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樫本学ヴ「俺は下品なギャグだけじゃない!」ーー『コロッケ!』は品がないと小学館漫画賞を落ち続けた『学級王ヤマザキ!』のリベンジだった

 コロコロ卒業生に贈る大人のコロコロ『コロコロアニキ』の公式生放送に、『学級王ヤマザキ(以下、ヤマザキ)』『コロッケ!』の作者であり、続編の『コロッケ!BLACK LABEL』をコロコロアニキで連載中の樫本学ヴさんがゲストで登場しました。

 番組MCのお笑いコンビ・なすなかにしの那須晃行さん中西茂樹さん、アシスタントのかえひろみさん、コロコロアニキ編集部記者の石井さんに、『コロッケ!』の誕生秘話から『コロッケ!BLACK LABEL』として復活するまでを語りました。

『コロッケ!』
(画像はAmazonより)

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『コロッケ!』連載開始のきっかけは『ヤマザキ』に飽きたから!?

左から那須晃行さん、中西茂樹さん、かえひろみさん、樫本学ヴさん、石井記者。

那須:
 樫本先生は前回『ヤマザキ』の特集のときにお越しいただいて、反響はいかがですか。

樫本:
 めちゃめちゃ良かったですね。面白かったよっていう声を聞いて。それより「準レギュラーののむらしんぼ先生の座を奪ってくれ」という意見が多かったので、きょうは狙いに来ました。

かえ:
 樫本学ヴ先生は、月刊コロコロコミックで2001年4月号から2006年の11月号まで冒険漫画『コロッケ!』を掲載されました。単行本は全15巻発売されまして、テレビアニメ化、ゲーム化もされました。すごいですね。

那須:
 2001年4月なんですね。

樫本:
 もうずいぶん前ですね。

中西:
 我々と同期です。

樫本:
 本当ですか!?

中西:
 『コロッケ!』は僕らの同期なんですよ。

樫本:
 コロッケさんが同期なんですか! それはなんかちょっと違うかな(笑)。

中西:
 デビューが『コロッケ!』と一緒やから、僕らはちょっと思い入れがある。

樫本:
 ちょっと嬉しいですね。

那須:
 『コロッケ!』連載のきっかけは何だったんですか。

樫本:
 その前の作品が『ヤマザキ』だったんですけど、ぶっちゃけて言うと、『ヤマザキ』に飽きたと言うか、次の作品をやりたいなってずっと思っていて、それを僕発信で次に移りたいと。

『学級王ヤマザキ』。
(画像はAmazonより)

 次は下品なギャグをいっぱいやってきたので、「俺は、それだけじゃないぞ!」 と。『ヤマザキ』で小学館漫画賞という賞があって、2回くらいエントリーされたんですが「下品すぎる」「品がない」っていうので、落とされまくった。

一同:
 (笑)

樫本:
 なので絶対、次の作品でとってやると。新しい冒険ものをやろうと思ったんです。

中西:
 だって『ヤマザキ』からガラッと変わったじゃないですか。

かえ:
 「ギャップがすごかった」というコメントもあります。

中西:
 ファンの人はびっくりしたでしょうね。全然ちゃうやん! みたいな。

那須:
 やっぱり「お下品で賞をとれなかった」っていうのは、ずっと自分の中にあったんですか。

樫本:
 そうですね。でも、審査員はわかってないなとは思ってました。

一同:
 (笑)

樫本:
 でも冒険もので頑張って、ストーリーをやったんですけど、結局出しちゃいましたね。

那須:
 結局下品しか残ってなかったんですね(笑)。物語のアイデアが浮かぶきっかけって、何だったんですか。

樫本:
 『ヤマザキ』が終わる段階で決まっていたのが、貯金箱にお金か何かを入れたら、願いが叶うみたいな。それだけしか決まっていなくて、時間が迫る中、必死で考えてああいうものに昇華していったんですが、ギリギリの感じで作った感じです。

中西:
 でも子供って、『コロッケ!』を見てから貯金箱を欲しくなったりしたでしょうね。

那須:
 そういう狙いもあったんですか。

樫本:
 そこまでは考えてないですけど、でも貯金箱をガシャンってやる気持ちよさもありますよね。ああいうのもやれたら面白いかなみたいなのはありましたが、ガシャンはしなかったですね。でも貯めていく楽しみがありますね。

中西:
 一番覚えているなっていうお話はありますか。

樫本:
 『コロッケ!』に関しては、とにかく一切余計なことをしないでおこうと。もう連載1話目からすぐ戦いに行って、連載2話目からいきなりバンカーサバイバルという戦いの場所に行っちゃう。間をあけないで、余計なことを一切しないで、本題に入ろうという考えでやりました。

那須:
 寄り道せずにいきなりそこに。

樫本:
 本来なら、ああいう冒険ものだったら、途中の街へ行ったりしますよね。そんなのいらない。

中西:
 途中の街に寄るのは余計なことだと。

樫本:
 それは誰かがやってくれるだろうと(笑)。アニメになったら、アニメの人たちがそこら辺はフォローしていただいて。

中西:
 コロコロでいきなりああいう展開だったら、すぐに心を掴まれたというか。

樫本:
 月刊誌なので余計なことをしてる暇がない。

中西:
 かっこいいキャラもすぐに登場したりしていたので。

那須:
 先生の中でお気に入りのキャラクターっているんですか。

樫本:
 『コロッケ!』って自分で言うのも何ですけども、めちゃめちゃキャラクターの宝庫で、いろんなパターンのキャラがいるんですけれど。

 どうですかね、コロッケの最初の友達になるウスターっていう猫のキャラクターがいるんですけども、彼も大好きですし、リゾットっていうめちゃめちゃかっこいいライバルがいるんですけども、彼もかっこいいですし、やっぱり変な覆面をかぶって変なものを持ってるアイツがやっぱり好きですね(笑)。

中西:
 先生とかは気に入ったキャラクターができるじゃないですか、そうしたらちょっと贔屓したくもなるんですか。

樫本:
 なりますね。さっき言ったプリンプリンというキャラがいるんですけども、彼は本当は姑息で意地汚いやつなんですけども、本当は頑張るやつなんですよ。そういうやつの頑張りを描きたくて頑張って描いた回があるんですよ。そこは力を入れて描きました。そうしたら子供たちから絶対に人気が来るだろうなと思ったんですけども、全然(笑)。

一同:
 (笑)

樫本:
 プリンプリン、全然人気来ない(笑)。やっぱりかっこいいやつが一番人気出るんだなって。

かえ:
 切ない~。

樫本先生も自画自賛! 『コロッケ!』最終話を振り返り

那須:
 今ってデジタルで描かれるじゃないですか。でもこれはアナログ仕上げっていう作品ですよね。

樫本:
 そうですね。僕にとっては、全編アナログで手書きで描いた最後の作品です。今は手書きでペン入れしたやつをスキャンして、仕上げだけデジタルでやっているんですけども。なので、『コロッケ!』が生原稿がある最後の作品ですね。

かえ:
 やっぱりデジタルになると、ちょっと変わりますもんね。

樫本:
 そうですね。本当に一点ものなので、今はデジタルになっちゃっているので、ネットで原稿を送るじゃないですか。そうしたらやっぱり扱いが雑なんですよね。

那須:
 石井さん、言われてますよ(笑)。

樫本:
 手直しとかも楽なので、原稿上がった~と思ったら、「ちょっと直してもらえます?」って簡単に言われるパターンが多くて。そういうデジタルの弊害みたいなのもありますが、やっぱり楽は楽かなと。

那須:
 先生からしたら、あまり簡単に「手直し」と言わないでおくれというメッセージですね。

樫本:
 そうですね、遠回しに言うと(笑)。石井さんは全然そんなこと言ってませんからね(笑)。

石井:
 そういう人もいますよね。

那須:
 そんな『コロッケ!』ですけれども、今回は『コロッケ!』の最終話をみなさんと一緒に読んでいきましょう。

那須:
 先生、覚えてますか?

樫本:
 はい。『コロッケ!』は連載を開始したときから、「最終回はこう!」っていうのができているんです。コロッケの目標というのが、死んだお父さんを生き返らせるっていう願いだったので、最終回はお父さんをっていう。それは最初から決まっていた。ゴールしか決まってなかったような気がするんですが……(笑)。

那須:
 じゃ次のページにいきましょう。

樫本:
 最後の敵ですね。ビシソワーズ兄弟。

中西:
 絵とか1話からどんどん変わっていくんですか。

樫本:
 変わっていきますね。僕は1話からアホみたいに全然違う絵になっちゃうんですよね(笑)。それは仕方ないかなって。

中西:
 キャラクターも成長していって、先生も成長していくみたいな。

樫本:
 いいこと言いますね~。

中西:
 もう芸人18年やってるんです(笑)。

那須:
 同期ですからね。

中西:
 コロッケ同期。

那須:
 ああいう必殺技のネーミングとかはどうやって決めてるんですか。

樫本:
 かっこいいだけではなくて、ちょっと引っかかるものも入れてっていう感じですかね。漢字のやつと、カタカナを組み合わせたり、字面的にも見て決めています。

中西:
 リゾットの「108(ワン・オー・エイト)マシンガン」とかは、どうやって思いついたんですか。

樫本:
 あれは煩悩の数の108。最初それで考えていて、でも「煩悩マシンガン」って、めちゃめちゃカッコ悪いじゃないですか(笑)。

一同:
 (笑)

樫本:
 怖いじゃないですか。なんかもう鐘の音が聞こえてきそうな。だからそこはちょっと考えて(笑)。

中西:
 でもじっと見ちゃうよね。

那須:
 見入っちゃう。最終回を描いているときって寂しくとかなるんですか。

樫本:
 やっぱりなりますね。15巻描いてきた作品なので、それぞれのキャラクターに思い入れがあって、最後の戦いで、仲間がどんどん一人一人やられていくんですけれども、コロッケが最終の敵に立ち向かうんです。そこら辺でやっぱりグッとくるものはありましたね。

中西:
 諦めないっていう表情が、鳥肌が立ちますよね。

那須:
 たぶん諦めないっていう顔してますもんね。

樫本:
 描いている僕も諦めない顔してますよ。漫画家はみんなそうだと思う。

那須:
 1コマのパワーがすごいですね。

 ハンバーグーっていうこの感動の必殺技を、かえちゃんはハンバーブー【※】でやったわけですね。

※ハンバーブー
ゲーム『コロッケ! Great 時空の冒険者』の裏技。

かえ:
 今すごく恥ずかしくなってます。

樫本:
 大丈夫です。コロッケも作品中でハンバーブーをやってますので大丈夫です。

かえ:
 すごいダイナミックですよね。作者公認のハンバーブーって(笑)。

樫本:
 公認します(笑)。

那須:
 やっぱり、かえちゃんがこういう戦いを見ていると、感動と言うか。

かえ:
 ハンバーブーですか(笑)?

那須:
 ハンバーブーをやった女も感動?

かえ:
 そうですね(笑)。感動してしまいますね。

樫本:
 これ、最後に禁貨が溜まって、やっとコロッケの願いが叶うかなって思うシーンへいくのですが……。

 那須:
 またお父さんもかっこよかったんですよね。

樫本:
 そしてついにお父さんが……と思ったら、コロッケはそういう男じゃなくて、やっぱり今まで戦ってきたやつも仲間だと思う、優しい気持ちを持っているので、「ここで戦ってきて亡くなったやつらをみんな生き返らせてくれ」って頼むんですね。

 きっとお父さんも、それをやったよっていう。

かえ:
 すごく成長が見えるところが。

樫本:
 その通りでございます!

 そして1年後。相変わらず戦っている。でもやっぱり優しいんですね、コロッケって。なかなかやっぱり優しくて、禁貨が貯まらないんですよ。「もういいよ、持って行け」みたいな感じになっちゃうので。

 そうしたら、いきなり「そこにいるのは誰!?」っていうシーンですね。

 実は他の仲間たちが禁貨を集めて、みんなで出し合って、みんなでコロッケの願いを叶えた。

一同:
 うわ~。

樫本:
 ヤバイ!

那須:
 これはクラウドファンディングの走りですよね。

一同:
 (笑)

樫本:
 ありがとうございます(笑)!

かえ:
 みんなで出し合って。

那須:
 当時なかったですけども、先生は描いていたんですね。先生、今の時代を見てたんですね!

樫本:
 やった~!

那須:
 これはいい最終回。素敵な終わり方。

中西:
 最終回でお父さんじゃなくて、仲間を願いにしたじゃないですか。その後、その仲間がやってくれるって、2回盛り上がりがあるというのが、すごい。

かえ:
 感動する。

那須:
 先生、ご本人がご覧になられていかがですか。

樫本:
 改めて見てもいいですね。

一同:

 (笑)

那須:
 自画自賛(笑)。

樫本:
 そりゃするでしょう(笑)。作者本人が面白いと思わないと。

那須:
 そりゃそうですよね。さすがでございます。

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