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『異世界はスマートフォンとともに。』の作画崩壊がヤバイ。「足と左手首の長さが異常」

狂った作画・センスのない構図、それがこの作品の魅力だ!

岡田:
 手足が長いイケメンのキャラというのではなくて、これは明らかにバケモノの体型になってるんですけども、お分かりでしょうか。『異世界はスマートフォンとともに。』っていうのは、「都合の良い異世界ハーレム物」という本来の面白味を2とすると、僕にとっての面白味の残り10の内の8っていうのは、こういう「狂った作画を見ること」なんですよ。

 たぶんスタッフも絶対おかしいと気が付いてるんだけど、もう直せないと思って、どんどんオーケー出すしかないんですね。なかなか苦労してるなと思う場面は、助けた女の子のお父さんの所に行ったら「よくやってくれた」って言うんですけどね、これもこのシーンが延々長いんですよ。

みんなお行儀よく手を膝の上に置いている。

岡田:
 手前で喋っていたら後ろの女の子は止まっているっていうのはアニメではよくあるんですが、シーンが長いおかげで後ろにいる女の子が、全員が微動だにしない。ものすごくおかしいんですよね。おまけに全員の不自然な手首の隠し方っていうのを見て欲しいんですよね。

 絵を描く人はみんなわかると思うんですけど、人間の手のひらとか手首って描くのが一番難しいんですね。なので、避けるように手を隠してる(笑)。なんだか現場がわかる気がするんですよ。「あー手首隠したいから、テーブルをその位置でその大きさにしてるのね」というのが、もう腹抱えるくらい笑っちゃったんです。

 みんなお行儀良くて、これで全員FIX(固定)のまま、セリフだけ長セリフで喋るから、ものすごくおかしいんですよ。主人公は伯爵さまみたいなのを助けたおかげで、お礼にお金を貰うんですけど、これもねこんなことしなきゃいいんですよ。1カットで執事がお盆に、銀のお盆に入れた宝箱とお金を持ってくるんですね。

岡田:
 両手で持って、渡す瞬間に90度回すっていう作画するんですね。こんなことしなきゃいんですよ。普通に横からインサートするカットと、主人公が「あっ!」と驚くカットで、カットを割ればいいのに(笑)。これをバカ正直に真正面から撮ってやるもんだから、執事の手の上でお盆が不自然な90度回転をするというですね。Netflixで見れますから、みなさんこのお盆を描いてるのだけは見て下さい(笑)。

 全員止めなんですよね……この執事も伯爵さまも全員が止まっていて、執事が手先の動きだけで別セルを使ってくいっと回転させてるから、ものすごくおかしなことになってるわけです。

心の底からだめかと思いきや……

岡田:
 『異世界はスマートフォンとともに。』と言っているんですけども、2話にしてもうね、スマートフォンの出番がそろそろなくなってるんですよね。僕が見た唯一のスマートフォンの出番は、迷子になった女の子にGoogleマップで場所を教えてあげるというシーンだけ(笑)。

 だから本来の楽しみ方とは違うかもわかんないですけど、逆に言えば、こんなバカ正直な構図で長尺で撮っているアニメって珍しいんですよね。普通もっと楽しようと思ったら、手が抜けるんですよ。

 『異世界はスマートフォンとともに。』っていうアニメは同じ内容で撮ろうと思ったら、カットを短くすれば楽にできるんだけど、どうもね映画的な構図を撮ろうとしてるので無理がある。言い方が変ですけど、『劇場版ドラえもん』みたいな構図で撮ろうとしている。やたら無理があって、心の底からダメだなって思っちゃうんですけど、同時に主人公がモテモテでいいよなーと、鼻の下を伸ばして見てしまう部分もあります(笑)。

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