バッハに合わせて座標軸で平泳ぎ….? 人類の理解を置き去りにする3DCGの誕生をお知らせします
今回紹介するのは、kyortn キョロツンさんが投稿した『お使いの座標軸は正常です。【人類には早すぎるMMD3DCG祭り】』という動画です。
投稿者メッセージ(動画説明文より)
何も考えたくない時
5分27秒を無駄に過ごしたくなった時
ふとG線上のアリアを聴きたくなった時
自分の画面の座標軸が動いたんじゃないかと思った時
皆様にもあるのではないでしょうか。
そんなあなたにこれを贈ります。
前衛的な3DCG動画が複数投稿されています。2020年4月12日~19日にかけて行われたニコニコネット超会議2020に合わせ、「人類には早すぎるMMD3DCG祭り」というユーザー企画が開催されたためです。独特の世界観で見る人を翻弄する作品を紹介しましょう。
動画のタイトルは『お使いの座標軸は正常です。』。画面に映し出されるのは座標軸とボーン。ボーンとは3DCGで動きをつけるための骨格です。
BGMはバッハ作曲『G線上のアリア』。優美なメロディーに合わせ、ボーンが、ただただ平泳ぎをします。泳いでも泳いでも進みません。Y軸に閉じ込められた存在のようです。
何が起きるか見ていると、何もおきません。カメラの移動はありますが、3分以上、棒が平泳ぎしているだけの映像を見続けることになります。作者は何を伝えたかったのでしょう。
無駄な時間を使ってしまった……と思った3分30秒。画面に変化が起きます。なんと、棒が三体に増えます。三体が一斉に平泳ぎしてる―!
3DCGではRGBとXYZを対応させる慣習があるので、そのためでしょう。X軸に赤、Y軸に緑、Z軸に青い棒がとらわれ、平泳ぎを繰り返します。しかし、座標軸から抜け出すことはできません。
次のシーンで、なんと三体が並び泳いでいるではないですか。座標軸から解き放たれ、自由を謳歌しているかのようです。
そして、三体はゆっくりと座標軸から離れていきます。
人類には早すぎる感じ、おわかりいただけたでしょうか。他にも『疲れた時に見る動画【 #人類には早すぎるMMD3DCG祭り 】』という得体の知れない生き物が伸びたり縮んだりする動画や、『ベンゼン、トルエン、p-キシレンでぽっぴっぽー[人類には早すぎるMMD3DCG祭り]』という分子記号が踊る動画など、発想豊かな作品が投稿されています。
視聴者コメント
え、なにこれは(困惑)
見事だ
前衛芸術…?
xyz軸の休日の風景か
このモーション配布した人もこんな動画が出来ると思ってなかったろうな
文/高橋ホイコ