“DEEN”メンバーが新アルバム『PARADE』を全曲解説「20代の頃に書いた歌詞ですが、そのときよりも、じっくり歌詞を飲み込みながら歌えたんです」
ずっと『PARADE』していたくなるアルバムの楽しみ方は「自由な気持ちで聞いて」
山口:
9曲目の『Summer boy’s tears』は山根さんのソロ楽曲ですね。
山根:
曲調としては、夏の終わりに夕日を見ながら「そんなこともあったな」というイメージで作りました。
池森:
真面目と言うか、なかなかセンセーショナルな世界ですね。
山根:
どっちかと言うと僕は、ドヒャー!みたいなイメージを持たれていますが、こういった悲しい感じの曲も好きですので、やってみようかなと思いました。
山口:
山根さんの新しい一面が出ていますよね。切なくて感動する曲調ですね。
山根:
ありがとうございます(笑)。
山口:
これもどこかで披露しますか。
山根:
ライブでやろうと思っています。
山口:
そして10曲目の『Oh My Friend』。これも泣けるバラードになっていますね。
池森:
『少年』とリンクした曲でした。歌詞の最初の一行目の言葉がすぐに出てきました。少年と同じテーマで、ともにあの日を過ごした仲間を思って書きました。
山口:『少年』のときの仲間が年月を重ね、さらに仲が深まったようなイメージですよね。これは田川さんが作曲をされたんですよね。
田川:
「歌詞はそういうことだったのか~」と感心して聞いてました(笑)。DEENの王道バラードの中でも、ありそうでないところを狙いつつ、王道のところを出したつもりではありますね。まさにAOR【※】なところも狙っています。
※AOR
アダルト・オリエンテッド・ロックの略。音楽のジャンルの一つ。
山口:
そしてそして、最後は『キズナ』ですね。
池森:
この曲は生まれたか否かの差が重要な、そんなポジションだと思っています。GARNET CROW【※】の古井弘人くんが、今回のアルバムの最初の曲と最後の曲のアレンジを担当してくれました。
※GARNET CROW
1999年~2013年まで活動したバンド。
彼は山根さんのアマチュア時代の仲間なんです。そしてDEENの曲のアレンジも、たくさんやってもらっていて、今回そういう意味ではともにDEENを支えてくれた人との「絆」。アルバムのイメージをより引き立たせてくれる素晴らしい曲だと思いました。
山口:
歌詞をずっと聞いていたいくらい、この歌詞は素晴らしいメッセージだと思うんです。これはDEENのみなさんの「絆」、そしてファンのみなさんとの「絆」。そのゴールはいろんなところがありますが、まずはライブですよね。「笑顔で会いましょう」というイメージでしょうか。この曲で締めて、そしてまた1曲目が聞きたくなる、ずっと『PARADE』していたくなるというようなところでしょうか。
池森:
そうですね。このアルバムは自由な気持ちで聞いてもらいたいですね。