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『さらざんまい』考察させてくれ! まるで「エヴァ」最終話!? 伝説の第6話に本気出して向き合ってみた。

 みんな、『さらざんまい』観てる?

 第6話がすごすぎて、「これで最終回なのでは!? 」と錯覚してしまうほどだった。まだ体験していない人は、なんとしても視聴して欲しい!

『さらざんまい』第6話。画像はニコニコチャンネルより。

 第1話を視聴して思わず筆を取ってしまった筆者が、伝説になるであろう第6話を観て、またしても、語りたくなってしまった。
 
 ネット上には既に多くの『さらざんまい』の考察が飛び交っているが、そのうちのひとつとして(もちろん熱意では誰にも負けない所存)、生暖かい目で読んでいただけると幸いである。

文 / いしや(@ishiya
編集 /金沢俊吾(@shun5ringo

ストーリーをさらっと振り返る。

 主人公を含む3人の男子中学生と1匹のカッパとそれに敵対する形でカワウソの男性警察官2名を中心に物語が展開される。

 主人公の一稀、親友の燕太、転校生の悠はカッパ王国・第一王子を自称するケッピに尻子玉を抜かれてカッパにされてしまう。人間に戻るためには、カワウソ帝国が操るカパゾンビを倒さなければならない。

『さらざんまい』第5話。画像はニコニコチャンネルより。

 そして、3人はそれぞれにつながりたい相手が存在する。主人公の一稀は、弟である春河と心がつながることを望んでいたが、第5話の時点で一稀と春河は、母親が異なるということが明らかになった。一稀は春河とつながることをあきらめ、心を閉ざし、笑わなくなってしまう。

 第6話では、この兄弟の関係の行方に、全俺が注目していた。

『さらざんまい』第6話。画像はニコニコチャンネルより。

「愛」と「欲望」

 ここで本作のキーワードを改めて確認しよう。
 「愛」と「欲望」だ。

 「カワウソは人間を殺してカパゾンビに変えている」ということが6話で説明された。そして、「欲望」を持っている人間が、カパゾンビになるということが劇中で表現されている。

『さらざんまい』第5話。画像はニコニコチャンネルより。

 これまでカパゾンビになった人間は、いずれも箱、猫、キス、蕎麦、サシェなど、モノへの強すぎる欲望が他者への配慮を欠き暴走し、事件を起こしている存在だ。自分を満足させるためだけの「欲望」は、他者との心のつながりを求めることはない。

 つまり、人間との心のつながりを必要とするものが「愛」で、つながりを必要としないものが「欲望」だと言えるだろう。
 愛と欲望という、似たようでまったく違う表裏一体の関係を、道路標識の◯アとカワウソのアイコンがクルクルと回るシーンが明白に表現している。

『さらざんまい』第6話。画像はニコニコチャンネルより。
『さらざんまい』第6話。画像はニコニコチャンネルより。

 本作で、「欲望」を利用し、肯定する存在が「カッパ」と敵対する「カワウソ」だ。カワウソは、カパゾンビから「欲望」を搾り取ることで、生きるためのエネルギーを確保している。カパゾンビは、行き過ぎた欲望によって行動する、愛を持たない(つながらない)人間の末路なのだ。

『さらざんまい』第6話。画像はニコニコチャンネルより。

最終回のような6話のラストシーン

 春河は第6話で、カワウソによってカパゾンビにされかけるも、「一稀への愛」を持っていることでゾンビ化を免れている。この作品でいう「愛」とは、他者を意識し、心配し、心のつながりを求めることなのだと思う。

『さらざんまい』第6話。画像はニコニコチャンネルより。

 両親や春河と血の「つながり」を持たないことに苦しんでいた一稀は、春河の自分に対する想いを知り、愛という「つながり」が存在していたことに気がつく。春河は一稀に「僕たちは始めから終わりまで、まーるい円でつながってるよ」と話した。

 そして、第6話のラストシーンでは、それまで笑えなくなっていた一稀が、春河の愛を知ることで過去のトラウマを克服し、笑顔を取り戻す。まるで、最終回のラストシーンのような美しいワンカットだ。

『さらざんまい』第6話。画像はニコニコチャンネルより。

 ところでこのシーン、どうも既視感がある。
 平成の大ヒットアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の碇シンジが「ありがとう」と言って笑顔を見せた地上波版の最終回にそっくりではないだろうか?「僕はここにいていいんだ」と自分を受け入れた碇シンジのように、一稀は自分自身を肯定することができたのだ。

『新世紀エヴァンゲリオン』最終話。画像はニコニコ生放送より。

「愛のつながり」は本当に肯定されたのか?

 地上波版のエヴァは碇シンジの笑顔によって終わるが、ちょっと思い出して欲しい。エヴァは、明るくハッピーなエンディングだと言い切れるだろうか。
 決してそうではない。
 劇場版エヴァでは、シンジがアスカに「気持ち悪い」と言われて作品が終わる。人間はそう簡単にわかり合えないのだと、「つながり」は否定されるのだ。劇場版エヴァのラストは、つながることをあきらめたとも言えるのではないか。

 『さらざんまい』の後半で待ち構えているのは、劇場版『エヴァ』のように「つながり」の否定という手のひら返しか、「人はわかり合えないからみんな一緒になろう」という人類補完計画ならぬ「人類カッパ計画」だろうか。

『さらざんまい』第6話。画像はニコニコチャンネルより。

 なんにせよ、まだ作品は折り返し地点。このままハッピーエンドを迎えるはずもない。第1~6話は一稀の心の傷の回復を描いた「過去」の清算だとすると、第7話以降はどのような展開が待ち受けているのか、ますます目が離せない。
 幾原監督のことだから、きっと、僕らの想像を遙かに超える「未来」を描き出してくれるハズだ!

『さらざんまい』第6話。画像はニコニコチャンネルより。

 最新話である第7話は今夜放送。アニメ史に残るといっても過言ではない『さらざんまい』の行く末を、ぜひその目で確かめてほしい。

 

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・『さらざんまい』考察してもいい? 「〇ア」「ミサンガ」「スカイツリー」…幾原監督からのメッセージを本気出して読み取ってみた

 
 

 

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