイトルを筆頭にYostar IPのアニメPVやTVアニメ制作を行うYostar Picturesという立ち位置の印象が強いですが、先日発表された『戦隊大失格』のTVアニメ制作、2021年年末に配信しました、15分のオリジナルアニメ『空色ユーティリティ』など、Yostar Picturesとして漫画原作やオリジナルIPの制作も行っている実績もございます。

 自社ゲームIPを通して、グループ内連携を高めつつ、そういったYostarではなくYostar Pictures独自の取り組みも行なっております。そういった想いの詰まった作品としてまずは、『クイーンズオーダーズ』を手にとって観て頂けますと幸いです!

李:
 今回の『クイーンズオーダーズ』も、ある意味では、OVAという新たな発表形態への挑戦だと思っていますし、そこからさらなる挑戦も考えていきたいですね。

 以前の取材でお話した、「『アズレン』の劇場版をいつかは作りたい」というのも、本気です。まだどんな形がいいのか、全然答えは見えていないですけれど。

 シリアスなものがいいのか、日常ものがいいのか。劇場版で日常ものの要素だけだと少し難しそうだけれど……ともあれ、落としどころが見つかるまで、具体的な計画は未定ですが、考え続けてはいます。

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 「李社長をはじめとするYostar社員が『アズールレーン』を大好きすぎるオタクなので自分たちが観たいから作った」という取材前に立てた仮説について半分は当たっていた。

 「『アズレン』の新しいアニメをずっと観続けていたい」。そんな思いがあるそうだ。そして、李社長としては毎年『アズレン』のアニメが観たいくらいだと。しかし(当然ではあるが)それだけではなかった。アニメ化することで、そのゲームタイトルがまだまだ元気なことをユーザーコミュニティにアピールできる。それがビジネス的にもメリットであると。

 たしかにその通りで、いつサービスが終了するかわからないスマホゲームタイトル。そういう安心感は楽しくプレイするうえでありがたいものだ。

 今回はOVA形式でアニメ化された『アズレン』であるが、次はいつ、どんなアニメが作られるのか。劇場版展開も含めて非常に楽しみだ。

『アズールレーン びそくぜんしんっ!』全12話一挙放送

 OVA発売を記念して、2023年7月29日20時よりニコニコ生放送にて『アズールレーン びそくぜんしんっ!』全12話一挙放送が配信される。

 「可愛い」が詰め込まれた作品となっているので、ぜひコメントとともに楽しんでいただきたい。

© Manjuu Co.,Ltd., Yongshi Co.,Ltd.& Yostar, Inc./槌居, 一迅社/Yostar Pictures, Inc.

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