+α/あるふぁきゅん。 MARiA アンチコメントは味方が増えた証! 「動画上げるな」弾幕や伸びない再生数を乗り越えた“歌ってみた”初投稿を振り返る。
インターネット等で活動する歌い手やクリエイターなど「歌ってみた」に関わる全ての方が参加できる投稿祭「歌ってみた Collection(歌コレ)」。
第2回となる「歌ってみた Collection 〜2022 Autumn〜」が10月11日~14日に開催される。
歌コレでは通常のランキングの他に、デビューしてから2年以内の歌い手が対象となるルーキーランキングが存在する。これから「歌ってみた」を始める人にとって、一気に注目を集めるチャンスとなるはずだ。
「歌ってみた」のリスナーや歌い手のファンには「自分も投稿してみたいけど、ハードルが高い」と考えて、躊躇している方も多いのではないだろうか?投稿するにはレコーディングやミックス、動画編集が必要だし、投稿したとしても「再生数が伸びなかったらどうしよう」という不安もあるだろう。厳しいコメントが付くのも恐いかもしれない。
しかし、想像してみてほしい。いま人気の歌い手・アーティスト全員が無名な新人からのスタートだった。彼らもみんな、初投稿のハードルや不安を乗り越えて、現在のポジションを獲得したのだ。
今回は、そんな未来の「歌ってみた」投稿者のために、このジャンルで長く第一線で活躍している+α/あるふぁきゅん。さん、MARiAさんにインタビューを実施した。二人は、機材や人脈がなくても動画を投稿する方法や、アンチコメントに対する気持ちの整え方など、自身の体験を交えて真剣に語ってくださった。
これから投稿する人や新人歌い手さんはもちろん「歌ってみた」を好きなリスナーの皆様にとっても、歌い手の心の内側を知れる貴重なインタビューになったはずだ。本インタビューを読んで「歌コレ」への気持ちを高めてほしい。
お互いの印象は「太陽」と「影」?
──これから「歌ってみた」をはじめる方々に向けて色々お話し頂ければと思います。その前にまず、お二人は何度か共演もしていますが、お互いの印象を教えていただけますか?
+α/あるふぁきゅん。:
MARiAさんはね、太陽です。
イベントの楽屋でも周りにたくさん人がいて、いつもすごく元気。私はかたや一人で『闇金ウシジマくん』を読んでて、影みたいな人生なので……。
MARiA:
ウシジマくん(笑)。 でも、本当に私たちは真逆な人生を送っているんですよ。今日の衣装も白と黒だしね。
学生時代も、私は休み時間にほかのクラスに遊びにいって「イェーイ! 学校の全員が友達!」みたいなノリで(笑)。
+α/あるふぁきゅん。:
私は学校の休み時間といえば、一人で本を読むか絵を描くだけでしたよ。
──本当に真逆ですね。MARiAさんは学生時代から歌うのが好きでしたか?
MARiA:
歌は子どもの頃から大好きでした。学生時代は、ほぼ毎日カラオケに行ってましたね。失恋した子がいたら、その子のために失恋ソング歌って一緒に泣くみたいな。
+α/あるふぁきゅん。:
めっちゃギャルだね。
MARiA:
確かにギャルだったなあ。超リア充だったと思います。みんなを巻き込んで、イェーイってやるのがとにかく好きなお祭り女でした。
──一方で、ここまでのお話しを聞く限り、学生時代の+α/あるふぁきゅん。さんが人前で歌ったりするのはあんまり想像できませんね。
+α/あるふぁきゅん。:
そうですね。私もちっちゃい頃からオリジナルソングをテキトーに作って歌ってるような子どもだったんですけど、ひとりカラオケデビューはかなり早かったです。友達もいなかったので、ずっと一人で歌ってましたね。
──歌を誰かに聴いてほしいとは思わなかったのでしょうか?
+α/あるふぁきゅん。:
完全に自分の世界に入っちゃってたし、自己満足だったので「知ってほしい」みたいな気持ちはなかったですね。
歌は、合唱コンクールの練習で、先生に「前に出て歌ってみてください」と言われて一人で歌ったら「おまえ歌うまかったんだな」と周りから言われたことがありました。だから、私はMARiAさんみたいな陽の者たちに助けられて生きてきた人間なんです。
MARiA:
陽の者たち(笑)。
「歌ってみた」を投稿したきっかけ
──そんな正反対な学生時代を過ごしたお二人ですが、「歌ってみた」を投稿したきっかけを教えてください。
MARiA:
私は、ニコニコ自体は高校生の頃から見ていました。その頃は料理カテゴリーとか、生主、ゲーム実況を見てましたね。逆に「歌ってみた」とか、音楽カテゴリーはまったく見ていなかったんです。
「歌ってみた」を知ったのは、音楽ユニット「GARNiDELiA」を組むことになるtokuとの出会いがきっかけです。tokuがもともとボカロPをやっていて、彼が「歌ってみない?」と誘ってくれたんです。ニコニコを長く見ていても全然知らないジャンルだったので「こんなおもろい世界あるんだ」って衝撃でしたね。
──+α/あるふぁきゅん。:さんはいかがでしょうか?
+α/あるふぁきゅん。:
私は子どもの頃からニコニコを見てるんですよ。外界との接触はあまりなくて、 パソコンが友達みたいな子どもだったから。歌い手さんもその頃からたくさん聞いてました。
──そこから、なぜ自分で投稿してみようと思ったですか?
+α/あるふぁきゅん。:
それはもう、あんまり友達もいないし暇だったんですよ。それで、ニコニコは好きだけど動画投稿のやり方も分からないし、ニコニコ生放送をやってみようと思ったんです。ニコニコ生放送はちょっとハードルが低いじゃないですか。
MARiA:
確かに。生放送は編集しなくていいからね。
+α/あるふぁきゅん。:
そうそう。編集いらないし、声と画像さえあればできるから。
それで、生放送はじめたのはいいけどリスナーが全然いなかったんです。リスナーを増やすために「歌枠初心者」タグをつけて歌ってみたら、急にリスナーが増えたんですよ。それがうれしくて、動画を投稿してみたいなって思ったんです。
人脈・機材がなくても、ネットで仲間を探せ!
──「歌ってみた」を投稿するにはレコーディング、ミックス、動画編集などやらなきゃいけないことがたくさんあると思うのですが、お二人はどうやって形にしていったのでしょうか?
MARiA:
私はちょっと特殊で、そもそもtokuと組む前提で始めたのでマイクなどの環境が全部ある中でのスタートだったんです。私は歌に集中すればよくて、動画はチームが仕上げてくれたって感じでした。
最近はチームで「歌ってみた」動画を作る人もおおいけど、私たちが投稿をはじめた2010年頃は珍しかったんじゃないかな。
+α/あるふぁきゅん。:
そうだね。私も音楽をやっている先輩の機材を使わせてもらったんですけど、まあ特殊ですよね。これから始めたい人たちには、あまり参考にならないかもしれない……。
──人脈も機材もない人は、どうやって「歌ってみた」を始めればいいと思いますか?
MARiA:
ネットで仲間を探すのどうですか? 最近は検索すれば、そんなに高くない金額でミックスを請け負ってくれる人もいますし、昔に比べて機材ゼロでも始めるハードルはかなり下がったと思いますよ。
+α/あるふぁきゅん。:
そうそう、Twitterに「#MIX師さんと繋がりたい」タグとかあるから、そういう場所でお願いしたらいいんじゃないかな。
人とつながるのが得意じゃないとか「僕の声をミックスしてください」とお願いする勇気が出ないとか、そういう感情面のハードルさえ突破すれば、いくらでも「歌ってみた」を投稿できる時代だと思うんです。「ハードル高くて投稿できません」と言うのは、機材じゃなくてメンタルの問題だと思うな。
MARiA:
たしかにそうだね。きっと、一度仲間とつながったら後はスムーズだと思うので、勇気だしてほしいなと思います。
+α/あるふぁきゅん。:
頑張ってるみんなへ。一番大切なのはメンタルだよ!
「二度と動画上げるな」弾幕をスクショ
──初めて「歌ってみた」を投稿された後の、視聴者の反応とかは覚えていますか?
MARiA:
もちろん! 30分ごとに更新してチェックいていました(笑)。 最初はめっちゃドキドキだったなあ。
+α/あるふぁきゅん。:
わかる。「どうしよう再生数が増えない! これ私が再生しまくったら伸びるんやろか?」なんて考えたり。
──なにか印象的なコメントはありましたか?
+α/あるふぁきゅん。:
私は「二度と動画上げるな」の弾幕が出た時はすごく覚えていますね。思わずスクショしてしまいました。
──どういった気持ちで弾幕をスクショしたのでしょうか?
+α/あるふぁきゅん。:
動画の再生数が伸びて、敵も増えてたのがちょっとうれしかったのかもしれないです。それまで本当ひとりぼっちだったから。
叩いてくる敵がめっちゃいるけど、でも褒めてくれる味方もめっちゃいるみたいな状況がうれしくて、その記念にスクショしたのかな。
MARiA:
わかる! 私も最初の頃はずっと叩かれていたから。
「歌ってみた」を投稿する前からプロとして活動していたので「プロ乙」みたいなコメントがたくさんありました。私にとってはいち挑戦者のつもりだったのですが、当時は「プロを叩く」みたいな風潮が強かったんですよね。
自分の歌を聴いてくれる人がいるってすごく幸せ
──お二人ともアンチコメントを受けてきたわけですね。アンチコメントが怖くて投稿できないという人もいると思いますが、何かアドバイスはありますか?
MARiA:
「下手」は、どんな人でも絶対に言われます。
+α/あるふぁきゅん。:
「下手」「動画上げるな」「消えろ」「タヒね」は、私やMARiAさんは歌い手として、またアーティストとして活動をしてますが、勿論それでもアンチコメントはされます。世の中の歌手は皆、されてる。だから全然大丈夫ですよ。そんなことで落ち込むんだったら、落ち込まないメンタル鍛えてから投稿したほうがいいです。
MARiA:
そうだね、言われてない人、一人もいないと思うな。
私はそういうコメントが全部胸に刺さっちゃうタイプでめっちゃ悔しかったんですが、今ではすごく強くなって「ふーん、まあしょうがないか」と思うようにしています。
+α/あるふぁきゅん。:
そっか。自分に言い聞かせて心を保つみたいな感じですよね。
MARiA:
全員から好かれるなんてありえないですからね。私の歌が好きだっていう人もいれば、嫌いな人もいる。それはもう仕方ないと思うんです。
──+α/あるふぁきゅん。:さんは、どうやってアンチを乗り越えたのでしょうか?
+α/あるふぁきゅん。:
私は「この動画聞いてド下手だって思う人は流石にいないだろ」という自信がありました。だから投稿した。初投稿に自信がないものを投稿なんてしない。だから、アンチコメントを書いている人は、単に気に食わないとか、何かにイライラして発散のために書いてるんだと思っています。あとはシンプルに声が嫌いだったりね。これはもう仕方がない。
MARiA:
なるほど、すばらしいメンタルだわ!
──お二人ともアンチの存在はありつつ、聴いてくれる人がいたから自信を持ってやってこれたという印象があります。
+α/あるふぁきゅん。:
そうですね。これから投稿する人もきっと同じように感じると思いますよ。投稿する人にとって、聞いてくれる人の存在はとても大きいんです。
MARiA:
投稿するのは不安もあるかもしれないけど、自分の歌を聴いてくれる人がいるってすごく幸せなことだから。その感覚はぜひ経験してもらいたいです。聴いてくれる人、ファンになってくれる人の存在ってものすごく大きいんですよ。
ハロウィンパーティーで二人の共演が実現!
──最後に、今後のお二人の活動について伺わせてください。「GARNiDELiA Presents HALLOWEEN MiRACLE WONDER PARTY 2022」には、+α/あるふぁきゅん。さんも出演されて、お二人の共演が実現しますね。
MARiA:
+α/あるふぁきゅん。が出演してくれることになってうれしいです。ハロウィンの雰囲気にピッタリだと思うんですよね。
+α/あるふぁきゅん。:
誘っていただいて本当にありがとうございます。前回は自分のイベントとかぶってて行けなかったから「次回も誘われたい」と思っていたのでうれしい。いま、どんなコスプレをして歌うか迷ってるんですよ。「シスターはどうかな?」とか。やるなら思い切り怖くします。
MARiA:
シスター似合いそう! ハロパはコスプレもコラボも盛りだくさんなライブなので、皆さんもぜひ楽しみにしててほしいです。私と+α/あるふぁきゅん。のコラボも何を歌うか考え中です!
+α/あるふぁきゅん。:
うわー、楽しみ!
──楽屋では、やっぱり+α/あるふぁきゅん。さんはひとりで『闇金ウシジマくん』を読まれるのでしょうか……。
MARiA:
いやいや。私たち、実は裏ではめっちゃ話しますよ(笑)。
+α/あるふぁきゅん。:
そうだね(笑)。
──よかったです(笑)。本日はありがとうございました。
MARiA +α/あるふぁきゅん。:
ありがとうございました!
フォトギャラリー
Info
+α/あるふぁきゅん。
コンセプトアルバム「#わたし以外、全員、幸せそうに見える。」発売中
初回限定盤 (2CD) / VIZL-2067 / 4,500円+税
通常盤(CD) / VICL-65705 / 3,000円+税
発売元:ビクターエンタテインメント
主要ストリーミングサービス/ダウンロードサイトにて配信中
MARiA
9月30日 TVアニメ「うちの師匠はしっぽがない」OPテーマ曲「幻愛遊戯」配信リリース
10月19日 みうめ・217とのラストコラボ曲「謳歌爛漫」配信リリース
10月21日 「GARNiDELiA Presents HALLOWEEN MiRACLE WONDER PARTY 2022」(通称ガルニデハロパ)開催
出演:luz/少年T/しゅーず/+α/あるふぁきゅん。/みうめ/217/GARNiDELiA
チケット:一般発売中
超パーティー2022
10月1日(土)10時よりチケット一般先着販売中!
◎超パーティー2022 公式サイトはこちら
◎超パーティー2022公式ツイッターはこちら
ネットチケット発売中!
さらにプレミアム会員限定
ニコニコのプレミアム会員なら
ライブ中継が無料で視聴可能!
※DAY2のライブ配信は著作権や配信権利の都合上、Adoさん出演部分の配信はありませんので予めご了承ください