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高性能をうたう「1万円台のゲーミングPC」を購入して激安の理由を解説! 個人売買サイトでパソコンを購入するときには「世代」にもご注意を

 今回紹介するのは、ニコニコ動画に投稿された『【Core i7&グラボ搭載】「1万円台ゲーミングPC」の闇を暴く!激安の”カラクリ”を徹底解説|ずんだもんと学ぶ「激安商品」の実態㉘-前編』という、さいちょさんが2022年11月25日に投稿された動画です。

 投稿者メッセージ(動画説明文より)

今回は以前からぽつぽつとリクエストをいただいていた「激安ゲーミングPC」を取り上げていきます。前編の今回は実際に購入したパソコンのスペックを見ながら「なぜ激安なのか」を解説。次回、後編では買ったパソコンを起動したり分解したりしながらその実態を解き明かしていきます。


 投稿者のさいちょうさんは、様々なガジェットのレビューや性能を検証する動画を投稿しています。

 今回ご紹介するのは2年前(2022年)に投稿された動画で、某個人売買サイトにて「高性能」として売られていたゲーミングパソコン(ゲーミングPC)のレビュー前編です。

 一般的に「ゲーミングPC」は、安くとも10万円程度。ハイスペックなものになれば50万円以上のものもあります。

 前編にあたる今回の動画ではパソコンについての基礎的な説明と、それを踏まえて「1万円台の激安ゲーミングPC」がなぜその値段なのかを解説しています。

 まずは販売ページに書かれていた、性能についてのうたい文句を見てみましょう。

 「インターネット高速!」「YouTube用の動画編集も可能な高性能!!」と、性能をアピールする文言が並んでいます。

 続いてパーツ構成を見てみます。
 パソコンはそれぞれの役割を持ったパーツを組み合わせて作られており、それぞれパーツを見ていくとどのくらいの性能なのかがある程度わかります。

 まず計算や処理を行うパソコンの頭脳であるCPUをチェック。
 CPUは「intel i7-870」です。このCPUがどういった物なのかは後ほど解説されます。

 次に注目するのが「作業机」に例えられるメモリー。
 いくら計算が早い頭脳(CPU)があっても机が狭くては作業速度は遅くなってしまいます。

 こちらは「DDR3 8GB」です。「大容量!!」とアピールする文言が書かれていますが、実際はどうなのでしょうか。

 そして「グラフィックボード」は「GTX 650」です。

 グラフィックボードとは、画像を表示するための計算を専門的に行うパーツです。
 グラフィックボードの性能次第で遊べるゲームが制限されることもあるのでゲーミングPCでは特に重視されるパーツです。

 最後にSSDを見てみます。こちらは容量が「120GB」とのこと。

 SSDはデータを保存するための装置です。120GBという容量は、はたして十分なものなのでしょうか。

 ここからパーツの解説が始まります。

 重要なキーワードは「世代」です。

 パーツ構成で取り上げた「intel Core i7-870」は2009年9月に発表されたもので、動画が投稿された2022年当時で見ても12世代前の製品です。

 「Core i7」といえば高性能というイメージを持つ人もいるかもしれませんが、同じ「i7」という名前でも世代が違えばその性能は全くの別物になります

 ベンチマークテスト(PCの性能試験)のスコアを比較してみます。

 同じ「i7」であっても、第1世代(i7-870)と第13世代(i7-13700K)の差は10倍以上。
 この数字だけで性能のすべてを表せる訳ではないですが、世代が違えば別物であるということがわかります。

 グラフィックボードについても同じで、「GTX」の名を冠していても世代が重要です。

 「1万円台の激安ゲーミングPC」に搭載されている「GTX 650」は、動画投稿当時から見ても10年前の製品でした。

 こちらもベンチマークテストのスコアを比較してみます。

 2022年当時のゲーミングPCによく使われていたグラフィックボード(GTX1660SUPER、RTX3050、RTX3060等)と「GTX 650」との性能比較すると、こちらも10倍近い差があります。

 この数字だけがすべてではないものの、CPUと同じくパワー不足なのがうかがえます。

 続いてメモリーについてです。ここでも「世代」が登場します。

 「DDR3」というのはメモリーの規格のことで、動画投稿当時でも2世代先の「DDR5」が使われ始めています。

 そしてCPUによって使えるメモリの世代に制限があるため、このパソコンではメモリーだけ最新のものに取り換えるということも不可能だそうです。

 では、そもそも「8GB 大容量!!」は本当に大容量なのか、というと「流石に無理がある」とのこと。

 2022年の当時でも最低限レベルだそうです。

 そして、データを記録するSSDも120GBでは容量不足だと指摘しています。

 総評としては「値段相応の性能ではあるが、高性能として売るのは疑問を抱かざるを得ない」ということでした。

 本記事では割愛しますが、後編の動画ではこのゲーミングPCを起動して性能をチェックしたり、分解して内部を調査したりと本格的な検証を行っており、その実態に驚かされることでしょう。

 動画は2年前のものですが、解説されている内容は2024年の現在でも役に立つ知識だと思います。
 新作ゲームの発売に向けてゲーミングPCの購入を考えている方、興味がわいた方はぜひ下記のリンクから動画もお楽しみください。

 視聴者のコメント

フリマサイトでPC関係漁るのは辞めとけ!!!
自分をゲーミングPCだと思い込んでる一般ジャンク品
(少し重い)ゲームしながら動画←これしたくて組もうとするとどうしても10万周辺だよなぁ
骨董品やん
なんというか「ちょっと聞きかじった程度の人」なら引っかかりそうなライン


▼動画はこちらから視聴できます▼

『【Core i7&グラボ搭載】「1万円台ゲーミングPC」の闇を暴く!激安の”カラクリ”を徹底解説|ずんだもんと学ぶ「激安商品」の実態㉘-前編』
https://www.nicovideo.jp/watch/sm41419187

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