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「MMD杯ZERO」主催者が語る活動のモチベーションとは? 『週刊ニコニコインフォ 第34号』レポート

 今のニコニコを伝える、今後のニコニコについてみんなで考える番組『週刊ニコニコインフォ』。

 34回目の放送では、司会に百花繚乱氏、運営から栗田穣崇氏、そして今週のピックアップゲストコーナーには、これまで多くのMMD動画を手掛けたビームマンP氏が登場。
 ゲストコーナーでは、MMDの魅力や、MMDのお祭り「MMD杯ZERO」を主催する理由などをたっぷり伺いました。

 また、直近で盛り上がったユーザー動画&公式生放送、「ニコニコQ」のキャンペーン、レトロゲーム遊び放題アプリ「PicoPico」などについて取り上げました。

左から、司会の百花繚乱氏、リモートゲストのビームマンP氏、ニコニコ代表の栗田穣崇氏

クリエイター奨励スコアがAmazonギフト券に!?

 番組冒頭ではクリエイター奨励スコアの機能改善情報を紹介。

 クリエイター奨励スコアとは、動画や生放送をした際に得られるスコア(収益のようなもの)で、従来ではこのスコアを現金またはニコニコポイントのいずれかに交換可能でしたが、今回の機能改善でAmazonギフト券に交換できるようになったことが告知されました。

 なお、スコアをAmazonギフト券に交換する場合、ボーナスで+1%、さらに手数料不要で即日交換可能となっています。

 クリエイター奨励スコアに関する注意事項などの詳細は以下ニコニコヘルプをご参照ください。

・クリエイター奨励スコアをAmazonギフト券に換える
https://qa.nicovideo.jp/faq/show/17324?site_domain=default

・クリエイター奨励スコアの交換先として選択できる奨励金
https://qa.nicovideo.jp/faq/show/17323?site_domain=default

ニコニコで今話題の公式生放送&ユーザー投稿動画

 番組は、ニコニコで今盛り上がっているコンテンツを紹介する『あつまれ!ニコニコ盛り盛り』へと移ります。

 この1週間で話題になった公式生放送としてピックアップされたのは、3月4日に放送された『チームラボ・ボーダレスで、プロオーケストラ7団体が行う合同クラシックコンサートを生中継』。

 ここでは、同企画が日本全国の複数のプロオーケストラとともに、コロナ禍を乗り越え、次世代へ音楽文化の「灯」を繋ぐ、新たな事業展開として行われたことなどが紹介されました。

チームラボボーダレスでプロオーケストラ7団体が行う合同クラシックコンサートを生中継」を番組中に紹介

 他に紹介したユーザー投稿動画は以下の通りです。

・月刊ゴールデンボンバー★世界にひとつだけの喜矢武さん生誕祭2021
https://live2.nicovideo.jp/watch/lv330678335

・【3.11から10年】緊急事態下の危機管理と情報発信 枝野幸男 (元・官房長官・立憲民主党代表)
https://live2.nicovideo.jp/watch/lv330444554

 さらに3月16日に放送された『月刊ゴールデンボンバー★世界にひとつだけの喜矢武さん生誕祭2021』を紹介。番組は終了していますが、タイムシフト(アーカイブ)が視聴可能となっています。

・ファンのみんなで喜矢武さんの35歳の誕生日を祝っちゃおうよパーティー ~生バンドカラオケ大会&トークショー~【夜公演 生中継】
https://live2.nicovideo.jp/watch/lv330696714

・ファンのみんなで喜矢武さんの35歳の誕生日を祝っちゃおうよパーティー ~生バンドカラオケ大会&トークショー~【昼公演】
https://live2.nicovideo.jp/watch/lv330696805

※夜・昼各公演チケット価格が3,000ニコニコポイント、通しチケット価格が5,000ニコニコポイント(1ニコニコポイント=1円)
※発売期間は4月14日(水) 23時59分まで
※動画の視聴期限は4月15日(木)23:59まで

月刊ゴールデンボンバー★世界にひとつだけの喜矢武さん生誕祭2021」を番組中に紹介

 続いて、ユーザーのみなさんからTwitterで寄せられた動画の中から、「【Ado】『うっせぇわ』を放電で演奏してみた (テスラコイル)」を紹介。
 これは、テスラコイルと呼ばれる高周波・高電圧を発生させる「共振変圧器」の放電音を利用して楽曲を演奏するという少し変わった演奏してみた動画となっています。

【Ado】『うっせぇわ』を放電で演奏してみた (テスラコイル)」を番組中に紹介

 ここでは、動画内で繰り広げられる技術力の高さと見事な演奏から、「すっげぇすっげぇすっげぇわ」「かっけえわ」「意外ときれいに鳴るんだな」といったコメントが飛び交いました。

 『【桜雅&舞神】LOSER【踊ってみた】』を紹介する際には、動画投稿者の「桜雅~sakuramiyavi~」さんより寄せられたメッセージも紹介しました。

 日本舞踊をもっと身近に、敷居が高いイメージを払拭出来たらという想いで今回は「鉄パイプを持ったヤンキー風」でこの曲を踊りました。荒んだ日々の中でも信念は捨てない、負け犬になるな!がテーマです。撮影から編集まで全て自主制作ですが日本舞踊の可能性と面白さが伝わると嬉しいです。

 さらに、ユーザー投稿動画の中で最近盛り上がったものをピックアップ! 今回は「器用大富豪」「国旗りたん」タグなどを中心に紹介しました。

 「【とある科学の超電磁砲】only my railgun 全部俺 #acappella_taiga」を紹介する際には、「全部俺」という画面の力強さに「多いwwww」「さすがだなー」「またtaiga氏が」といったコメントが多く寄せられました。

【とある科学の超電磁砲】only my railgun 全部俺 #acappella_taiga」を番組中に紹介

 他に紹介したユーザー投稿動画は以下の通りです。

・国旗を調べるのが大変なので、楽できるサイトを作りました。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm3836587

 コーナーの最後には「ニコニコネット超会議2021」を盛り上げる「ユーザー企画」について、その楽しみ方や参加方法、そして現在までに寄せられている企画をピックアップして紹介しました。

・ニコニコネット超会議2021(ユーザー企画ページ)
https://chokaigi.jp/2021/plan/kikaku.html

・「第11回 ニコニコ手芸祭」企画詳細
https://twitter.com/nicosyugei/status/1367868510584541186

・「超自演Tweet」企画詳細
https://twitter.com/Tanko_Nico_Tube/status/1368198496008822786

・「クイズ!大運動会2021」企画詳細
https://twitter.com/wa1229/status/1370393382934048768

 「ニコニコ情報調査室SmileS」のブロマガ「The VOCALOID Times」では、注目のボカロ曲や新人ボカロP紹介など、ボーカロイドについて様々なテーマを深く掘り下げて紹介しています。

・「The VOCALOID Times」記事一覧
https://ch.nicovideo.jp/search/The_VOCALOID_Times?type=article

MMDのエフェクトといえばこの人! ビームマンP氏がゲスト出演

 今週のゲストコーナーには、MMDジャンルを盛り上げてきたビームマンP氏がリモートで登場しました。

 ビームマンP氏は、このカテゴリーにおいて、作品の投稿だけでなく、作品を作る上で欠かせない「エフェクト」を自作して配布するなど、界隈への貢献度が高いことで知られています。

※MMD
樋口Mさんが開発した3DCG制作ソフト「MikuMikuDance」の略称で、キャラクターの3Dモデルを操作してアニメーションなどを作成できる無償配布の3DCGソフトウェア。

※MME
舞力介入Pさんが開発したツール「MikuMikuEffect」の略称。MikuMikuDance上でビームや光源などの様々なエフェクト表現ができるようになるツール。

──まずは、自分の投稿した動画で思い入れの強い作品を教えてください。

ビームマンP氏(以下、ビームマンP):
 『【第11回MMD杯Ex】スーパーMMD大戦EX』ですね。

【第11回MMD杯Ex】スーパーMMD大戦EX」を番組中に紹介

ビームマンP:
 こういう作品を見たかったんですが、誰も作ってくれないので作りました(笑)。
 エフェクトも同じです。誰かが作ってくれればよかったんですが、なかったので自分で作りました。

──動画の制作期間はいかがでしたか?

ビームマンP:
 1人で作ったわけではないんですが、全体で2~3週間だったと思います。

──前回ゲスト__(アンダーバー)さんから質問が届いています。「宇宙人はいると思いますか?」ということですが、いかがでしょうか。

ビームマンP:
 なんも関係ないじゃないですか(笑)。いて欲しいとは思いますね~。SF映画も大好きなので。

──ニコニコを知ったきっかけを教えてください。

ビームマンP:
 学生時代で、ニコニコがまだ(β)とか(γ)だったと思います。友達が「面白いサイトがある」って教えてくれました。

──自分が投稿したもの以外で印象に残っている動画は?

ビームマンP:
 『【MikuMikuDance】エフェクトファイルを読めるようにしてみた』です。
 この動画がなければ、僕が今ここにいることも無いわけです。実はエフェクトを作った当時は「こういうの出来るんだ~」くらいの軽い気持ちだったんです。

──大抵の方は軽い気持ちで出来ないと思いますが、以前からプログラムの経験はあったんですか?

ビームマンP:
 ゲーム系プログラムの学校を出ていて、元々はゲームなどのプログラムをしていました。
 「MikuMikuEffect」ってゲーム寄りなんです。これだったら動画作れなくても出来るかな~という軽いノリでした。

──当時のことを覚えていたりしますか?

ビームマンP:
 クラスのみんなでお金を集めて、学校の休憩所にハンバーガーを100個とか200個とか積んで、ハンバーガー祭りとかしてましたね(笑)。

一同:
 (笑)

──MMDとの出会いはどのようなタイミングでしたか?

ビームマンP:
 元々存在は知っていたんですけど、当時3D系のプログラマーだった僕は、このモデルを使ったらゲーム勝手に作れるんじゃないの~?という悪い気持ちで当時盛況だったコミュニティMMDIRCに潜入したのがきっかけです。

一同:
 (笑)

──ちなみにビームマンさんが最初に付けたインターネットのハンドルネームって何だったか覚えてますか?

ビームマンP:
 自己紹介文にも書いてあるんですが、ロベリアというお花の名前だったと思います。それが今やビームマンPです(笑)。

──動画を投稿するようになったきっかけを教えてください。

ビームマンP:
 最初に投稿した動画は、それはそれは雑な動画だったんですよ。
 それでもコメントもらうじゃないですか。そうすると、次はもっと頑張らなきゃ!って思うようになり、その自分へのハードルがドンドン上がり今に至るという感じです。

──MMD動画、エフェクトを作る時の楽しさは?

ビームマンP:
 作ってる時は楽しかないんですよ(笑)。
 投稿するじゃないですか、そこに反応がコメントがあると嬉しいんです。このためだけに生きてます!
 エフェクト作りはちょっとだけ楽しいです。MMDの場合はモデルもモーションも既にあるので、ただエフェクトを作るだけでいいので。

──逆に大変なところはいかがですか?

ビームマンP:
 MMDって本来ミクさんを躍らせるツールなんですけど、僕は踊らせることがめちゃくちゃ下手なんですよ。でも大作は作りたい。なので、MMDの上手い方や有名な方たちに、どうやって頼もうかな~というところですね。

栗田:
 実際、鉄板の口説き文句はあるんですか?

ビームマンP:
 実際は、ちゃんとお願いするとやってくれるんです。僕はこれを、土下座ポイントと呼んでいます。

一同:
 (笑)

──主催されているMMD杯ZEROはどのようなきっかけで始められたのでしょうか?

ビームマンP:
 当時「第21回MMD杯(旧杯)の告知が来ないけど、もしかして20回で終わりなの?」みたいな状態だったんです。ぬるりと終わっちゃうのはやだなあ~、遅れてるだけなら一緒にやればいっか~って軽い気持ちで立ち上げたのがきっかけです。
 で、色々あって旧杯がなくなりまして、「え、じゃあ頑張んなきゃいけないじゃん!」って状況になってしまいました。
 ここまで本当に皆様のおかげです!ありがとうございます!

──MMD杯ZEROをやっていて楽しいことなどいかがですか?

ビームマンP:
 当初は5人くらい集まればいいかな~とダメ元で声をかけるじゃないですか、思った以上にゲストさんが集まってくれて、いい意味で計算がズレたことですね。
 こんな僕の主催するMMD杯ZEROに参加してくださった方、本当にありがとうございます! 超嬉しかったです! もう男泣きしました。

──やりがいや責任感などいかがですか?

ビームマンP:
 始めちゃったからやらなきゃ~という感じです(笑)。

栗田:
 僕も審査員に呼んでいただきありがとうございました。

──MMD杯ZEROを通して「これ最高だった!」という動画はありますか?

ビームマンP:
 『【MMDゴジラ】-GODZILLA 決戦機動増殖機獣-』です。
 この動画は物凄い量のエフェクトを使ってるんですよ。それを見た時「あ~俺、結構長いこと活動してきたんだな~」と感慨深い気持ちになりました。

──活動に対するモチベーションは?

ビームマンP:
 やっぱり承認欲求ですね。

一同:
 (笑)

ビームマンP:
 我々は再生数とコメントを食べて生きてるんです! なので生きるために必要なのでやっています。

──嬉しいコメントはどのようなものですか?

ビームマンP:
 どんなコメントでも嬉しいです。動画作るのって結構大変なので、ここは力を入れた頑張ったというところに気付いてくれているコメントがあると嬉しいですね。だからこそYouTubeに移れないという部分もあります。

──エフェクトがこういうふうに使われると嬉しいというものはありますか?

ビームマンP:
 使って頂けるだけで嬉しいです。ただ、たまに僕が想定していない使い方をしてくれる方がいるんですよ。
 例えば水中用に作ったエフェクトを、森の木漏れ日に利用したりですとか。そういうのを見ると「はぁ~! 賢いなぁ~!」と驚かされますし嬉しくなります。

──クリエイターにとって必要なものはどのようなものでしょうか。

ビームマンP:
 常に自分より凄い人の方を見ながら、悔しがることだと思っています。
 「MikuMikuEffect」って技術的にはゲーム業界の10年後ろを行くものなんですよ。なので、最新のゲーム動画を見ながら「くそっ!俺だって!」と悔しさを感じバネにすることが必要だと思っています。

──今やビームマンさんの活動は仕事にも繋がったりしているじゃないですか。当初はこんなこと想定されていましたか?

ビームマンP:
 いいえ。全く!
 お仕事として地上波での「直球表題ロボットアニメ」を依頼された時は、「正気かな?」って思いました。

一同:
 (笑)

──最近のニコニコってどうでしょうか?

ビームマンP:
 頑張ってるとは思います。でも人の流出が止まっていないような気がしていて、大丈夫かな?って思ってます。

──そんな中でニコニコを使い続けている理由は?

ビームマンP:
 やっぱりコメントの存在がデカいですよね。
 YouTubeも一応コメントがあるんですが、あれは美味しくない。あれじゃごはん食べれない。味気が塩だけって感じだし、動画のどこにコメントしてるのかわからないですし。

 我々ニコニコ動画に特化したクリエイターって、ニコニコ動画の文化の中に投稿しているというか、コメントが来ることを前提に動画を作っていますから、正直ニコニコ以外では生きていけない身体にされてしまっています。

栗田:
 機能面やシステムでご希望などありますか?

ビームマンP:
 多分無理だと思うんですけど、動画を投稿した後に動画の差し替えが出来るようになると嬉しいです。

栗田:
 システム的に大変なうえに使う方が限られそうだな~という印象ですね。

ビームマンP:
 僕もそう思います(笑)。

──今後チャレンジしたいことなどいかがですか?

ビームマンP:
 トゥーンっぽいエフェクトって世界的に人気なんですよ。今後はそういう方向にも力を入れていきたいな~と思っています。

──最後にお知らせなどございましたら。

ビームマンP:
 遅れに遅れている「MMD杯ZERO 3閉会式」は3月末~4月頭の予定です。ごめんねもうちょっとまってね~。
 あと、最近めちゃくちゃお世話になってお手伝いしているBLP所属のバーチャルユーチューバー「中村メシア」さんをどうぞ応援よろしくお願いします!

・ビームマンP氏Twitter
https://twitter.com/BeamManP/

・中村メシアのまったりMinecraft #01ネコと和解せよ
https://www.nicovideo.jp/watch/sm37215959

ニコニコQでキャンペーン情報、レトロゲーム遊び放題アプリのアップデート情報

 続いてのコーナーは、「niconicoの未来に向かって、ユーザーのみなさんとフィーチャリングして、共に歩んでいこう!」という「niconico future feature」です。

 今回は、誰でも簡単にクイズやアンケートが作れるニコニコQ(実験中)の機能紹介や、現在行われているキャンペーンについて紹介。
 レトロゲーム遊び放題アプリ「PicoPico」のアップデート情報などについて取り上げましました。

・【ニコニコでクイズキャンペーン】クイズを作って・答えてAmazonギフト券・ニコニ広告チケットをゲットしよう
https://blog.nicovideo.jp/niconews/148762.html

・「ニコニコへのご意見・ご要望について」ニコニコヘルプ
https://qa.nicovideo.jp/faq/show/5008?site_domain=default

・ニコニコ窓口担当Twitter
https://twitter.com/nico_nico_talk

(了)

番組インフォ

 『週刊ニコニコインフォ 第34号』の視聴はコチラから。アカウント登録不要でどなたでもタイムシフトを視聴できます。(スマートフォンから視聴する場合、ニコニコ生放送アプリのインストールが必要です)

 次回の週ニコは月刊生主ハンターを予定! 『週刊ニコニコインフォ 第35号』の番組の予約はコチラから。

 番組ではユーザーのみなさんからも「取り上げて欲しいこと」を募集しています。
 Twitterで「#週刊ニコニコインフォ」のハッシュタグをつけて投稿してください。自身で投稿した動画や生放送やイラストなどについては、さらに「#参加」のハッシュタグもつけて投稿すると、番組で紹介されるかもしれません。


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