『白い砂のアクアトープ』『無職転生 ?異世界行ったら本気だす?』etc…年末年始に一気見してほしい2021秋アニメ5選
2021年もあと数日で終わり。年末年始はいかがお過ごしの予定でしょうか?
暖かいコタツに包まれ、みかんを食べ、まったりゆったり過ごす予定の方、ごいっしょにアニメはいかがですか?
今回は「今からでも見てほしい」「年末年始だからこそ一気見してほしい」秋アニメを紹介【※】。筆者が最新話まで夢中で楽しめたものを5作品をピックアップして、その概要や魅力をお届けします。
※夏から継続して放送されていた2クール作品や、分割2クール作品も含む。
■独断と偏見で選んだ年末年始ぜひ一気見してほしい秋アニメ
その1:『白い砂のアクアトープ』
その2:『でーじミーツガール』
その3:『無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜』
その4:『大正オトメ御伽話』
その5:『吸血鬼すぐ死ぬ』
※作品のネタバレを多少含みますので、気になる方はご注意ください。
その1:『白い砂のアクアトープ』
「明日からまた頑張ろう」と、元気と勇気を貰えたアニメ。
7月に放送を開始した2クールアニメである本作は、先日大団円のもとに完結。1クール目と2クール目で物語の舞台を大きく変えたことで、少女たちの成長を見事に描き切ってくれました。
祖父が営む「がまがま水族館」を存続させようと奮起するくくると、アイドルという夢を諦めて沖縄にやってきた風花。ふたりが出会い、お互いのことが大切な存在となった1クール目。
「がまがま水族館」は潰れてしまいましたが、ふたりは前向きな気持ちで未来へと踏み出してゆきました。
2クール目は約1年後が舞台。大型の水族館「アクアリウム・ティンガーラ」に就職した、くくるや風花、そして仲間たちの奮闘が描かれることに。
少しは成長したくくるたちだけれど、社会の厳しさは想像以上で……そんな中でも支え合えるほどの絆で結ばれたくくると風花の関係に、視聴者としても励まされます。
夢と仕事、理想と現実……そうしたものの間でもがくふたりの頑張りに、「自分も明日からまた頑張ろう」と、毎週元気と勇気を貰えるアニメでした。
沖縄の自然や、水族館の生き物たちの描写も素晴らしく、生き物たちを大切に思うくくるや風花を通して、地球環境のことを改めて考えてみたくなりました。
その2:『でーじミーツガール』
こっちの沖縄は少し不思議でファンタジック!
こちらも沖縄を舞台としたアニメですが、最大の特徴は1話2分(本編90秒)のショートアニメであること。全話視聴しても、30分もかかりません。
比嘉舞星(ひが まいせ)は高校1年生の女の子。夏休みの間、父親に頼まれて家業のホテルでの仕事を手伝わされています。そんなホテルに宿泊している「すずきいちろう」を名乗る訳アリのイケメン青年。
いちろうが来てからというもの、ホテルでは不思議なことばかりが起き始めます。部屋中を泳ぎ回る魚たち、みるみる幹と枝を伸ばして急成長するガジュマルの木、真夜中になっても沈まない夕日……。
この怪奇現象の原因は何か? そしていちろうはいったい何者なのか? 短い尺の中に、見どころがギュッと詰まっています。
少し不思議な物語を彩る、ポップでカラフルな映像表現にも注目です。ファンタジックな沖縄を、少しのぞいてみてください。
その3:『無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜』
波乱万丈の異世界旅の果てに待ち受けていた運命とは? はやく続きが観たい!
分割2クールで放送された『無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜』も、ついに完結。しかし「はやく続きが観たい!」と思わせる結末で、アニメ第2期を待ち望む声が至るところから上がっています。
34歳引きこもりニートから、魔法の才能に恵まれた子どもとして異世界へと転生したルーデウス。
ときどき前世と変わらぬクズ男っぷりをのぞかせるも、大都市の町長の娘・エリスの家庭教師を任されるなど、さまざまな人との出会いを経て、おおむね真っ当に成長してゆきます。
しかし、そんなルーデウスとエリスの日常は、大規模な魔術災害が起きた日から一変。ふたりは数多の危険が待ち受けている魔大陸へと転送されてしまうのです。
忌み嫌われている魔族「スペルド族」の心優しい戦士・ルイジェルドに助けられたルーデウスとエリス。3人は冒険者パーティ「デッドエンド」を結成し、故郷への帰還やスペルド族の汚名返上のため、諸国を旅することに。
父親や、実家で厚意にしてくれたメイド・リーリャとの再会など、心を揺さぶられる展開もありつつ、描かれていくのは魔術災害が予想以上の被害を生んでいるという事実。故郷に帰ってきたルーデウスとエリスを待っていたのは、非常に厳しい現実だったのです。
人神(ヒトガミ)と呼ばれ、ルーデウスの夢に現れては未来の出来事について助言をしてくる謎の存在や、屈強なルイジェルドですら敵わない圧倒的な強さを誇る龍神・オルステッドの目的など──。まだどんな意味を持っているのか明らかになっていない伏線も多数残されている本作。
“異世界転生モノの大本命”と目され、そして“最高のアニメ化”と多くの人が太鼓判を押すこととなった作品です。まだ視聴していない方も、きっとその重厚な世界観の虜になるはず。そして一緒に第2期を待ってくれる人が増えたなら嬉しいです。
その4:『大正オトメ御伽話』
関東大震災に引き裂かれた珠彦と夕月を待つものは……?
大正時代を舞台に展開されるノスタルジック・ラブストーリーも、いよいよクライマックス! 本稿執筆時はまだ最終回放送前ですが、記事が世に出る頃には多くの人が、珠彦(たまひこ)と夕月(ゆづき)の行く末を見届けていることでしょう。
明るく前向きな夕月と出会い、自分の境遇を悲観することをやめて、誰かの力になれる自分になろうと思えるようになっていく珠彦。そんな中、ふたりにはさまざまな出会いが訪れます。
珠彦の妹・珠子(たまこ)。素行が悪くて珠彦と夕月をときどき困らせるものの、根は優しくて弟想いな綾(りょう)。珠彦が復学先の学校で知り合った友人・策(はかる)と、その妹で歌姫として人気の“ことり”。
それぞれに事情を抱えていた人たちが、珠彦や夕月と出会って少しずつ変わっていき、ふたりの周りがどんどん賑やかになっていく様子に、アニメを視聴しているこちらまで心が温かくなります。
幸福な日々が続くと思われた矢先に、友人と会うためにひとり東京へと向かった夕月。ここで夕月は、のちに関東大震災と呼ばれる、10万人余りの犠牲者をもたらした大地震に被災してしまうのでした。
夕月の安否を確かめるために東京へと向かうも、まったく手掛かりが掴めず、絶望しかける珠彦。しかし夕月に貰った前向きさや強さを胸に、捜索を続けます。そんな珠彦を待っていた運命とは……? 最終回を視聴するのが楽しみです。
その5:『吸血鬼すぐ死ぬ』
ハイテンション吸血鬼即死ギャグアニメ!
最後にご紹介するのは、吸血鬼退治人(ハンター)のロナルドと、最弱ザコ吸血鬼のドラルク、そしてだいぶおかしな仲間たちがお送りする『吸血鬼すぐ死ぬ』。第1話から最終話まで、大いに笑わせてもらいました。
めちゃくちゃ弱くてすぐに死んで砂になってしまう割に態度はデカいドラルクと、腕は確かながらけっこうクズなロナルドは、いろいろな意味で良いコンビ。「駄目さ加減」のベクトルが違うので、どちらもボケにもツッコミにもなれるのがギャグアニメとして絶妙です。
このふたりの掛け合いがすでに最高な上、次々に登場する新たな吸血鬼がひとり残らず想像の斜め上を行くヒドさ(褒め言葉)なので、毎週新鮮な気持ちで楽しめました。
股間に咲かせた植物以外、常に一糸まとわぬ姿をした吸血鬼「ゼンラニウム」や、その催眠術に掛かった相手を猥談しか話せなくしてしまう吸血鬼「Y談おじさん」など、下ネタもやや多め。とはいえ、下ネタのレベルが軒並み中学生未満なので、苦手な人もくだらなすぎて笑い飛ばせてしまうんじゃないかと思います(笑)。
神奈川県警吸血鬼対策課のヒナイチやドラルクが飼っているアルマジロのジョンなど、思わず癒やされてしまう可愛らしいキャラクターも多く、絵面的には終始ヒドいばかりじゃないあたりも取っつきやすさの一因かもしれません(だいたいかなりヒドいですが)。
ギャグのテンポがとにかくよく、ここまで笑える作品に仕上がっているのは、原作の魅力はもちろん、アニメとしての演出面と、実力派声優たちの名演がバッチリ噛み合った結果と言えるのではないでしょうか。
第2期の制作もすでに決まっている本作。放送される日がすでに楽しみです!
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