稲川淳二への愛が強すぎる…!! お笑いタレント・長州小力がめちゃめちゃ楽しそうに稲川氏の好きなエピソードを語る
「霊にやられた!」稲川淳二氏にとったスタッフの行動とは
長州:
あともう一個だけ言いたい。何のシリーズか忘れてしまったのですが、その真相解明シリーズで心霊スポットに行って、稲川さんが霊にやられるんですよ。
松原:
霊にですか?
長州:
稲川さんって霊にやられるとき、つばを吐くんですよ。最終的にやばいときは、人の家の中でも、つばを吐く。でも家とか廃墟って、人の持ち物なのよ。だから入る許可は得ているけど、つばは吐いちゃダメだよね。
松原:
そうか。所有者がいますもんね。
長州:
「もうだめだ」って稲川さんが言ってたら、スタッフさんが、一回これやめましょうって真面目なトーンで言って全員でその廃墟から出るんだけど、稲川さんがおしゃれな格好して、道路のところにへばり込んで、はあーはあーって息荒立てて、すごいやられているんですよ。
大島てる:
(笑)
長州:
すごい緊迫した空気の中で、スタッフが、2リットルのペットボトルに十分の一しか入ってない水を持ってくるんだよ。
大島てる:
(笑)
長州:
稲川さんはそれを飲んで、はあーって落ち着いて、中でどういうことがあったとか言うんだけど、俺が気になるのは、2リットルの水を霊にやられてる最中の大ベテランの稲川淳二になぜ新品の水を渡さないのか?
松原:
(笑)
長州:
下手したら、みんなで飲んでたのかなあって思う水を渡すのよ。それで落ち着いちゃう稲川さんがいる。
松原:
落ち着いちゃうんですね。だってメインですからね。
長州:
メインだよ。俺ら、タレント業やってたら、すごい丁寧に扱ってもらうから、ちゃんとこういうとこでもお水用意していただいてね。そんなスタッフが、飲みかけたであろう水を渡してきたら怒るよ。
松原:
2リットルの、しかもお水でしょ。何でこれなんだって。
長州:
霊にやられる前に怒るっつうの。
一同:
(笑)
長州:
でもあとで調べたら、稲川さんって健康にも気をつけてるから、1日お水をいっぱい飲むようにしてるらしい。ずっと稲川さんがロケ中に飲んでた水を渡したんだと思う。
松原:
なるほど。
長州:
ただちょっと状況としては、霊にやられて傷んでる人に、飲みかけの水を渡す。
松原:
しかもちょっとしか入ってないのですね(笑)。
長州:
これ最高でしょ。いろんなロケ車の中でも、こればっかり話しちゃう。
一同:
(笑)
長州:
だから皆さんにもいろんなもの楽しんでもらいたいし、俺もこれから凄い楽しみなの。だから「事故物件住みます芸人」って言葉も新鮮で、ここ何年かで出てきた新しい楽しみ方だよね。
松原:
新しいのが出てきたっていう感じなんですね?
長州:
もしかしたら、2人のこともどこかで面白おかしくしゃべろうとしてるのかもしれないけど、それは愛情があってのことだから。
松原:
それはもちろんわかってます。うれしい。てるさんも僕も言っていただいたら、もうありがたいです。
大島てる:
ありがたいです。
長州:
いろいろ楽しんでほしいんですよ。僕らもお笑いやってるけど、笑うだけじゃなくて、何かふと思い出して笑うとか、いろんな楽しみ方があると思うんで。俺も見たくなってきたな。
長州小力氏がオススメする稲川淳二シリーズのゾッとする回
長州:
『恐怖の現場』で解明シリーズと、真相シリーズで、多分5本ずつぐらいかな。最近だと、最終章もやってる。沖縄編とか、いろいろやってる中で、実際めちゃくちゃ怖いとこもある。
どっちかのパート4で、福島の弁天山ってとこかな。ここに異常な廃墟があるんですよ。これも事故物件と同じで、建物自体がおかしい造りっていうか……。日本庭園は光を楽しむ為に、普通は南側にお庭を作るのかな。だけど、そのお家は、南側が山なので、真っ暗な北側に日本庭園造ってたり家の後ろに鳥居があったりとか、増築が凄いんです……。
松原:
おかしい。危険やなぁ。
長州:
これ有名なところなんだけど、そこでの解明シリーズで、アイドルたちが畳の上にいると下からどすんって衝撃が来て、「きゃー!」ってなってたら稲川さんが、やばいことに気付いちゃったと。「非業の死を遂げたこの家の主人が家の下に埋まっているんじゃないか」と言って……。
松原:
それ予想ですよね?
長州:
予想です。ぱって見ると、畳が怪しい切り方してあって、その畳を上げたらコンクリートがあった。普通の軒下じゃないんですよ。それがお墓っぽく見えるから、稲川さんが汗を垂らしながら、誰と会話しているのかわからないけど、急にカメラ目線で、「それはできない!」って言いだしたんですよ。
松原:
何ができない?
長州:
これが稲川テクニック。何を? って思わせるんだけど、要はこのコンクリートの蓋を開けることはできないということです。
松原:
なるほど。
長州:
「そこまではできない!」と言って、そのシリーズは終わるんだけど、それがめっちゃくちゃ怖い。また何かの検証中に、畳の部屋のふすまの裏側に、その家に住んでたおじいさんが書いた辞世の句を稲川さんが見つけるのよ。
そこにおじいさんは、どういう生き方をして、こういう人間だったというのが辞世の句にブワーッと書いてあって、それがすごいゾっとした。それを外してめくって見せればいいのに、「ごめんなさいよ……ごめんなさいよ」って言いながら、稲川さんがその裏からふすま破って見せて来るのよ……。
大島てる:
(笑)
長州:
もうその内容よりも、その辞世の句をなぜ破るのかが怖かった。
松原:
それわからへんわ。何でそんなことすんの?
長州:
このシリーズは絶対見てほしい。最高。
松原:
これは見たいなあ。
長州:
でも稲川さんも、ミスをしたりするんですよ。稲川さんよりも先に素人のアイドルが2人が、廃墟の入り口にあるお線香を見つけるのよ。稲川さんが、またごうとしたときに、アイドルに「稲川さん、お線香」っていう指摘を受けたら、ちょっとだけいらっとしたのかな。そしたら、よくあるよみたいな感じで、すーって行っちゃうっていう。
松原:
格好のリアクションポイントじゃないですか!?
長州:
やっぱり急に言われたり、自分が見逃しちゃったから。
一同:
(笑)
長州:
あまり放送で言うのもよくないけど、俺の裏読みね。これシリーズだから毎回アシスタントが変わっていくのだけど、気に入られてる子は変わらないんですよ。気に入られてる子って何がうまいかっていったら、相づちが最高にうまいんですよ。あと稲川さんにカメラさんがぐって寄る、いわゆる稲川アングルのときに、悲鳴を上げたり、余計なことをやってるアイドルっていうのは、次のシリーズからいなくなるっていう。
一同:
(笑)
松原:
一番怖いわ(笑)。
長州:
このシリーズの中から生え抜きで生まれてきたのは、二宮歩美ちゃん。
松原:
相づちがうまい。要らないことも言わない。タイミングもうまい?
長州:
そう。最初のほうで消されたのが、尾崎ナナちゃん。
松原:
そうなんや(笑)。
長州:
そういうの含めて面白い。でも、俺がナナちゃんに聞いたら、「本当に怖くて現場で冷静にいられない、もうやだ」って言ってた。
松原:
そうか。この恐怖の臨場感や。
長州:
稲川さんが一番怖いよ。だって絶対撮るまで帰らないんだから。でもすばらしいよね。ここまでの表現者は、いないと思うよ。
▼記事化箇所は2:00:00から始まります▼
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