「映画や小説の感想を上手く言葉にできますか?」漠然とした意見を言語化するコツを解説
岡田斗司夫氏による毎週日曜日配信のニコニコ生放送『岡田斗司夫ゼミ』
4月23日放送分「質問回答SP」では、視聴者から寄せられた「映画などを観たあと、気持ちを上手く言い表せない」という悩みについて回答した。
漠然とした意見を言語化するコツを教えてください
視聴者:
「僕は自分の意見や感想を言語化するのが苦手です。映画や小説を読んだ時、学校の授業で感想を求められた時に、面白かった。つまらなかった。などの。あやふやな感想は浮かぶのですが、それのどこが面白かったのか、何がつまらなかったのかを、言葉にしてみようとしたときに上手く言語化することができません。自分の中にある漠然としてた意見を言語化する方法は、あるのでしょうか。どのような訓練を積めばできるようになるのでしょうか。」
岡田:
面白かった、つまらなかったというのは、結論というか、評価なんですね。感想というよりは。だから評価の部分というのは、わりとそっから先、進まないんですよ。
例えば、お母さんなり自分の彼女なり、もしくは友達でも何でもいいです、新しい料理を作ったと店を出そうと思うとか。新作のラーメンできたとか、新作のハンバーグできた、って言って、どう?っていう時に、美味しかった、不味かったというのは、これは評価なんですね。
なんで美味しかったのか、なんで不味かったのか、あなたが一番できなかった言葉にならなかったということをやらないと、ご飯作った人は困るわけですよね、改良点がみつからない、一応美味しかったか不味かっただけはわかるんだけど、それだけではとっかかりとしては少なすぎるんですね。
なので、質問者は得意じゃないと書いてるんですけども、言語化するしかないんですよ。やり方としては似てる作品を探す。例えば「面白かった、まるで何々みたいに」という風に似た面白さのものを探すんですね。
岡田:
自分の中で面白かったという感想だとしたら、その面白さには微妙に色があると思うんですよ。青い面白い・赤い面白い、熱い面白い・冷たい面白いですね、スカッとする面白い、どんよりくる面白い。
面白いにもほんの少しずつ色味があるはずなので、その見て面白かったと思う色味と過去に面白いと思った物の色味を比べてみて、できるだけ似たものを探してきてやる。
そうすると聞いた方は、その似た物の作品との間に何か関連性を見つけて、「あ、この辺が?」って聞いてくるので、あとはそうそうとか、いやちょっと違ってという風にして、言葉をどんどん付け足していくという、僕がよく言うデッサンの線を増やしていく方法ですね。